本当にすてきないい曲ですね!
このところの通勤の音楽は、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第7番Op.97です。「大公」トリオという愛称を持つこの曲は、若い頃からのお気に入りで、軽やかなヴァイオリンはもちろん、伸びやかに活躍するチェロの音色や、歌うようなピアノの旋律に魅せられておりました。
作品の完成が、作曲者41歳にあたる1811年だそうで、青木やよひ著『ベートーヴェンの生涯』によれば「人生の星の時間」の頃、彼の音楽の良き理解者であるベッティーナ・ブレンターノを通じてゲーテに接近し、さらに義姉アントーニア・ブレンターノ母子の知遇を得て、彼女の邸宅に日常的に迎えられていた時期です。そして、この音楽そのものからも、ベートーヴェンが一番充実し、幸福感を感じていた時期の作品であろうと思われます。
第1楽章:アレグロ・モデラート、4分の4拍子、ソナタ形式。ピアノによる出だしがなんとも魅力的で、通りすがりの人をも思わず振り向かせるような力があります。シンプルですが、堂々としていて、実に音楽的。終結部で第1主題が出てくるところなど、本当にほれぼれします。
第2楽章:チェロがリズミカルにリードし、ヴァイオリンが弾むように続くと、ピアノも入ってくるという形で始まります。三部形式をとる軽妙なスケルツォ、アレグロで。
第3楽章:アンダンテ・カンタービレ・マ・ベロ・コン・モート。ピアノで始まるこの楽章だけを取り出すと、思わず後期の曲かと思ってしまうような、深い思索的な緩徐楽章です。好きですね~、この音楽!カーステレオでは、音域的にチェロの魅力が今ひとつ表現されにくいのですが、自宅のステレオで音量を上げて聴くと、深々とした音色や旋律、リズムが、なんとも魅力的です。
第4楽章:アレグロ・モデラート。明るく活発なロンド形式の楽章です。ピアノの活躍の場が十分に用意されており、こんな素敵な曲を献呈された若いルドルフ大公も、きっと嬉しかったことでしょう。
ところで、モーツァルトと比較して、ベートーヴェンはチェロの魅力を引き出すのが上手だと感じます。いえ、別にモーツァルトが下手だという意味ではなく、モーツァルトは高音域の楽器が好きだったのかな、という意味で(^o^;)>poripori
もしかすると、モーツァルトの時代よりも楽器の進歩があったのかもしれませんが、ベートーヴェンはチェロの音色が好きだったのかな、と勝手に想像しています(^o^)/
見事に息の合った演奏は、スーク・トリオによるものです。メンバーは、ヤン・パネンカ(Pf)、ヨセフ・スーク(Vn)、ヨセフ・フッフロ(Vc)の三人です。1975年6月14~15日に、チェコのルチャニー聖母マリア協会で収録されたPCM/デジタル録音で、制作は結城亨、音楽監督はピーター・ヴォルモースとエドゥアルト・ヘルツォーク、録音技師は穴沢健明とミロスラフ・クールハンというように、日本コロムビアとスプラフォンの共同制作となっています。いわば、DENON の初期デジタル録音の代表的なものと言ってよいでしょう。LPは、DENON OX-7035-ND という正規盤、CDはDENONの My Classic Gallery という全集分売もので、GES-9247 という型番ですが、中身は同じものです。さすがにLPでは通勤の音楽にはなれません(^o^;)>poripori
■スーク・トリオ
I=12'14" II=6'00" III=11'39" IV=6'30" total=36'23"
(*):ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲」を聴く~ 第1番、第2番、第3番、第4番、第5番、第6番
このところの通勤の音楽は、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第7番Op.97です。「大公」トリオという愛称を持つこの曲は、若い頃からのお気に入りで、軽やかなヴァイオリンはもちろん、伸びやかに活躍するチェロの音色や、歌うようなピアノの旋律に魅せられておりました。
作品の完成が、作曲者41歳にあたる1811年だそうで、青木やよひ著『ベートーヴェンの生涯』によれば「人生の星の時間」の頃、彼の音楽の良き理解者であるベッティーナ・ブレンターノを通じてゲーテに接近し、さらに義姉アントーニア・ブレンターノ母子の知遇を得て、彼女の邸宅に日常的に迎えられていた時期です。そして、この音楽そのものからも、ベートーヴェンが一番充実し、幸福感を感じていた時期の作品であろうと思われます。
第1楽章:アレグロ・モデラート、4分の4拍子、ソナタ形式。ピアノによる出だしがなんとも魅力的で、通りすがりの人をも思わず振り向かせるような力があります。シンプルですが、堂々としていて、実に音楽的。終結部で第1主題が出てくるところなど、本当にほれぼれします。
第2楽章:チェロがリズミカルにリードし、ヴァイオリンが弾むように続くと、ピアノも入ってくるという形で始まります。三部形式をとる軽妙なスケルツォ、アレグロで。
第3楽章:アンダンテ・カンタービレ・マ・ベロ・コン・モート。ピアノで始まるこの楽章だけを取り出すと、思わず後期の曲かと思ってしまうような、深い思索的な緩徐楽章です。好きですね~、この音楽!カーステレオでは、音域的にチェロの魅力が今ひとつ表現されにくいのですが、自宅のステレオで音量を上げて聴くと、深々とした音色や旋律、リズムが、なんとも魅力的です。
第4楽章:アレグロ・モデラート。明るく活発なロンド形式の楽章です。ピアノの活躍の場が十分に用意されており、こんな素敵な曲を献呈された若いルドルフ大公も、きっと嬉しかったことでしょう。
ところで、モーツァルトと比較して、ベートーヴェンはチェロの魅力を引き出すのが上手だと感じます。いえ、別にモーツァルトが下手だという意味ではなく、モーツァルトは高音域の楽器が好きだったのかな、という意味で(^o^;)>poripori
もしかすると、モーツァルトの時代よりも楽器の進歩があったのかもしれませんが、ベートーヴェンはチェロの音色が好きだったのかな、と勝手に想像しています(^o^)/
見事に息の合った演奏は、スーク・トリオによるものです。メンバーは、ヤン・パネンカ(Pf)、ヨセフ・スーク(Vn)、ヨセフ・フッフロ(Vc)の三人です。1975年6月14~15日に、チェコのルチャニー聖母マリア協会で収録されたPCM/デジタル録音で、制作は結城亨、音楽監督はピーター・ヴォルモースとエドゥアルト・ヘルツォーク、録音技師は穴沢健明とミロスラフ・クールハンというように、日本コロムビアとスプラフォンの共同制作となっています。いわば、DENON の初期デジタル録音の代表的なものと言ってよいでしょう。LPは、DENON OX-7035-ND という正規盤、CDはDENONの My Classic Gallery という全集分売もので、GES-9247 という型番ですが、中身は同じものです。さすがにLPでは通勤の音楽にはなれません(^o^;)>poripori
■スーク・トリオ
I=12'14" II=6'00" III=11'39" IV=6'30" total=36'23"
(*):ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲」を聴く~ 第1番、第2番、第3番、第4番、第5番、第6番