電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

有線放送の時代は意外に良かったのかもしれない

2023年09月29日 06時00分07秒 | Weblog
昨年の今ごろ、家の固定電話に怪電話がかかってきて迷惑したため、今更ですがナンバーディスプレイ契約に変更しました。その後、怪電話はかかって来ないのでまずは良かったのですが、考えてみれば黒電話が一般に普及する前の昭和30年代、農村部に多く導入された有線放送と有線電話というのが、意外に良かったのかもしれないと感じます。

農協の地域事業だったのか、運営母体はわかりませんが、地域内の相互連絡には便利なものでした。また専属の交換手がいて、域外には交換手を通して接続してもらうと、電話をこちらからかけることもできました。電話代は高かったようですが、家族の安否などを急いで知らせる必要のある時には役立ちました。当然のことながら間違い電話というのはまれにありましたが、迷惑電話や怪電話という話は聞かなかったように思います。

過去は美化されるという一般則はありますが、今から思えば、いつでもどこへでも電話ができるという便利さはないけれど、逆にいつなんどきでも電話がかかってくる、しかも怪しい営業電話がかなりの比率で含まれるという鬱陶しさはなかったし、ナンバーディスプレイや録音、着信拒否などという機能は必要性を感じていませんでした。便利さは裏返せば別の不便を生むということでしょうか。固定電話を廃止しようという考えもないではないのですが、妻も私もそれぞれに地域での役割もあり、スマートフォンに一本化するというのも無理があり、留守番電話機能とナンバーディスプレイに頼っているところです。もっとも、地域の人たちは日中は畑に出ていて出られないことを承知していますので、意味のある電話が来るのは夕方〜夜が多いのですが。




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