旧正月に、火の神様を新たにお迎えするための御願をしなさいと姉妹から連絡が入った。この間やったことがなかった。彼女が家の隣の高齢の女性から習ったという飾り付けがユニークだった。今まで聞いたことがなかった。手作りで玄米の上にシークワーサーの実、そしてその上に木炭を置いた。それを火の神に供えた。
一般に新しい米の上に蜜柑、その上に木炭を置いた飾り付けがユニオンなどで売られているのらしい。確かめるためにユニオンに行こうと思ったが、庭にシークヮーサーの実があったのでそれでいいと思った。木炭は以前買い置きしたのがあった。線香は15本、あらたにお迎えする祝詞も教えてくれた。祖先崇拝である。他界した父母や兄弟の顔が浮かんだ。火の神(ヒヌカン)信仰が太陽信仰と繋がっていることに関心を持っている。琉球神道に他ならない。
儀礼儀式は、結構時間が取られるので簡素化に流れているとのことだ。年に一度だけだが、火の神様についてはもっと深めたい。
竈(かまど)や火の信仰は太陽信仰と同様に多いのだろうか。
辻遊郭でも女性たちは其々に香炉を持って火の神を拝んでいたようだ。香炉が遙拝所(おとおし)だった。折口は宅つ神でしかないと言う。御嶽は遥拝所であると同時に神の降臨地だった。
折口の「琉球の宗教」(青空文庫)を読むと久高島のノロ殿内には火神の香炉がないという。ノロそのものが神であり、ノロ=生き神を拝んだ。一方鳥越憲三郎は「火神(ひぬかん)はやがて日神(てだ)と同一視され、按司や国王の実権の所在を表徴する役割を持つに至ったと述べている。琉球神道 - Wikipedia
(写真はホーリーバジル。香りがいい❣️)