goo blog サービス終了のお知らせ 

電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山響第306回定期演奏会で細川俊之、ラフマニノフ、ベートーヴェンを聴く

2023年02月13日 06時00分34秒 | -オーケストラ
日差しの温かい日曜の午後、山形市の山形テルサホールで、山響こと山形交響楽団の第306回定期演奏会を聴きました。道路は乾いて走りやすく、予定よりも早めに到着したのですが、あいにく駐車場が確定申告の会場と重なり満車です。仕方がないので近隣の駐車場にまわり、なんとか停めることができましたが、早めに到着したから良かったけれど、出遅れると駐車場を探してうろうろしなければいけないところでした。この時期の定期演奏会にはよくあることで、覚えておかなければ。

ホールに入ると、ほぼ満席に近い状態です。今回は妻と二人で1階席を取りましたので、いつもの2階席からのようには楽器配置がわかりませんが、ナマで聴くのは初めてのラフマニノフが楽しみです。プログラムは次のとおり。

  1. 細川俊夫:セレモニアル・ダンス
  2. ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 作品43 ピアノ:松田 華音
  3. ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調「運命」作品67
      指揮:川瀬 賢太郎、演奏:山形交響楽団

プレコンサートトークに登場した川瀬さん、うらやましいほど若くてスリムでかっこいい。常任指揮者の阪哲朗さんとの交友や、コンサートマスターの平澤海里さんとのジュニア時代の話、神奈川フィルのメンバーだった団員の話など、山響との初共演の話が聴けました。そうそう、前の晩の「せり鍋」が美味しかったそうで、それは良かった(^o^)/

第1曲、細川俊夫「セレモニアル・ダンス」から。向かって左から第1ヴァイオリン(8)、第2ヴァイオリン(6?)、チェロ(5)、ヴィオラ(5)、その右後方にコントラバス(2)という編成・配置です。いかにも現代曲らしい響きが能の動きのように静かに展開され、いわゆる舞曲というのとはだいぶ遠い音楽でした。

第2曲、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」。こちらはレナード・ペナリオやルービンシュタインの古い録音で聴いたことがあるとはいうものの、ナマで聴くのはもちろん初めてです。楽器配置は、ステージ中央にコンサートグランドピアノ、その奥の指揮者を囲んで 8-7-5-5-3 の弦楽器セクション、正面奥に Fl(2)-Ob(2) さらにその奥に Cl(2)-Fg(2) の木管群、左後方にハープと Hrn(4)、右後方に Tp(2)、その奥に Tb(3)-Tuba、最後列左側はパーカッション、中央に Timp. というものです。おそらく、Fl は Picc. 持ち替え、Ob は Eng.Hrn 持ち替えと思われますが、パーカッションの細部は視認判別できませんでした。
青いドレスの松田華音さんが登場、やや速めのテンポで始まります。うわっ、すごい明確なピアノ、ラフマニノフを苦もなく弾きこなすのですね! 時折入る Fg や Cl、Fl や Eng.Hrn の合いの手が絶妙です。弦が静かにシュワシュワしているときのピアノのひと節が夢見るような風情で、これにハープが加わったりして実によろしいですなあ。そして金管の響きが加わり、ソロ・コンサートマスター髙橋和貴さんのソロとの掛け合いもあり、あ〜、ラフマニノフだ〜。思わず「これだよ、この曲だよ」と言ってしまいそうな周知のメロディが出てくる頃には、変奏もだいぶ進んでいる頃合い、オーケストラの盛り上がりは時にピアノを圧倒するほどです。
聴衆の拍手に応えて松田華音さんがステージに呼び出されますが、山響の団員の皆さんも楽器を置いて手で拍手しているのは、独奏者の見事な演奏に対するリスペクトのあらわれでしょう。

アンコールは、リャードフの「音楽の玉手箱(オルゴール) Op.32」という可愛らしい曲でした。おそらく、留学したモスクワ時代に触れたさまざまなロシア音楽の中から、親しみやすい面を紹介してくれたのでしょう。



