先日、ニュースで指揮者のオトマール・スウィトナー氏の逝去が伝えられたところ、多くのブログで追悼記事が掲載されました。LPやCD等の録音はもちろんのこと、多年にわたりN響で指揮をされ、実演や放送等で親しまれてきた音楽家だけに、音楽に向き合う誠実な姿勢がよく知られており、多くの方々に愛され惜しまれたことを如実に示す事実でしょう。
当方も、ここしばらく、通勤の音楽としてスウィトナー指揮のベートーヴェンを聴いておりました。交響曲第3番「英雄」と第6番「田園」です。また、週末には、これまでのN響アワーの録画から、スウィトナー指揮のものを探しだし、映像を見ながら、あらためてじっくりと音楽を聴きました。
(1)ドヴォルザーク 「チェロ協奏曲」、ミッシャ・マイスキー(Vc)、1988年3月16日の演奏会の録画、(2003年の6月8日放送)
(2)ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲、(2002年7月13日の放送)
(3)ブラームス 「交響曲第3番」の練習風景、(2002年7月13日の放送)
(4)ブラームス 「交響曲第4番」第4楽章、1986年12月3日、NHKホールでの演奏会の録画、(2002年7月13日の放送)
(5)モーツァルト 「交響曲第40番」、1989年10月31日、サントリーホールでの演奏会の録画、(2002年7月13日の放送)
指揮ぶりは朴訥ですが、実に自然な、いい音楽ですね!
堅実な構成の中で、旋律を大切にした繊細な歌心あふれる音楽。響きは突出せず、弦楽の中低音を基軸とし、裏地まで上質な仕立てのスーツのよう。
そうそう、ブラームスの交響曲の練習風景で、面白いことを言っていました。
ブラームスは大阪的ではなく北海道的!実にわかりやすい比喩です。何度も来日して、日本のことをそれだけよく知っていたということなのでしょう。ベートーヴェンやモーツァルトは定評のあるところですが、スウィトナーのブラームスやシューベルト、ドヴォルザークもまた素晴らしいです。マイスキーとのチェロ協奏曲など、素晴らしい名演だと思いました。
そういえば、今日(1月24日)は、午前9時から NHK-FM でも追悼番組が放送される(*1)ようです。こちらはN響だけではなくて、ベルリン・シュターツカペレやドレスデン・シュターツカペレとの演奏で、
という内容のようです。解説の諸石幸生さんがどんなコメントをされるかも興味深いところです。1989年の来日を最後として、病気のために引退されたあたりの事情(*2)なども、話の中で出てくるのでしょうか。
(*1):NHK-FM「20世紀の名演奏~N響名誉指揮者 追悼オットマール・スウィトナー」
【追記】
当ブログによくコメントをいただく望岳人さんによる、スウィトナーの追悼記事(*2)を経由して、息子が撮影した父親のドキュメンタリーの存在を知りました。この映画を、ぜひ観たいものです。(*3)として、この映画のことを紹介した記事を掲載しました。
(*2):指揮者のオトマール・スイトナー氏逝去~「日々雑録 または 魔法の竪琴」より
(*3):ドキュメンタリー「父の音楽~指揮者スイトナーの人生」
当方も、ここしばらく、通勤の音楽としてスウィトナー指揮のベートーヴェンを聴いておりました。交響曲第3番「英雄」と第6番「田園」です。また、週末には、これまでのN響アワーの録画から、スウィトナー指揮のものを探しだし、映像を見ながら、あらためてじっくりと音楽を聴きました。
(1)ドヴォルザーク 「チェロ協奏曲」、ミッシャ・マイスキー(Vc)、1988年3月16日の演奏会の録画、(2003年の6月8日放送)
(2)ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲、(2002年7月13日の放送)
(3)ブラームス 「交響曲第3番」の練習風景、(2002年7月13日の放送)
(4)ブラームス 「交響曲第4番」第4楽章、1986年12月3日、NHKホールでの演奏会の録画、(2002年7月13日の放送)
(5)モーツァルト 「交響曲第40番」、1989年10月31日、サントリーホールでの演奏会の録画、(2002年7月13日の放送)
指揮ぶりは朴訥ですが、実に自然な、いい音楽ですね!
堅実な構成の中で、旋律を大切にした繊細な歌心あふれる音楽。響きは突出せず、弦楽の中低音を基軸とし、裏地まで上質な仕立てのスーツのよう。
そうそう、ブラームスの交響曲の練習風景で、面白いことを言っていました。
とても響きはきれいです。
でも、ブラームスは大阪的ではなく、北海道的なのです。
つまり、北ヨーロッパの性格ですから、時々固く演奏してください。
ブラームスは大阪的ではなく北海道的!実にわかりやすい比喩です。何度も来日して、日本のことをそれだけよく知っていたということなのでしょう。ベートーヴェンやモーツァルトは定評のあるところですが、スウィトナーのブラームスやシューベルト、ドヴォルザークもまた素晴らしいです。マイスキーとのチェロ協奏曲など、素晴らしい名演だと思いました。
そういえば、今日(1月24日)は、午前9時から NHK-FM でも追悼番組が放送される(*1)ようです。こちらはN響だけではなくて、ベルリン・シュターツカペレやドレスデン・シュターツカペレとの演奏で、
シューベルト 「ロザムンデ」より「間奏曲」
モーツァルト 交響曲第36番「リンツ」より第2楽章
モーツァルト 管楽器のための協奏交響曲、変ホ長調
ブルックナー 交響曲第7番(ノヴァーク版)
という内容のようです。解説の諸石幸生さんがどんなコメントをされるかも興味深いところです。1989年の来日を最後として、病気のために引退されたあたりの事情(*2)なども、話の中で出てくるのでしょうか。
(*1):NHK-FM「20世紀の名演奏~N響名誉指揮者 追悼オットマール・スウィトナー」
【追記】
当ブログによくコメントをいただく望岳人さんによる、スウィトナーの追悼記事(*2)を経由して、息子が撮影した父親のドキュメンタリーの存在を知りました。この映画を、ぜひ観たいものです。(*3)として、この映画のことを紹介した記事を掲載しました。
(*2):指揮者のオトマール・スイトナー氏逝去~「日々雑録 または 魔法の竪琴」より
(*3):ドキュメンタリー「父の音楽~指揮者スイトナーの人生」