電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

除雪で汗をかいたときに風邪をひかないためには

2012年02月14日 06時03分20秒 | 季節と行事
31年ぶりの大雪のために、連日、除雪に追われています。とくに、休日に雪を片付けておかないと、車が道路に出られなくなりますので、のんびり休んでもいられません。こんなときに地域の行事でも入れようものなら、ブーイングの声が巻き起こります(^o^)/

外はどんなに寒くても、除雪作業では汗をかきますので、薄着かな?と思うくらいがちょうどよいものです。ただし、体温を奪われますので、防風対策は必須です。それに、帽子と手袋、長靴には断熱性の高い中敷きを。マスクも効果的です。

一般に、寒さ防止のポイントは、太い血管が外気に接するところ、例えば首、手首、足首などを、保温性の高い素材でカバーすることでしょう。マフラーや手袋、レッグウォーマーなどは、この原則に則ったものです。

逆に言えば、除雪で汗をかいて風邪を引いてしまう事態を避けるには、大汗かいてポッポと湯気を上げているときに、着替えの前に、まず首すじの汗をドライヤーで乾かしてしまうことをおすすめします。こうすると、暖かい部屋で着替えた後にも、思わずぞくぞくして風邪をひいてしまう不快さを避けることができるように思います。ちょっとしたことですが、雪国生活の知恵です。

写真は、過日の某大学の構内。雪国でない、関東・関西圏の方にとっては、美しい幻想的な風景に見えることでしょうけれど(^o^;)>poripori

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アクタガワ賞とナオキ賞

2012年02月13日 06時01分06秒 | アホ猫やんちゃ猫
うちのご主人は、やけにブンガク好きなのよ。ところが、やっぱり理系の石頭なのね~。ブンガク賞に対する偏見をもってるのね~。「アクタガワ賞はおもしろくないが、ナオキ賞はおもしろい」なんて言うのよ。先日も、某都知事さんが、アクタガワ賞の選考委員を辞任したというニュースをきいて、話題にしていたわ。まあ、当然だわね。純文学とは縁の薄い生活だもの。最近は、「ホンヤ大賞」のほうも、お嬢様や執事が登場したあたりから、ぐっと若向きになったとか、今回、大島真寿美さんの『ピエタ』が受賞したら賞として立派なものだとか、言いたい放題だったわ。まあ、あれね。ふだん雪道の長距離運転でストレスがたまっていて、それを発散しているみたいね~。「中年オジサンは、やっぱりナオキ賞だ」って、そこまではいいとしても、アタシが「中年って何歳からなの?」ってきいたら、「ナオキ三十五賞っていうくらいだから、やっぱり三十五歳以上だろう」だって!笑っちゃったわ~。

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河北新報社『河北新報のいちばん長い日~震災下の地元紙~』を読む

2012年02月12日 06時03分08秒 | -ノンフィクション
あの 3.11 の翌日、当地・山形で、地元紙山形新聞が届いたときには、感激(*1)しました。その記憶は、今も鮮明です。であれば、震災・大津波の被災地では、地元紙の役割ははかりしれないほどの大きさだったことでしょう。阪神淡路大震災に際しての神戸新聞の記録『神戸新聞の100日』を読み、感銘を受けましたが、このたびの『河北新報のいちばん長い日~震災下の地元紙~』(文藝春秋社刊)を読み、さらに大きな感銘を受けました。
本書の構成は、次のようになっています。

第1章 河北新報のいちばん長い日
第2章 気仙沼から届いた手書きの原稿
第3章 死者と犠牲者のあいだ
第4章 配達が大好きだったお父さんへ
第5章 窮乏するロジスティクス
第6章 福島原発のトラウマ
第7章 避難所からの発信
第8章 被災者に寄り添う
第9章 地元紙とは、報道とは

大きな災害の現場で、記者がどのように悩み、自問自答するのか、阪神大震災に直面した神戸新聞の経験から、ある程度は理解し、理念としては納得していたはずです。でも、一人一人の生身の記者には、あまりにも大きな衝撃だったことでしょう。福島原発事故を契機に、記者としての自信を失って、震災の五ヶ月後に退職した記者の悩みは、理解できるものです。それでも、困難を乗り越え、報道を続ける姿に、地元に根ざして歩んできた報道組織としての自覚と責任感とを見ることができます。