15分の休憩の後、3曲めはベートーヴェンの交響曲第5番です。
ステージ上は、8-6-5-5-3 の弦楽5部に、正面奥に Picc-Fl(2)-Ob(2)、その奥に Cl(2)-Fg(2)-Cont.Fg 、左後方に Hrn(3)、右後方に Tp(2)、最奥部は Tb(3) とバロックTimp. という配置になっています。Hrn と Tp はナチュラルタイプを使用し、作曲当時の響きに近づけようという山響スタイルとなっています。
指揮者の川瀬賢太郎さんが登場、第1楽章冒頭の入り方はやや速めで、あまりもったいぶった間をおかないスタイルです。でも、堂々たる立派な「運命」です。私の好きな第2楽章、Vla-Vc-Cb で奏でられる音楽の、悠々とした雄大な歩み。いいですね〜。木管が入り、ヴァイオリンが加わり、堂々たる音楽。この曲では、このあたりが一番お気に入りです。そして第3楽章から第4楽章へなだれ込むところ。テンポはあまり速めず、充分に力をためて堂々と、しかし興奮しすぎて我を忘れることのない、しっかりと自立したハ短調でした。ブラヴォー!

妻と一緒に車の中で、良かったね〜と話をしながら帰りました。妻はやっぱりラフマニノフがステキだったと印象を持ったみたい。川瀬賢太郎さん、松田華音さん、コロナ禍以前ならばファンの集いでもっと身近にお話を聞けたのにと残念ですが、また山響に来てください、そのときはファンの集いも再開できていますように。

コメント (4)

2月の雪は除雪するとみるみる融けてしまう

2023年02月12日 06時00分55秒 | 季節と行事
大雪警報が出た夜を過ぎた日、朝から除雪機を動かし、きれいに除雪をしました。まずは自宅の敷地の中を、車が通れるように片方に寄せて飛ばします。



生活道路から入って奥のカーポートまではけっこうな距離がありますので、きれいに除雪しておく必要があります。母屋に土蔵、味噌蔵、作業小屋に元蚕室棟と、無駄に広い田舎家の敷地は、いざ奥まで除雪するとなると、機械力なしではとてもじゃないが大変です。この界隈は、どこの家もみな似たような事情です。



その代わり、機械力を活かして、門を出て向こう三軒両隣の範囲で、歩行者用のグリーンベルトの範囲も除雪します。業者が除雪して通った後の細かいところは、自前で調整することに。



この習慣は、最初は私が始めたのでしたが、小学生が集団登校するにも年寄りが買い物に歩くにも助かるということで、ご近所の若い衆も協力してくれるようになりました。今では雪が降ると皆さん除雪機を動かして周囲を除雪してくれます。一人暮らしの老人宅では、出入り口にグレーダーが置いていった雪の塊を吹き飛ばしてくれています。このあたりは、ちょっとした日常的なボランティアです。



雪が降れば降ったで、ご近所が声をかけて自分の分を済ませ、可能な範囲で周囲を助ける。このあたりは、田舎ならではのご近所パワーでしょうか。なかなかいいものです。ありがたいことに、2月の雪は除雪して薄くしておくだけで、日が射してくるとみるみる融けて地面が見えてきます。やっぱり春は間近です。

コメント (2)

大雪警報が出た夜を過ぎて

2023年02月11日 06時00分21秒 | 季節と行事
昨夜は、当地にも大雪警報が出ました。昨日の午後から降り出した雪は着々と降り積もり、夕方に一度除雪機を動かして車の通路を確保したけれど、今朝はまた積もっています。幸いに土曜祝日の朝だからのんびりしていられますが、平日の出勤日ならば早起きして除雪機を動かしているところです。今回はサラサラした粉雪なので、寒いのですが除雪機には負担が少なく、きれいに除雪できるようです。

写真は昨夜の雪の様子ですが、次の写真は今朝のもの。早朝に新聞配達の人がつけた足跡。ご苦労さまです!




