日曜の午後、雪消しを中断して河北町の「サハトべに花」ホールに出かけました。山形オペラ協会の「オペラって面白い!〜"フィガロの結婚"&"コジ・ファン・トゥッテ"〜モーツァルトの世界へようこそ」というガラ・コンサート・スタイルの演奏会です。少し出遅れたため駐車場はだいぶ混んでおり、ホール前の駐車場はすでに満車、道路向かいの駐車場に停めることができました。
人口が1万8千人程度の町にあるホールは、席数が約800席あまり、ヴァイオリニストの堀米ゆず子さんはこの町の豪農堀米家の孫にあたります。そんな関係で、ちゃんとしたクラシック音楽の演奏会が開かれることもたびたびあり、コロナ対策は万全にとりながらも、お客さんの入りはずいぶん大勢です。

プログラムは、第1部が「フィガロの結婚」、第2部が「コジ・ファン・トゥッテ」です。指揮は佐藤寿一さん、演奏は山形交響楽団、演出は藤野祐一さん、山形オペラ協会(*1)の公演です。
ステージ奥にオーケストラが入り、客席側のほう、指揮台の両脇に透明なポリエチレンのシートで区画を作って、歌い手はここに入って歌う形です。新型コロナウィルス禍の中では、オペラ公演もソーシャル・ディスタンシングを余儀なくされるということなのでしょう。

今回の席は左手前方でしたので、オーケストラの配置はほとんど見えません。たぶん、左から第1ヴァイオリン(6)、第2ヴァイオリン(5)、チェロ(4)、ヴィオラ(4)、右手奥にコントラバス(2) で、 6-5-4-4-2 という、いつもの弦楽五部より縮小した形だったのではと想像しています。正面奥に管楽器とティンパニが位置しているようで、たぶんフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット各2?、それにティンパニという楽器編成でしょうか。レチタティーヴォではピアノもあるらしいんだけれど、どこにあるのか全く見えません(^o^)/
ステージ正面には、映像としてはじめはイメージ映像、歌が始まるとイタリア語の歌詞の意味が字幕で表示されるしくみで、これはわかりやすいです。
司会とナレーター役として、フリーアナウンサーの板垣幸江さんが登場、相変わらずの名司会ぶりに加えて、オペラのあらすじを簡潔にわかりやすく紹介してくれます。
第1部「フィガロの結婚」から、今回は曲順を少し変更して、
序曲が始まると、山響のモーツァルト演奏には楽しさとワクワク感があり、やっぱりいいなあ。歌い手の皆さんは、若い人もベテランもそれぞれ持ち味を発揮して、良かった。とくに明るいフィナーレの直前、モーツァルトの和解の音楽は、どうしてこうもしみじみと素晴らしいのだろう!
休憩の後、第2部「コジ・ファン・トゥッテ」は、だいぶ前に東根市で公演を観たことがありますので、ストーリーはよく承知していますし重唱に聴きどころが多いことも実感しているところですが、さて今回は
うん、やっぱり重唱が素晴らしい。こましゃくれたデスピーナの歌も楽しいけれど、二重唱、三重唱、六重唱など、異なる人物がそれぞれの感情や思惑を別々に表現しながら声のアンサンブルとなるモーツァルトの音楽が、ほんとに見事で、いいなあ。
いや〜、楽しかった。妻と二人、久々にオペラ、声楽を楽しみました。新型コロナウィルス禍の中で、ともすれば置き去りにされがちな「声」の音楽。信頼と共感に基礎をおく音楽の分野なのに、感染を恐れて疑惑と排除の目にさらされがちな今日この頃、緊急事態宣言のさなかの大都市ではできない公演が、感染者数のごく少ない田舎では可能だということを示した公演でもありました。
(*1):山形オペラ協会〜公式ホームページ
人口が1万8千人程度の町にあるホールは、席数が約800席あまり、ヴァイオリニストの堀米ゆず子さんはこの町の豪農堀米家の孫にあたります。そんな関係で、ちゃんとしたクラシック音楽の演奏会が開かれることもたびたびあり、コロナ対策は万全にとりながらも、お客さんの入りはずいぶん大勢です。

プログラムは、第1部が「フィガロの結婚」、第2部が「コジ・ファン・トゥッテ」です。指揮は佐藤寿一さん、演奏は山形交響楽団、演出は藤野祐一さん、山形オペラ協会(*1)の公演です。
ステージ奥にオーケストラが入り、客席側のほう、指揮台の両脇に透明なポリエチレンのシートで区画を作って、歌い手はここに入って歌う形です。新型コロナウィルス禍の中では、オペラ公演もソーシャル・ディスタンシングを余儀なくされるということなのでしょう。