私にとって、もっとも印象的だったのは、第7章中の「あるスクープ写真」の項(p.214~8)です。宮城県南三陸町の三階建ての町防災対策庁舎ビルが津波に飲まれる瞬間を連続撮影した写真の採否にかかわるものでした。このスクープ写真は、私も目にしました。そのとき、関係者の肉親がこれを見たら、どんな気持ちになるだろうと、暗澹たる気分になったことを覚えています。河北新報社は、このスクープ写真の掲載を見送った。その理由は、現地で取材する記者の、「その写真を地元の人が見たら、多分もたないだろうと思います」という答えでした。「われわれは被災者と共に」という決断は、全国紙とは異なる地元紙としての決意と決断であったろうと思います。

なぜ、危機的状況に陥った中で発せられる言葉は、人の心を打つのだろう。それは多分、すべての虚飾をはぎとった、人間の真実の言葉だからなのでしょう。

山形市内にある、河北新報社の山形総局が、物資の調達と食料の供給など、ロジスティクス基地となっていたことも、本書ではじめて知りました。多くの人に読んでもらいたい、優れた震災記録の一つだと思います。

(*1):地方メディアのありがたさ~震災関連報道に思う~「電網郊外散歩道」2011年3月

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伝ハイドン、弦楽四重奏曲第17番「セレナード」を聴く

2012年02月11日 06時01分10秒 | -室内楽
連日、厳しい天候の中で長距離通勤が続きます。緊張感が求められる運転を続けて自宅に戻ると、近代の緊張感に富み集中力を要求される音楽を聴くよりも、人懐こく、思わずほっとする音楽を聴きたくなります。たとえば伝ハイドンの弦楽四重奏曲第17番ヘ長調、Op.3-5「セレナード」です。

現在は、この作品3自体が偽作とされ、作曲者は R.ホーフシュテッター という名前の、バイエルンの坊さんなのだとか(*)。でも、そんなことはどうでもよろしい。いかにも初期のハイドン作品に見える(聞こえる)音楽は、いかにも楽しそう。ほっと息を抜くにはちょうどよいくらいです。

第1楽章:プレスト。優雅で快活、たしかにハイドンの初期作品と言われても疑わないでしょう。ホーフシュテッターさんの作品は、儲け主義の出版社のせいで妙な形で後世に遺ってしまいましたが、作品はたいへんチャーミングです。
第2楽章:アンダンテ・カンタービレ。いわゆる「セレナード」という名前の由来となった楽章です。第一ヴァイオリンが愛を歌うテノールで、第二ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがピチカートでギターを模しているようです。むしろ「窓辺のセレナーデ」と言う方がしっくりきます(^o^)/
演奏は、なんといっても第一ヴァイオリンに魅力が必要です。その点、この録音では、美音とともに、よく歌うカンタービレで、魅力いっぱいです。
第3楽章:メヌエット。こちらは典型的な舞曲スタイルです。華やかな王宮のシャンデリアの下でというよりも、どことなく田舎風の味もあり、セレナードに応えて窓から抜け出した娘さんが、恋人と踊っているような風情があります。
第4楽章:スケルツァンド。ちょいと滑稽味を加えたフィナーレ。危うく見つかりそうになった恋人たちが、あちこち隠れて逃げまわるような風情です(^o^)/

CD は DENON の GES-9242。My Classic Gallery というシリーズの分売で入手したものです。録音データなどはまったく記載がありませんが、手元にある「The History of DENON PCM/Digital Recordings 1972-1987」という記録によれば、1983年の9月に、西ベルリン(当時)のジーメンス・ヴィラでデジタル録音されたもので、演奏はフィルハーモニア・クァルテット・ベルリン。東独の団体?いえいえ、れっきとしたベルリンフィルのメンバーからなる四重奏団で、エドワルト・ジェンコフスキー(Vn)、ワルター・ショーレフィールド(Vn)、土屋邦雄(Vla)、ヤン・ディーセルホルスト(Vc) と掲載されています。初出のLPは、「セレナード」「五度」「皇帝」という三曲を収録したもので、OF-7094 という型番であったようです。なるほど、それでこの魅力的な演奏なのだなと納得です。