逆に、書斎の窓から見たカーポート側はこんな状況になっています。




おおよそ25cm ほどの積雪です。当地は山形県内ではもっとも積雪の少ない地帯ですが、それでも今年一番の積雪量ではなかろうか。大都市部で 5cm の積雪で大雪警報などという話を聞くと、思わず笑ってしまいます。いや、若い頃に関東在住の時期がありましたので、実際に笑い事ではないことは理解できるのですが、それにしても…(^o^)/



さて、今日・明日は山響の第306回定期演奏会が開かれます。プログラムは、

  1. 細川俊夫:セレモニアル・ダンス
  2. ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 作品43
  3. ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調「運命」作品67
      指揮:川瀬 賢太郎、ピアノ:松田 華音

というものです。冬の定期演奏会はお天気が心配ですが、幸いに一番の大荒れの日は避けることができたようで、まずは良かった。

コメント (2)

ボク、李白。高いところが大好きなイタズラ盛り。

2023年02月10日 06時00分43秒 | アホ猫やんちゃ猫
ボク、李白。生後およそ半年のマンチカン。高いところが大好きで、今日も鴨居に登って眺めていたら、ご主人に写真を撮られた。ご主人いわく、けむりとナントカは高いところに登りたがるんだって。「ナントカ」って、「良い子」のことでしょ。そうだ、そうに違いない。




この鴨居に上るのは、けっこう大変なんだよ。猫タワーの最上段からジャンプ一番! それでようやく届くんだ。降りる時? そんなの考えてたら、登れないじゃない! ご主人いわく、キヨミズの舞台から飛び降りる覚悟で降りるんだって。で、飛び降りてみたら、けっこう大丈夫だった。これで、いつでも大丈夫だね。やったね! ところで、キヨミズってなあに? 飲めるの? 美味しいの?

コメント (5)

信号待ちの車窓から「おめでとう!」〜「文翔館ウェディング」かな?

2023年02月09日 06時00分09秒 | 散歩外出ドライブ
先日、映画「百姓の百の声」を観た帰りに、旧県庁である文翔館前の信号で赤信号待ちをしていたら、なんだか純白のドレスのカップルが見えました。映画の撮影でもなさそうですし、ここの赤信号はけっこう長いので、とっさに写真に収めました。今の時代、赤い糸で結ばれた御縁があっても、実際に結婚に至るまでにはいろいろと障害も少なくないことでしょう。それを乗り越えてのゴールインはめでたいことです。とりあえず、信号待ちの車窓から「おめでとう!」



帰ってからズームアップしてみると、間違いなくカップルの写真撮影のようです。Google で「文翔館ウェディング」で検索してみたら、画像もたくさん出ていました。近くのホテルやレストランがプランナーになっている例もあるようで、それなら文翔館でご馳走もありうる? ホテルやレストランに戻って会食? いやいや、今の若い人たちは、思い切りドレスアップして写真だけ別に撮影し、あとはささやかに仲間内で会食というやり方が多いからなあ。



たまたま遭遇したシャッターチャンスではありますが、大正初期に建てられた国指定重要文化財である文翔館で記念写真を撮影できた二人には、良い記念になったことでしょう。もしかすると、このカップルは「るろうに剣心」のファンで、映画のロケ地での記念撮影を希望したのかな、などと想像しています。いずれにしろ、見知らぬ二人の幸せを祈りたいものです。

コメント (4)

『Bun2』2023年2月号とシグノ307および替え芯等の補充など

2023年02月08日 06時00分28秒 | 手帳文具書斎
だいぶ前に話題になった時に購入していた三菱のシグノ307、黒・青・赤の3本のうち、黒は母にあげてしまい、青と赤はそろそろインク切れでしたので、行きつけの文具店に行き、シグノ307の黒と青、それに替え芯を3本、黒・青・赤の0.5mm を各1本ずつ購入してきました。私のメインは、一般的メモは Jetstream となっており、枕元雑記帳と農作業メモは PowerTank でほぼ間に合っている状態ですが、インクジェット用の年賀状に一言書き添えるにはシグノ307が何かと便利です。そんなわけで、青が2本になりました。




もう一つ、2B芯に統一したシャープペンシルの文字を消して修正するのに、「小学生字消し」なら適合するだろうと、「小学生学習字消し」を試しに購入。ついでに、ステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』2023年2月号をもらってきました。今号の特集は、

特集・2023年はコレに注目!

