志情(しなさき)の海へ

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風邪で体調がよくなかった昨今、アマゾン プライム会員特権で、まとめ観た映画は「イーディ、83歳はじめての山登り」「ニューヨーク東8番街の奇跡」「黄泉がえり」!

2023-01-23 23:27:38 | 映画
会費は安いけれど、メールで案内が来るので、観ないともったいないと思った時は3本ほどまとめて観てしまう。

まず「イーディ、83歳はじめての登山」は、スコットランドの美しい自然も堪能できて、良かった。実際に83歳の女優さんの自然な演技も良かった。子供時代には野性的な女の子で、父親といろいろな野外体験をしたことのある少女が、結婚してロンドンに住んでからは、主婦として家族のために義務を果たし、30年間、夫の介護をしてきた。一人娘がいるが、彼女はその人生を不幸だと感じていた。夫が他界して、彼女はやり残したことに思いを馳せる。

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[あらすじ]
30年間、夫の介護にあけくれてきた83歳のイーディ。そんな苦労も娘には理解してもらえず、老人施設への入居を勧められている。ある日、町のフィッシュアンドチップス屋で追加オーダーが可能か尋ねたイーディに、「何も遅すぎることはないさ」と笑顔で返した店員の言葉に閃いた彼女は、かつての夢だったスコットランドのスイルベン山に登ることを決意。それは、これまで家族のために生きてきたイーディが、初めて自分のために踏み出した一歩だった。住み慣れたロンドンを離れ、夜行列車でスコットランドへ向かったイーディは、偶然出会った地元の登山用品店の青年ジョニーをトレーナーに雇い、山頂を目指すべく訓練を始める。誇り高く頑固なイーディは、ジョニーと衝突を繰り返すが、彼の丁寧な指導のもと、登山グッズの使い方を覚え、山頂までのルートを確認し、人に頼ることの大切さも学んでいく。準備を整え、イーディはついにスイルベン山へ──。(イーディ、83歳 はじめての山登り より)

監督:サイモン・ハンター
脚本:エリザベス・F・オハロラン
出演者
シーラ・ハンコック (イーディ)
ケビン・ガスリー (ジョニー)
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偶然知り合って、山登りの指南役(トレーナー)になったジョニーと触れ合う内に彼女の逡巡も溶けていった。これまでの人生は溝に捨てた時間だったと吐き捨てるように語る彼女の心境は、多くの家庭に縛られてきた女性たちが共鳴する思いだろうか。イーディがふと手にした葉書はスコットランドの少し変わった山への登山への誘い、それは今は亡き父親から送られたものだった。

いよいよトレイニングが終えて、山に出発する日、彼女は頑固に1人で登る決意を告げた。それからの登頂までの物語が圧巻だった。暗闇を雨に打たれながらたどり着いた山小屋の灯り、燃える火は希望の炎に見えた。山男の優しさ~。彼女は救われた。そして山の頂は目前に~。

イーディとジョニー
  山の頂へ歩く2人!
 (83歳のイーディの心意気がいい!)
(これらの写真は削除される可能性がある。PCで映画を観ながらスマホで撮った。ご参考までに!)

この映画は、「老人は集団自決を」と、エリート層の知識人が堂々と語る日本の現況の対局にある物語だ。安楽死をメディアが取り上げるようになり、成田悠輔の炎上した言葉は、古くて新しい優生学(優生思想)を彷彿させる昨今の冷笑的な思潮の怖さを浮き彫りにする。この映画のキャッチコピーのように、「人生を楽しむことに、いつだって遅すぎることはない」はずなのだ。

「老害」という言葉が踊っている社会の不気味さが漂っている昨今だ。合理主義や効率主義で、実在する物すべてをプロフィットにする社会の仕組みがある。人生100年時代という掛け声の傍らで、現在の事象は、その真逆の方向を示している。知識人が「優生思想」を堂々と集団自決という言葉で表に打ち出しているのである。しかもメインメディアはその発言者当人を、テレビで視聴率を稼ぎ、プロフィットを得る目的で登用し続けている。それはメインメディアの株主である大企業が優生思想を支持していることを自ずと示している。

この映画は爽快だ。少女時代の夢を実現する83歳のEDI(エーディ)の姿は美しい。また登山したくなった。沖縄で一番高い山に登ってくるのもいいかもしれない。
「命に優劣をつけ選別する「優生思想」。 ナチスのドイツでは、障害のある人に対し「断種法」に基づく強制的な不妊手術や、「T4作戦」と呼ばれる計画的な大量殺りくが行われた。 日本でも、優生思想は実践されてきた。」(ウキピディアは歴史的経緯を幾分詳細に紹介している。)
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黄泉がえり - Wikipedia は死んだ人々が甦るという不思議な現象を扱った物語。しかし時が経つと彼らはまた黄泉の国へ戻って行かざるを得なかった。人と人の心が深い絆・愛で結ばれている、その揺るぎないものが、生きる大きな力になること、有限の命の無限、夢幻を感じさせる映画だった。思いがけなく竹内結子が主役を演じていて驚いた。NHKの朝ドラ、和菓子職人の物語「あすか」の主人公を演じていた時に魅了された女優だった。昨今若くして赤子を残して他界している。結子さん黄泉がえってほしい。

『ニューヨーク東8番街の奇跡』は宇宙人が登場するエンターテイメントで、ほのぼのとした物語。地上げ屋 に立ち退きを強要されているアパートの住人たちを助ける機械型UFOの家族の誕生も含め、人間とUFOの触れ合いが心あたたまる結末を導いている。SFファンタジー。

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