今回の席は左手前方でしたので、オーケストラの配置はほとんど見えません。たぶん、左から第1ヴァイオリン(6)、第2ヴァイオリン(5)、チェロ(4)、ヴィオラ(4)、右手奥にコントラバス(2) で、 6-5-4-4-2 という、いつもの弦楽五部より縮小した形だったのではと想像しています。正面奥に管楽器とティンパニが位置しているようで、たぶんフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット各2?、それにティンパニという楽器編成でしょうか。レチタティーヴォではピアノもあるらしいんだけれど、どこにあるのか全く見えません(^o^)/
ステージ正面には、映像としてはじめはイメージ映像、歌が始まるとイタリア語の歌詞の意味が字幕で表示されるしくみで、これはわかりやすいです。
司会とナレーター役として、フリーアナウンサーの板垣幸江さんが登場、相変わらずの名司会ぶりに加えて、オペラのあらすじを簡潔にわかりやすく紹介してくれます。
第1部「フィガロの結婚」から、今回は曲順を少し変更して、
- 序曲
- 第17曲 ひどいぞ!なぜこんなに (スザンナ、伯爵) 鈴木洋子、藤野祐一
- 第11曲 愛の神よ、安らぎを与えたまえ (伯爵夫人) 真下祐子
- 第12曲 恋とはどんなものだろう (ケルビーノ) 松浦恵
- 第10曲 もう飛ぶまいぞこの蝶々 (フィガロ) 鈴木集
- 第5曲 さあ、そちら様がどうぞ (スザンナ、マルチェリーナ) 大沼麻子、渡邊みづき
- 第21曲 そよ風にのせて(手紙の二重唱) (スザンナ、伯爵夫人) 佐藤美喜子、真下祐子
- 第28曲 とうとうその時が来た〜恋人よ早くここへ (スザンナ) 佐藤美喜子
- 第1曲 5・・10・・20 (スザンナ、フィガロ) 鈴木洋子、鈴木集
- 第29曲 妻よ、許してください【最終景】 出演者全員
序曲が始まると、山響のモーツァルト演奏には楽しさとワクワク感があり、やっぱりいいなあ。歌い手の皆さんは、若い人もベテランもそれぞれ持ち味を発揮して、良かった。とくに明るいフィナーレの直前、モーツァルトの和解の音楽は、どうしてこうもしみじみと素晴らしいのだろう!
休憩の後、第2部「コジ・ファン・トゥッテ」は、だいぶ前に東根市で公演を観たことがありますので、ストーリーはよく承知していますし重唱に聴きどころが多いことも実感しているところですが、さて今回は
- 序曲
- 第4曲 妹よ見てちょうだい (フィオルディリージ、ドラベッラ) 真下祐子、越後桂
- 第13曲 かわいいデスピーナ! (フィオルディリージ、ドラベッラ、デスピーナ、フェランド、グリエルモ、ドン・アルフォンゾ) 藤野恵美子、越後桂、深瀬浩子、佐藤祐貴、鈴木集、藤野祐一
- 第14曲 岩のように動かず (フィオルディリージ) 藤野恵美子
- 第17曲 愛の息吹き (フェランド) 佐藤祐貴
- 第19曲 女も15になれば (デスピーナ) 大沼麻子
- 第23曲 この心を受け取って (ドラベッラ、グリエルモ) 松浦めぐみ、鈴木集
- あなた様にお辞儀します、美しいお嬢様【最終景】 出演者全員
うん、やっぱり重唱が素晴らしい。こましゃくれたデスピーナの歌も楽しいけれど、二重唱、三重唱、六重唱など、異なる人物がそれぞれの感情や思惑を別々に表現しながら声のアンサンブルとなるモーツァルトの音楽が、ほんとに見事で、いいなあ。
いや〜、楽しかった。妻と二人、久々にオペラ、声楽を楽しみました。新型コロナウィルス禍の中で、ともすれば置き去りにされがちな「声」の音楽。信頼と共感に基礎をおく音楽の分野なのに、感染を恐れて疑惑と排除の目にさらされがちな今日この頃、緊急事態宣言のさなかの大都市ではできない公演が、感染者数のごく少ない田舎では可能だということを示した公演でもありました。
(*1):山形オペラ協会〜公式ホームページ