というもので、編集部イチ押しの進化系ボールペンとしてパイロットのフリクションボールノックゾーンとサンスター文具の「タンク」等、個性派マーカー新アイテムとしてサンスター文具「ドット・エ・ペン」などが紹介され、さらに「手帳デコなどで人気のスタンプに新アイテム」としてさまざまなスタンプ類が紹介されています。他には、「ペンケースも新アイテムがズラリ!」、「文具の目利きのプロが選んだ2023年の注目アイテム」としてメッセージカードやテンプレート、各種ノートや紙箱糖が紹介されています。うーむ、古希のオジサン向けじゃないなあ(^o^)/

横浜市歴史博物館で企画展「活字 近代日本を支えた小さな巨人たち」はたいへん興味深い紹介記事でした。「外海君子ニューヨーク文具レポート」は「包むということ」。ラッピングの話ですが、こちらはあまり御縁がない話題。

情報として役立ったものは、今回は残念ながら特になし。次号は4月なので、学校は新学期、会社は新人登場でフレッシュな風が吹くのかも。次号に期待しましょう。

コメント (4)

映画『百姓の百の声』を観る

2023年02月07日 06時00分11秒 | 映画TVドラマ
地元紙・山形新聞に伊藤律子記者による紹介記事が載っていたことから興味を持ち、ドキュメンタリー映画『百姓の百の声』を観てきました。『フォーラム山形』で上映予定を調べたついでにチケットを予約してみたら、珍しく Linux + Chrome の環境でもスムーズに予約できましたので、気分良くじっくり鑑賞して来ました。

この映画は、柴田昌平監督が農山漁村文化協会(いわゆる農文協)の雑誌『現代農業』誌の取材チームに同行して全国のさまざまな農家を巡るうちに、「農業問題」でもなく「ユートピア」としてでもなく、多くの農家の声を取り上げたいと思って撮影したものだそうです。リンゴ農家、稲作農家、野菜園芸農家、農業法人、畜産農家、野菜苗育成販売農家、ブドウ農家、山菜栽培農家など、登場する農家はみな実力のある魅力的な人たちで、実践も言葉も説得力があります。また、種子の自家採種の重要性は、伝承野菜の保存継続の観点からも重要性は理解できますが、逆に種苗法がそれを妨げる面があることは初めて知りました。自家採種を進め、種子交換会を開催する人たちと、種子の権利を法的に主張し他を制限しようとする企業との関係は、コンピュータの世界におけるフリーソフトウェア or オープンソースと、クローズドな、プロプライエタリなソフトウェアの関係に似ているのかも。「百姓の百の声」を集めるという、こういう内容ならば、もっと続きを観たい、聴きたいと思ってしまいました。

映画の予告編はこんなふうです。1分50秒のものと8分のものと二種類あるようですが、内容をよく反映していてわかりやすいのは8分のほうでしょうか。

映画「百姓の百の声」予告編(1分50秒版)


映画『百姓の百の声』トレーラー (8分版)


また、映画のパンフレットに記載の「百姓の視点でみた戦後農業年表」が興味深いものでした。戦後の農村の再編成、1950年代の戦後復興、1960年代の農業近代化、1970〜80年代の村・経営・家族、暮らしから農業を見直す1990年代、地域と共に都市民を巻き込んで関係人口を増やそうとする2000年代以降など、多少の異論はあるものの、なかなかおもしろく興味深いものです。



もう一つ、この映画がきっかけで、農文協の『現代農業』という雑誌に興味を持ちました。そういえば、亡父も『現代農業』という雑誌をずいぶん長いこと購読していたなあ。母が全部まとめて処分してしまったけれど、どんな内容だったのだろう、という程度の興味ですが、機会をみて一度は手にして読んでみたいものです。