■フィルハーモニア・クァルテット・ベルリン
I=3'56" II=3'06" III=3'00" IV=2'10" total=12'12"

(*):伝ハイドンの「セレナード」、真の作曲者は修道士ロマン・ホフシュテッター~スケルツォ倶楽部
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池井戸潤『下町ロケット』を読む

2012年02月10日 06時04分42秒 | 読書
少し前に、図書館に池井戸潤著『下町ロケット』が返却されているのを見つけ、借りてきました。たしか、第145回直木賞受賞作です。「その部品がなければ、ロケットは飛ばない---。」というキャッチコピーは、町工場とロケットという組み合わせの妙を示唆しており、てっきり大阪の「まいど一号」の話なのかなと思っておりました。ところが、話はまるで違い、「プロジェクトX」のようなノリで書かれた小説でしたので、読み始めたら止まらず、深夜まで読みふけってしまいました。

主人公、佃航平は、種子島宇宙センターで実験衛星打ち上げロケットに搭載する新型水素エンジン「セイレーン」の開発者でしたが、エンジンの異常燃焼のため打ち上げに失敗し、宇宙科学開発機構を辞して父親の町工場の経営者となっています。業種は精密機械製造業で、エンジンやその周辺デバイスを含めた売上が百億円といいますから、かなり優秀な企業でしょう。ただし、中小企業の常で、大口得意先との取引が急になくなってしまうと、資金繰りの問題が発生します。主力銀行にすげなくされ、頭を抱えているときに、競争相手の大企業ナカシマ工業が、特許侵害で訴えを起こします。狙いは、佃製作所の技術を支配すること。顧問弁護士は技術にうとく、相手の思うツボで窮地に立ったとき、救いの手を差し伸べてくれたのは、バリバリの研究者として活躍する、別れた奥さんでした。知的財産権専門の凄腕の弁護士を紹介してもらい、技術論争の枠を越えて、ナカシマ工業が佃製作所の持つ別の権利を侵害していると逆提訴したため、裁判長は両者の和解に持ち込み、佃製作所は高額の和解金を得ます。これで、資金繰りの問題は一挙に解決し、潤沢な資産として内部留保されます。

ここまでで終わればメデタシメデタシなのですが、話はそう単純ではありません。次の展開は、政府から製造委託された宇宙ロケットの開発を一手に引き受ける大企業、帝国重工グループの「スターダスト計画」に関わるものでした。発端は、帝国重工が開発した水素エンジンのキーデバイスであるバルブシステムに関する特許を、資本金三千万、従業員数二百人の小さな企業が、すでに先行取得済みであることが判明したことです。帝国重工の財前部長がじきじきに乗りだし、特許の譲渡を持ちかけます。提示された20億という金額に、佃社長も迷いますが、冷静に考えれば、せっかく開発した新しい技術を売ってしまったら、佃製作所に何が残るのか。ここから、大企業内部の権力闘争やら中小企業いじめやら、中小企業内部の社員の足並みの乱れやら技術屋の誇りやら、物語は一気に「プロジェクトX」の様相を呈してきます(^o^)/



いや~、面白いです。テーマも良いし、主人公も周辺の脇役たちも、類型的というよりは典型的なタイプを描いているように思います。思わず深夜まで読みふけってしまったのも、納得です。さすがは直木賞受賞作、という面白さです。金看板は伊達ではありませんでした。

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コンバータはインクで満たすことはできないの?

2012年02月09日 06時05分59秒 | 手帳文具書斎
パイロットの万年筆用のインク・コンバータ CON-50 を使っていますが、インク瓶の中でインクを吸い上げても全部満タンにはならず、空気の部分が残ってしまいます。これはそういうものなのか、コンバータの基本がわかっていません。





そこで、Google検索してみました。「万年筆 インク コンバータ 使い方」で検索した結果、パイロットの「万年筆の使い方」のページに、コンバータの使い方の動画がありました。なんのことはない、インク瓶内の残量が少なくなっているために、首まですっぽりインク内に入らないのが原因のようです。な~んだ。



