電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山本一力『ジョン・マン』第7巻「邂逅編」を読む

2019年12月03日 06時02分47秒 | 読書
1849年8月、ジョン・マンが乗り組む捕鯨船フランクリン号は、太平洋におけるクジラ漁を終えて、インド洋から大西洋を越え、アメリカ合衆国東海岸、ニューベッドフォードに帰還します。デイヴィッド船長が精神を病み、死去してはいましたが、その後は大成果をあげての帰港でした。ジョン・マンは、新船長エーキンの下で一等航海士に昇進していました。船主組合で理事長らに報告をした後に、対岸のフェアヘブンに渡り、馬車でスコンチカットネックのホイットフィールド船長の家に戻ります。そこで、ハワイに残した土佐の難船仲間と共に日本に帰る決意をあらためて表明します。

帰国のための資金作りとして考えたのは、斜陽になりつつある捕鯨船ではなく、ゴールドラッシュにわく西海岸への片道航海の船に乗り組むことでした。軍隊経験のあるチャンスに射撃を教わり、拳銃とライフル、銃弾を購入、デイジーには丈夫なガンケースを縫ってもらいます。乗り組んだスティグリッツ号はついにサンフランシスコ湾に到着します。



ジョン・マンが日本に帰国したいという意思が固いことをしったホイットフィールド船長夫妻。心情としては行かせたくないけれど、あえて賛成せざるをえない、複雑な心境でしょう。まさに大恩人なのですね。


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