コメント

映画館「フォーラム」ではLinux+Chromeでもチケットが予約できた

2023年02月06日 06時00分25秒 | コンピュータ

ふだんから、PCでは主にUbuntu Linux と ブラウザは Chrome(Chromium) を使っていますが、国勢調査を始めとして、Windows か Mac じゃないとダメなしょうのない仕様の事例を見せられることがあり、日本のいわゆる「IT化」の底の浅さを感じることがあります。これまでの実績では、次のとおり。


年  調査名   Linux/Chromeでの可否
2020 農業センサス    ◯
2020 国勢調査オンライン ×
2021 クロネコメンバーズ ◯
2022 goo dアカウント設定 ×
2022 JA共済利用者アンケート ◯


今回は、映画館「フォーラム」でドキュメンタリー映画「百姓の百の声」をオンラインで予約してみたら、ちゃんと手続きできました。まったくスムーズです。何も問題はありません。

うーむ。民間の、あまり大手とは言えない事業体でもできるのに、どうして国勢調査ではできないのだろうと不思議です。もしかすると、担当のお役人が数年で変わるために、入札手続きは得意だけれど入札条件の設定が業者におんぶしていて、


「Windows/Mac 以外は保証できませんよ」
「条件は厳しくしておいたほうが、安全ですよ」


みたいな声に同意してしまっているんじゃなかろうか。応札企業側は、技術的にはできるはずなのにしない。たぶん、自社の過去の事例を使い回すほうが楽だから。官庁の方は、万が一の場合を考えたときの保身もあって、「トヨタ車で来ない患者は診ない病院」みたいな対応になっているのに、法の下の平等なんていう観点は考えてもいないのかもしれません。映画館「フォーラム」は、お客さんを一人でも多く受け入れることができるように、と考えての結果なのでしょうに。(ため息)

今回の実績を加えた結果は、


年  調査名   Linux/Chromeでの可否
2020 農業センサス    ◯
2020 国勢調査オンライン ×
2021 クロネコメンバーズ ◯
2022 goo dアカウント設定 ×
2022 JA共済利用者アンケート ◯
2023 映画館「フォーラム」チケット予約 ◯


となりました。

コメント (2)

妻お出かけにつき夕食は〜チキンカレーほか

2023年02月05日 06時00分38秒 | 料理住居衣服
週末を利用し、妻が東京在住の娘のところへでかけました。なんでも新幹線も飛行機の割引もお値段は変わらないそうで、「それなら飛行機!」とルンルンで出かけました。となると夕食は簡単なもので翌朝も食べられるものをということで、チキンカレーに決定。

先日スーパーで買っておいた鶏もも肉がありましたので、すじを取り、開いておおむね同じ程度の大きさに切り、少し塩を振っておきます。これを脂身を下にして焼き、ひっくり返して表側をさらに少し焼き、別の皿に取っておきます。鍋に残った脂身を利用してタマネギを炒め、水とコンソメスープとトマトジュースを定量加え、人参とジャガイモを入れて煮込みます。串が通る程度に煮込んだらカレールーを投入、さらに煮込んで最後に炒めておいた鶏肉を加えて数分だけ煮込み、さましてから再度あたためて供します。



メインはチキンカレーですが、付け合せ代わりに妻が作り置きしてくれた「きんぴらごぼう、白菜の漬物、しそ巻き」それに山形名物「ヒョウの煮物」です。ヒョウというのはスベリヒユのこと、要するに「山形人は雑草を食べるのか!」と驚かれた、あれです。夏の間にスベリヒユを良く洗い、乾燥させて干物にして保存しておき、冬場にこれを戻して煮物にして食べるのですが、大豆や油揚げなどと一緒に煮物にすると意外に美味しいのと、ビタミンD等いろいろの栄養分があるらしく、ウソかマコトか、直射日光の不足をかなり補ってくれるらしい。