そういえば、過日、東急ハンズで入手したシステム手帳リフィルサイズの「HINT FILE 012 万年筆の選び方とお手入れ」に簡潔な説明がありました。



要するに、ペン先が完全に隠れるまでインクの中に浸して吸入し、首軸に付いたインクはティッシュ等で拭き取る、というものです。な~んだ、そうだったのか。こういう基本のキは、昔は親子や先輩・後輩の間で伝えられたのでしょうが、現在はユーザー間やWEB、あるいはこうしたリーフレットのようなもので伝えられていくのでしょうか。

さて、インクの残量が少なくなった瓶から回転式のコンバータで補給するには、手が三本必要になるみたいなものですが(^o^)、片方を文庫本にのせて傾ければ大丈夫かな?なんだかひっくり返してしまいそうで、早く新しいインクを買うほうが先決のようです(^o^;)>poripori

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佐伯泰英『東雲ノ空~居眠り磐音江戸双紙(38)』を読む

2012年02月08日 06時03分00秒 | -佐伯泰英
この一月に発売されたばかりの最新作『東雲ノ空』を読みました。佐伯泰英著『居眠り磐音江戸双紙』シリーズの第38巻です。
当ブログでは、平岩弓枝著『御宿かわせみ』シリーズを抜き去り、幕藩体制の下、大長編エンターテインメントとして、最長連載となっております。さて、どこまで続きますやら。

第1章:「橋上の待ち人」。磐音・おこんらの一行は江戸に到着するのですが、身代わり大作戦とは考えましたね。しかも、品川柳次郎・お有夫婦が一役買うとは、意表をついたグッドアイデアです。御寮のわきの農家を改築して、小さいながらも道場とするとは、よく田沼一派の妨害を受けなかったものと不思議です。
第2章:「一同再会」。金兵衛さんと由蔵さんの二人とも、空也クンを前に大感激。尚武館道場の再出発を東雲の空に誓います。利次郎は霧子を伴い父親に無事帰着の挨拶、意中の人・霧子さんを堂々と紹介します。なかなかすがすがしく立派です。
第3章:「霧子の迷い」。作者は、利次郎だけがホットな話題ではバランスが取れないと感じたか、辰平クンにも博多の箱崎屋の末娘お杏さんというお相手を急遽設定したようです。それにしても、雑賀の下忍から旗本家の次男坊の嫁にというのも、たしかに激変には違いありません。まあ、このコンビならお似合いだとは思いますが。そうしているうちに、弥助の正体も判明し、公儀お庭番衆の暗闘も描かれます。鵜飼百助さんには次男坊が後継となりそうですし、今津屋への押し込みも未遂で捕えてしまい、南町奉行所の笹塚孫一・木下一郎太とも再会し、江戸の人たちの半分くらいは挨拶を済ませたくらいかも。
第4章:……と思ったら、次の章は「挨拶まわり」という題でした。船宿川清にも挨拶を済ませて戻ってみると、弥助が帰っておりました。公儀お庭番衆の組織改変の立役者であった柴崎露庵のもとへ復命したとのこと。なるほど、公儀お庭番が組織に反して一人だけ磐音を助けるのはおかしい。それで、作者は弥助に組織を抜けるという措置を取らせたのでしょう。新たに故・佐々木玲圓の屋敷の主となった日向鵬斎とかいう者が訪ねて来ますが、あまり大物ではなさそうで、竹村武左衛門の娘の早苗が小梅村の尚武館道場に戻ってくるとか、身重のおこんの診察のために、桂川国端・桜子夫妻に会ったりとか、速水左近の奥方に挨拶し励ましたりするなど、なかなか多忙です。
第5章:「月命日」。徳川家基に殉死した佐々木玲圓・おえい夫妻の月命日の日に、坂崎磐音は監視の目をやり過ごし、佐々木家の墓所に参ったはずが、なぜか公儀お庭番道灌組の頭・甲賀臑八が単独で待ち受けていました。これも不自然な設定です。これまでの磐音の強さを知るお庭番ならば、集団で待ち受けるのが普通ですし、第一、なぜ佐々木家の隠し墓所を知っていたのかも解せない。死んだ雹田平なら不思議な透視術という説明もありましたが、甲賀臑八は登場早々に自爆です。あっけない!利次郎ではありませんが、「他愛もないな」と思ってしまいます(^o^)/
谷戸の淵のお茅さんのところへは、短気な佐野善左衛門が姿を見せ、江戸城内では田沼意次と御三家のやりとりがあって、速水左近の復活の可能性が出てきました。あまり強くもないのに出番の多い蟋蟀駿次郎という武士は、今後どんな役回りを演じるのか。たぶん、磐音・おこんの子供の誘拐とか、卑怯なものだろうと想像しますが、さて、どうか(^o^)/

