電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ビゼーの歌劇「カルメン」(ハイライト)を聴く

2008年12月14日 12時18分11秒 | -オペラ・声楽
師走の休日、ハイライト版ではありますが、ビゼーの歌劇「カルメン」を聴きました。カルメンはアンナ・モッフォ(S)、ドン・ホセがフランコ・コレルリ(T)、エスカミーリョがピエロ・カプチルリ(Br)、ミカエラがヘレン・ドナート(S)という配役、ロリン・マゼール指揮のベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団、同合唱団、合唱指揮がヴァルター・ハーゲン=グロルという顔ぶれです。たしか、アンナ・モッフォの妖艶なカルメンのジャケットで、LPが雑誌「FM-fan」の表紙を飾ったことがあったはず。もしかすると、"GreatMaster"というシリーズ分売ものらしいこのCDは、オリジナル・ジャケットのデザインを踏襲しているのでしょうか。

注目のハイライトの曲目内容ですが、

(1) 前奏曲:第1幕
(2) ハバネラ:第1幕
(3) セギディーリャと二重唱:第1幕
(4) 間奏曲:第2幕、アルカラの竜騎兵
(5) ジプシーの歌:第2幕
(6) 闘牛士の歌:第2幕
(7) 五重唱:第2幕、フラスタータ、メルセデス、カルメン、レメンダード、ダンカイロ
(8) 二重唱:第2幕、カルメンとホセ
(9) マリア:第2幕、ミカエラ
(10) 間奏曲:第4幕、アラゴネーズ
(11) 二重唱・フィナーレ:第4幕、カルメン、ホセ、合唱

というものです。主だった場面をコンパクトに網羅した、楽しい一枚。

GES-9030 という型番のこのCDは、東独オイロディスク社の原盤で、DENON-日本コロムビア・ブランドで発売されていたものを流用したものらしい。マゼールの指揮は、出だしの前奏曲のように、速めのテンポで切れの良い颯爽とした音楽を聴かせてくれます。カルメン役のアンナ・モッフォは妖艶さと可憐さを使い分けて快調ですし、コレルリのホセも、若いダメ男ぶりを上手くリアルに聴かせてくれます。カプチルリの堂々とした押し出しの立派さ、ヘレン・ドナートの清楚な歌唱も、役柄にぴったり。そして、1970年のものらしい録音の会場はどこなのでしょうか、かなりの残響を伴うオーケストラと元気の良い合唱の好録音が、アナログ時代の雰囲気をたっぷりと聴かせてくれます。ビゼーの音楽は、生き生きとしていて実に見事!もしブラックジャックなみの名医だったら、Back to the Future! のタイムマシンで過去に戻り、もっと長生きしてもらいたい作曲家の代表かも(^o^)/
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