ちょっぴりお酒をチンしていただきました。六歌仙酒造の地酒「山法師」です。カレーと温めた吟醸酒、なかなかいい取り合わせです。



妻は地域のために長年お役目をはたしてきましたので、この冬で任を終えて少し安心したみたい。夫から見ても、じゅうぶんにその責務を果たし、偉かったなあと思います。一方で私の方は、そろそろ通勤のない生活に戻りたいところですが、さてどうなりますか。

コメント (4)

名指しされる怖さよりも〜1939年のオランダで

2023年02月04日 06時00分57秒 | クラシック音楽
1960年代のバーンスタインの録音によりマーラーの音楽のブームがやってくる前には、マーラーの曲を取り上げるということは何かしら特別の意図を表明するような面があったのだろうと思います。ましてやナチス・ドイツが政権をとり、全ヨーロッパで戦争に突入しようとする前の1939年の10月、隣国オランダでアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏会が開かれた時、プログラムにドイツ国内では演奏禁止となったユダヤ人作曲家マーラーの「大地の歌」が組まれていれば、何かしら物議を醸すことは予想できたことかもしれません。

しかしながら、「大地の歌」の終楽章(第6楽章)「告別」でアルト独唱が一休みしてオーケストラが静かに演奏し告別の音楽に移行するとき(第6楽章の開始から19:32あたり)、ホール内で誰かがすっと立ち、

Deutcheland uber alles, Herr Schuricht ! (世界に冠たるドイツ帝国ですよ、シューリヒトさん!)

と名指しします。このとき、その意味するところは「このままにしてはおかないぞ、覚悟しておけよ、シューリヒト!」というものだったはず。指揮者も、独唱者も、オーケストラも、音楽に没入していてとっさには意味がわからなかったかもしれませんが、この警告というか脅迫というか、音楽に突き立てられた悪意の声がそのまま録音され残されていた(*1)というのは驚きです。翌年にはナチス・ドイツがオランダに侵攻するわけですから、誰かがこの録音を守っていたのでしょうか。

「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」は、著作権の切れた過去の録音を多数紹介しているまことにありがたいWEBサイトですが、このシューリヒトとアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団による1939年10月の録音のこと(*1)は知りませんでしたし、驚きました。もしかすると、ある程度こうしたことが起こることは予想されていたことかもしれず、大勢の前で名指しされる怖さよりも音楽への没入が勝っていたことを意味するものかもしれません。しかし、内容的には素晴らしかった演奏会の後、独唱のケルステン・トルボルイには相当のトラウマとなっただろう(*2)と思われます。

さらに空想をたくましくするならば、この言葉を発したタイミングです。開演前のざわざわした時間に実行するのではなく、また楽章間や終演後に行うのでもない、まさにこれからいいところが始まろうとするタイミングで発せられる冷酷な言葉。実行者は、作曲後30年になるとはいえまだまだ知名度の高い有名曲とは言えなかったマーラーの「大地の歌」の音楽を熟知していたのだろうか? もしかすると、ナチス・ドイツにつながる音楽関係者の中にこの演奏会の失敗と指揮者シューリヒトの失脚を願っていた人がいて、このタイミングがいいよとアドバイスしていたのかもしれません。

年を取ると、さまざまな悪意の背後に誰か別の人の利害がちらつくのが見えるように感じたりして、そんなものが見えなかった若い頃が懐かしいという気持ちも少なからずわいてきます。困ったものです。

(*1): マーラー:交響曲「大地の歌」イ短調〜「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」より
(*2): シューリヒトの「大地の歌」での「あの一言」〜「いいたい砲台」〜Grosse Valley Note〜より

コメント (6)

すぐ思いつくことは長続きするとは限らない

2023年02月03日 06時00分14秒 | Weblog
どんなことでも、すぐに思いつくようなことは長続きするとは限らない。経験的に、そんな気がします。例えば卑近な例ですが、プラスチック表紙のノートブックやバインダー。折り曲げられるし透明で中がわかるしカラフルな色も選べるけれど、長く手元に残るのは、結局は厚紙や布貼り表紙のノートブックやバインダーが多いです。自分が良いと思って選び、購入したはずなのに、プラスチック表紙のもの結果は使わないで残ってしまうことが多いのです。思いつきではだめなんだなあ。