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備忘録ノートにポケットをつける

2012年02月07日 06時03分53秒 | 手帳文具書斎
昨年の備忘録のカバーノートにはポケットがついており、ちょっとした紙片をはさんでおくのに便利でした。今年は、再びカバーなし、素のノートに戻した関係で、ポケットがありません。そこで、表紙をめくった表見返しに、自作のポケットを付けました。なんのことはない、封筒の廃物利用で、コーナーを適当な大きさに切り、糊付けするだけの簡単なものです。でも、これだけで紙片やメモを落とさず保管・携帯することができます。ちょっとした手間ですが、効果は抜群です。

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コクヨの野帳で車の燃費と整備を管理する

2012年02月06日 06時01分47秒 | 手帳文具書斎
文具メーカーのコクヨが、ウェブサイトで測量野帳の特集(*1)を組んでいました。測量野帳は、文字通り測量の際に作業着のポケットに入れ、測定値を記録していくもので、ハードカバーと、統計罫あるいは方眼などの記入ページからなっています。大量に使うものですから、お値段も手頃で、私も日常的に愛用しています。とくに変わった使い方をしているわけではありませんが、車の燃費と整備メモを記録し、便利に使っています。車に乗り始めた若いころは、B5判の大学ノートを使っていましたが、ダッシュボードの上に置くわけにもいかず、保管場所に難がありました。昭和60年代に入ってから、この測量野帳を使うようになり、ドアポケットに入れておけば、保管場所の問題もないことに気づき、愛用しています。



このスタイルになってからすでに四半世紀近く経過しましたが、愛車の給油・整備記録を一冊でコンパクトに把握できるため、たいへん重宝しています。写真は、左から Nissan Pulsar 1700 diesel, March 1000F, そして今の TIIDA Latio 1500M の記録の一部です。年間の統計をトータルしています。



参考までに拡大した写真です。ページの左肩に年を記入し、項目は左から 月日、積算距離(km)、区間距離(km)、給油量(l)、支払金額(円)、燃料消費率(km/l)、単価(円/l) を書き、右ページには、備考として給油場所やタイヤ交換、あるいは車検や点検整備の記録などを記録します。こうしておけば、エンジンオイルやフィルターをいつ交換したか、冬タイヤの走行距離、ファンベルトやブレーキパッドの交換時期などを、的確に把握することが可能です。

小さな野帳が、愛車の維持管理に大きな役割を果たしています。

(*1):コクヨのホンネ!「100人、100の野帳」
(*2):十年間の車の燃費統計データより~Nissan March 1000Fの場合~「電網郊外散歩道」2006年12月
(*3):給油記録ノートを準備する~「電網郊外散歩道」2007年1月
(*4):燃費データから見た好燃費の秘密~「電網郊外散歩道」2009年6月
(*5):高速道路とエアコンの常用が燃費に与える影響~「電網郊外散歩道」2010年9月
(*6):車の12ヶ月点検と冬タイヤ交換、腕時計の修理など~「電網郊外散歩道」2010年11月

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山響第15回モーツァルト定期で交響曲第14・18番とヴァイオリン協奏曲第3番を聴く

2012年02月05日 09時42分31秒 | -オーケストラ
大雪がまだ降りやまず、朝から除雪作業に追われましたが、土曜日は山響こと山形交響楽団の第15回モーツァルト定期演奏会の予定があります。お昼すぎにはくたびれ果てて、よほど行くのを止めようかと思いましたが、待て待て、今回はたしかヤンネ館野さんがソリストで、大好きなヴァイオリン協奏曲第3番を含むプログラムのはず、これは聴き逃してはもったいない、と一大決心で出かけました。案の定、除雪が間に合わない道路はすごいでこぼこの悪路で、カーステレオのCDプレーヤーも追従できずに音飛びするほどです。開場まぎわにようやく山形テルサホールに到着しました。

