志情(しなさき)の海へ

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東京の国立小劇場で琉球歌劇「薬師堂」が上演されるのですね!初代国立劇場さよなら公演です!

2023-02-18 04:39:21 | 琉球・沖縄芸能:組踊・沖縄芝居、他
以前、そちらで宮城能鳳先生たちが公演した組踊を観劇したことがあります。また「遁ぎれ結婚(にーびち)」も小劇場でした。大城立裕先生もご一緒に観劇しました。2010年です。
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 https://yuinomachi.jp/?p=4601 ←このサイトより以下の情報を転載です!
新作組踊「遁ぎれ、結婚」
作:大城立裕   演出:玉城満
演出助手:大城隼 舞踊指導:新崎恵子
〔あらすじ〕
日本復帰を直前に控えた沖縄の遊郭、吉原。
遊女を抱えるシマ子の所に、どら息子の正彦が賭博に負けて逃げて来た。借金の始末を親に頼ろうとして親子げんかが始まる。
やくざが正彦の借金の取り立てにやってくると、そこに居合わせた遊女の佐和子が、やくざを見事に追い返す。
シマ子はその度胸に感心し、正彦の嫁にとそそのかす。佐和子は、結婚と借金が片付くならばと喜ぶ。
そこへ、正彦がすでに結婚の約束をしていたヤマトンチュの女、友美がやって来た・・・。
〔配役〕
正彦/神谷武史
シマ子(正彦の母)/瀬名波孝子
佐和子(遊女)/座喜味米子
友美(正彦の恋人)/小嶺和佳子
やくざA/髙宮城実人
やくざB/知名剛史
客/大城隼
〔地謡〕
歌・三線/徳原清文・恩納裕・伊禮彰弘
箏/浜川恵子 笛/金城裕幸 太鼓・鳴り物/與那覇徹
長唄/杵屋利次郎 長唄三味線/杵屋五助
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なつかしいですね。国立劇場は舞台と観客席が身近に感じられる作りになっています。国立劇場おきなわよりより舞台との一体感が醸し出される空間だと感じたのですが、当時、沖縄での初演と比べ、東京の観客がどう舞台に呼応するのか、それが最大の関心でした。
 今回は実に年月が開いた沖縄芝居、琉球名作歌劇の上演です。楽しみですね。力量のある若い実演者の顔、顔が並んでいます。しかし、彼らには舞台に立つだけでその存在感で観客に迫ってくる役者はまだ一人もいませんね。沖縄芝居を支えてきた現存する40代から80代でお元気な役者は存在します。若さと軽さで軽やかに演じる『薬師堂』でしょうか。もはや沖縄芝居の粋は過去の録画された映像の中に残っているのかもしれませんね。ニューリベラリズムの中の沖縄芝居です。

沖縄芝居を歌劇と「方言せりふ劇」に分ける定義は、古くなっています。せっかく琉球歌劇や琉球史劇というネーミングあるのですから、それを使いたいものです。沖縄百科事典も古くなっています。1980年代に出版されています。日本民俗小辞典に私が定義した沖縄芝居は多少違いがあります。沖縄方言セリフ劇とは書いていません。2009年に独立言語として沖縄諸語がユネスコで認定されたことを、若いこの舞台に出演する国立劇場おきなわの前芸術監督もまた現芸術監督も、意識している様子が見られません。時代の推移を世界の推移を360度見渡してほしいものです。

このメンバーのプロデュース公演は、最も沖縄芝居研究会のメンバーがメインですが、チケット代金も、ユネスコ認定「組踊保存会」の公演より高いチケット代金を日本で一番貧しい沖縄で観客に要求する「貪欲さ」を持っています。それはいいのかもしれないし、時勢を読み取り、観客に優しいのかは疑問です。

国立劇場おきなわの芸術監督は、幾分穏やかな料金設定をしている国立劇場のシステムを知悉しているはずで、その上で高めの料金設定をする姿勢に、唖然としたりしています。


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