いろいろな習慣も同様で、すぐ思いつくことは三日坊主になり長続きしないことも多いようです。これはどういう理由からなのだろうと思います。もちろん、忙しさにかまけて、とか、それぞれ事情、理由があるのですが、なぜかそんな一般化ができてしまうのが不思議。

コメント (4)

私がオペラを楽しむようになったきっかけは

2023年02月02日 06時00分26秒 | -オペラ・声楽
私の場合、クラシック音楽の中でもオーケストラ音楽には比較的早くから親しんだのでしたが、オペラはなかなかそうはいかず、ふだん聞き慣れている歌とくらべて発声が人工的で不自然だとか、いろいろな理由で敬遠する時期が長く続きました。ただ学生時代に NHKのイタリア歌劇団招聘により、何度かテレビの映像で接することがありました。記憶に残るのは、エレナ・スリオティスとフィオレンツァ・コッソットの二人が出た「ノルマ」の舞台です。なんだかスゴイというのはわかりました。

その後、ビデオディスクが普及し始め、私もLDとCDのコンパチブルプレーヤーを購入して、子供のアニメなどとともに、クラシック音楽のタイトルをポツポツと購入していました。その頃、黒田恭一さんあたりが「ビデオディスクを楽しむならなんといってもオペラが一番」というようなことを強く主張していましたので、それではと購入してみたのが1985年の9月、ヴェルディの歌劇「ドン・カルロ」の3枚組レーザーディスクでした。ビデオテープと違い、場面の頭出しが容易で重宝したというよりも、レヴァイン指揮メトロポリタン歌劇場のゼフィレッリ演出の公演が素晴らしく、冒頭の前奏曲と「冬は長い。生活は苦しい」という合唱にぐいっと引き込まれるのを感じました(*1)。ですから、私がオペラに開眼したのは、間違いなくこのときでしょう。



その後、高価だったけれど少しずつオペラLDを買い求め、この頃に刊行され始めた音楽之友社の「名作オペラブックス」も揃えていき、ヴェルディ、プッチーニ、モーツァルト等の有名タイトルを楽しみました。しかし、当地で実演に接する機会はあまりなく、東京に出かけてオペラを楽しむには経済的負担が大きいのと、子どもも小さく親も病気がちだったために、自分だけ道楽を追いかけることもできなかったのでした。



時代は移り、LDはDVDに変わっていき、私も仕事が忙しく責任も重くなり、「名作オペラブックス」シリーズの購入も中断してしまい、たまに昔のLDを取り出してかけてみるのがせいぜい、という時期が長く続きました。ところが退職してフルタイムの仕事を離れた今、当地山形で新県民ホールを中心にさまざまな形でオペラ公演を楽しめることを思うと、実に感慨深いものがあります。ありがたいことです。

(*1): ヴェルディ/歌劇「ドン・カルロ」第1幕を見る〜「電網郊外散歩道」2005年7月

コメント

人力と機械力〜雪かきのBefore-After

2023年02月01日 06時00分08秒 | 季節と行事
今年の冬は、当地では寒さは例年になく厳しいですが、積雪量そのものは意外に例年よりも少なめに推移しています。先日、1月25日の雪は、除雪機も使わずに人力で除雪できる程度の量でした。人力で雪かきをしても、意外に大したことはありません。



ところが、月末31日の雪は、まあまあの量が降りましたので、これは人力でもできるかな? いや、けっこう大変かな? と迷うレベルです。幸いに、除雪機のバッテリーが更新できましたので、始動一発、機械で除雪することができました。その結果は、午後になって日差しがあったせいもあり、少し土が見えるほどに融けています。




やっぱり、機械の力はスゴイです。除雪作業で適度に汗はかきますが、ぎっくり腰にはなりそうもありません。そのかわり、機械についてゆっくり移動するだけですので、いくら歩いても歩数計には全くカウントされないようです。

コメント