今回は、なんとかプレコンサートに間に合いました。曲目は、モーツァルトの「ファゴットとチェロのためのソナタ ロ長調、kv292(196c)より第1楽章」だそうで、チェロの首席の小川和久さんとファゴットの高橋あけみさんのデュオでした。小川さんは、NHK-TVの「おかあさんといっしょ」等に子どもたちと一緒に出演してもよく似合いそうな安心感のあるヒゲのおじさんで、チェロもあったかい音がします。高橋あけみさんは、パストラーレ室内合奏団の演奏会以来、ファンになったファゴット奏者です。このプレコンサートは、昨年の3.11以降に始まったもので、東日本大震災のチャリティコンサートとなっています。私も、なにがしかのお金を箱に入れてきました。少しでもお役にたてますように。

会場に入ると、しばらくして音楽監督の飯森範親さんのプレトークがありました。この大雪の中を聴きにきてくれたお客様への感謝と、今回のプログラムの曲目解説です。

1. 交響曲第14番 イ長調 K.114
2. ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.218
3. 交響曲第18番 ヘ長調 K.130

このうち、2曲の交響曲は十代の半ばに作られたもので、十代後半に作られたヴァイオリン協奏曲第3番との組み合わせとなっています。協奏曲のソリストのヤンネ館野さんは、山響の第二ヴァイオリンの首席奏者ですが、お母さんがフィンランド人で、お父さんがピアニストの館野泉さんです。最近は、お父さんと親子の共演もよくやっています、とのことでした。

さて、ステージ上の楽器配置は、左から第1ヴァイオリンが第4プルトまで8名、その奥にチェロ(5)とファゴット、右にヴィオラ(6)と右手前に第2ヴァイオリン(8)が並びます。コンサートマスターは高木さん、チェロのトップには小川さんが座ります。ヴィオラには首席の成田さんと客演首席奏者の恵谷真紀子さんが並び、第2ヴァイオリンにはヤンネさんの代わりに客演首席の佐藤一紀さんと中島光之さんが並びます。正面奥にはフルート(2)、オーボエ(2)、ホルン(2)が並び、最奥部にはコントラバス(3)という編成です。例によって、低音部にファゴットを配することで、リズミカルな軽やかさを意図しているのだろうと思います。

第1曲め、1771年、モーツァルトがイタリア旅行から帰ってきた年、対位法や和声学を学んできたモーツァルトは、イタリアでの朗らかな明るさをとり入れた音楽を作ります。それが、この交響曲第14番ということになります。第1楽章:アレグロ・モデラート。管楽器の中で、フルートとホルンは出番がありますが、オーボエはお休みのようです。明るく張りのある音楽です。第2楽章:アンダンテ。1st-Vnを中心に、やわらかに始まります。フルートはお休みでオーボエが使われます。優しくやわらかな音楽です。第3楽章:メヌエット~トリオ。中間部の、客演を含む首席による弦楽五重奏が美しかった!第4楽章:モルト・アレグロ。フルートとホルンが出番で、快活な音楽です。オーボエが入らないことによる音色、響きの違い、対照が意図されているのでしょうか。

さて、次はヴァイオリン協奏曲第3番です。ファゴットが退き、上下とも黒いソフトないでたちで、ヤンネ館野さんが登場します。
第1楽章:アレグロ。ヴァイオリン群はあまりとんがらず、中低域にバランスを置いて、重心低めの始まりです。ソロが始まると、長身を生かし、いかにも軽々と、楽しげに飛び回るようなモーツァルトの音楽が始まります。36人という編成のオーケストラとヴァイオリン・ソロとオーボエの掛け合いなど、実に透明で美しく楽しい。カデンツァは重音をふんだんに取り入れたもので、音楽評論家の安田和信さんの解説によれば、米国のヴァイオリン奏者サム・フランコ(1857~1937)のものだそうです。お見事!
第2楽章:アダージョ。始まりは、やはり中低音を生かしたふっくらとしたもので、ヴァイオリンソロの澄んだ音色が浮かび上がるように、という意図でしょうか。解説には、ヴァイオリンとヴィオラに弱音器を使用するとありましたので、おそらくその効果なのでしょう。たゆたうような音楽にフルートもアクセントをつけて、独奏ヴァイオリンがあたたかい音のカンタービレ。カデンツァも素晴らしいものでした。
第3楽章:やはり、始まりのバランスは、エッジのきいたものというよりは、ふっくら、ふんわりしたものです。リズミカルで、歌うように、はずむように。ピツィカートに乗って、雰囲気をかえて独奏ヴァイオリンが歌うところから、角笛のようなホルンのリズムを経て、先の主題が再現し、全曲が終わります。ああ、よかった!大好きなヴァイオリン協奏曲第3番を、堪能しました。

ここで、15分の休憩です。2階席からホワイエに降りて、ヤンネさんのCDを購入していたら、知人と息子さんに会いました。小学生の息子さんは、山響定期に毎回来ているのだとか。先のニューイヤーコンサートには、仕事で都合がつかなかったお父さんの代わりに、お母さんと一緒に聴きにきたとのことです。都会のオーケストラの演奏会は、聴衆の高齢化が進んでいるそうですが、われらが山響は、スクールコンサートの効果もあってか、若い人と女性の姿をよく見かけます。この点は、熱心な地方オーケストラに特徴的なことかもしれません。
知人親子と別れ、二階席に戻るとき、偶然にヤンネさんが階段を上がってくるところに出会いました。とっさに拍手の身振りで讃辞を伝えると、嬉しそうに喜んでました。当方の、歳に似合わぬミーハー精神は、依然として健在です(^o^)/

さて、最後の曲目、交響曲第18番です。弦セクションの編成は変わらず、オーボエ(2)のかわりにホルンが2本加わり、管楽器はFl(2)とHrn(4)となります。
第1楽章:pで弱く始まります。すぐに強く対照を見せ、ホルンが効果的。弦が、卓球でラリーを応酬するように、交互に受け渡す場面の面白さがあります。あるいは、4本のホルンも2本ずつピンポンのように。そうか、この曲は「ピンポン交響曲」なんだ!と一人で納得(^o^)/
けっこう劇的な効果もあるアレグロです。
第2楽章:アンダンティーノ・グラツィオーソ。チェロとコントラバスの首席がピチカートでリズムを刻む中で、弱音器をつけたヴァイオリンとヴィオラが優しく始まります。すぐにフルートとホルンも加わった合奏になります。この曲は、先の交響曲第14番のイタリア風な明朗さとはやや気風が変わり、フルートもアクセントのきいたドイツ語の発音のようにはっきりとした音で、対照を意識しているようです。チェロがけっこう忙しそう。
第3楽章:メヌエット~トリオ。3拍子のリズムがはっきりした短い活発なメヌエットです。
第4楽章:モルト・アレグロ。ミドルティーンのモーツァルトらしい、けっこうダイナミックな終楽章です。トゥッティでの4本のホルンはインパクトがあり、フルートは軽やかに。華のある音楽は、若いモーツァルトの創意を感じさせてくれます。



終演後、ファン交流会にちょこっとだけ参加しました。音楽監督の飯森範親さんは、ヤンネさんの力量を高くかっているようで、コンサートマスター級のヤンネさんがセカンドの首席で支えてくれているから、山響の高いレベルの演奏がある、と賞賛していました。また、今回や、次シーズンの中で犬伏亜里さんと成田寛さんのソロで「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」を演奏するように、オーケストラの団員がソロをつとめることの意義について、ソリストの立場から「もっとこうして欲しい」というオーケストラの弱点を理解することにもつながり、それをふだんの演奏に生かすことができる点でも有意義、と指摘。これは、ヤンネさんも同感のようでした。

31年ぶりの大雪に見舞われた今回のモーツァルト定期は、遠方からのお客さんは少なかったとみえて、駐車場から出る混雑はだいぶ緩和されて、すいすいでしたが、自宅に到着するまでの悪路は「やれやれ」とため息がでる状態で、家についたらのっそりと雪が積もっており、再び除雪に精を出すはめになりました(^o^)/
でも、せっかくのモーツァルト定期を堪能できたから、まあいいか~(^o^)/

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すごい雪!一晩で膝まで~豪雪地帯に比べればまだまだですが

2012年02月04日 06時01分30秒 | 季節と行事
今回の大雪で一番ひどかったのが、2月1日の夜から2日にかけての降雪でした。前夜、念のためきれいに除雪したのに、翌朝起きて見たら、玄関から先が写真のような状態で、あちゃ~!と思わず絶句してしまいました。とにかく、除雪機を置いている作業小屋まで道を付け、車が出られる程度に除雪しましたが、私の記憶にある限り、昭和56年末~57年にかけての豪雪に匹敵するものです。実際は、この程度なら山形県内の積雪量としてはまだまだかわいいもので、豪雪地帯では一晩で1mくらい積もったところもあったとか。いったいどんな降りかたなのか、雪国育ちのはずの私でさえ経験がなく、とても想像できません。



さて、母屋の落雪を片付け、作業小屋の屋根の雪下ろしをしました。結構な量が積もっているのがわかります。一辺が1メートルの雪の立方体は、1トン近い重量なのだそうで、屋根にかかる重さはすさまじいものがあります。暗くなるまでかかって、なんとか屋根にかかる負担を軽減したつもりですが、さてどうでしょうか。



こちらはカーポートの上の雪の状況です。耐荷重は積雪が1.5mまでは大丈夫とのことでしたので、後回しになっています。運動不足のためか、負担は腰に来ています。これ以上降られたら、とてもじゃないが体が持ちません(^o^;)>poripori

さて、今日の予定は、午前中にせっせと除雪をして午後からはゆっくり休み、夕方から山形交響楽団のモーツァルト定期(*)の予定です。楽しみです。

(*):【定期演奏会】モーツァルト交響曲全曲連続演奏会・第15回~山形交響楽団
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圧雪路のノロノロ運転に適合しない音楽

2012年02月03日 06時03分39秒 | クラシック音楽
このところ、連日すごい雪が降り続いています。なんと、三十数年ぶりの大雪だそうです。あまりの大雪に除雪が間に合わず、電車の運休はもちろんのこと、各地の道路さえも通行止めになりました。こんなときに、車で移動するのはなかなか大変です。圧雪路のノロノロ運転にあわせて音楽を聴こうと思って取り出したのが、バーンスタインのミュージカルの音楽でした。グラモフォンのパノラマ・シリーズ中の「レナード・バーンスタイン」の二枚組から、ミュージカル「オン・ザ・タウン」、「キャンディード」等の音楽です。残念!雰囲気がまったく合いません。よけいにイライラがつのるようで、すぐラジオに切り替えてしまいました(^o^;)>poripori
不思議なものです。たぶん、季節のよい時期に、都会の劇場で楽しむべき音楽なのでしょう。
写真は、山形市内の道路状況です。お世辞にも除雪が上手とは言い難いようです(^o^)/
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高橋義夫『どくろ化粧~鬼悠市風信帖』を読む

2012年02月02日 06時01分17秒 | 読書
文春文庫で、高橋義夫著『どくろ化粧』を読みました。『鬼悠市風信帖』シリーズの第四作です。今回の松ヶ岡藩の暗闘は、先に鬼が始末した主君の実弟の御首級が墓場から盗掘され、どこかに消えたという気味の悪い事件です。したがって、舞台は江戸で、松ヶ岡の竹林の葉擦れの音は聞こえず、カルト絡みのホラー調でした。うーむ、これはどうも私の趣味とは合いそうにありません(^o^;)>poripori

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大雪警報の中で

2012年02月01日 06時04分16秒 | 季節と行事
厳寒の中で、毎日雪降りが続きます。もしかすると、平成18年の豪雪(*)に比肩するほどになっているのかもしれません。自宅の除雪のことは、すでに何度も書きましたが、今年の冬の通勤は、昨年までとはまるで違う遠距離となっていますので、冷や汗をかく頻度もかなりのものがあります。



写真は、一昨日の朝の状況です。圧雪凍結の路面に加え、ときどき風雪で前方視界が奪われますので、じっと我慢のノロノロ運転が続きます。よく見ると対向車線を走る車が一台もないことに気がつきますが、実はこの朝は、大きな事故のため通行止めになったらしいです。怖い怖い~。

最近は、東に西に、南に北に、車で移動をする機会が多いのですが、好天に恵まれれば、下の写真のように、路面もアスファルトがのぞき、快適なドライブとなります。



道の駅あたりでトイレ休憩してほっと一息、



もう少しの辛抱だとは思いますが、早くこの雪が止んでくれないものか。こんなふうに、青空が見たいものです。



(*):積雪の重さ~「電網郊外散歩道」2006年1月
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