(静謐な一時)
視よ、青ざめたる馬あり、之に乘る者の名を死といひ 「マスコミ二載らない海外記事」です!久しぶりです!謝!
2017年9月12日
Paul Craig Roberts
アメリカでも最も人口の多い二州、テキサス州とフロリダ州がハリケーンで破壊されているのに、ワシントンは更なる戦争を煽っている。
アメリカの債務が20兆ドルを超えているのに、ワシントンは更なる戦争を煽っている。
自らが標的にされている二国、ロシアと中国を含め、世界中が、ワシントンが戦争を煽るのを手助けしている。ロシアも中国も、ワシントンが更なる戦争を煽るのを手助けしている。何の罪もなく、自らをアメリカから守り、アフガニスタン、イラク、リビア、ソマリア、イエメン、シリア、セルビアや、アメリカ・クーデターで打倒され、今や極貧に苦しむウクライナのようなワシントンの新たな犠牲者になりたくないと願っているだけの北朝鮮に、更なる厳しい経済制裁を課する国連安全保障理事会でのワシントン案に、驚くべきことに、ロシアも中国も賛成票を投じたのだ。
ロシアと中国は、ワシントンの単独覇権主義に対する歯止めと思っていたが、どうやら、そうではなさそうだ。両国政府は、ワシントンに屈伏し、両国はワシントンから主権を守るに十分なだけの武装をしようと努めている北朝鮮を懲罰するのに賛成投票した。
ワシントンとNATOがそれを悪用して空爆し、CIAが“聖戦士”を組織し、リビアの進歩的な政府を打倒し、カダフィを殺害するのを支援した決議、ワシントンによるリビア飛行禁止空域国連決議を支持しておかした過ちを、ロシアと中国は一体なぜ繰り返すのだろう?
ロシアは自分がアメリカの核と軍事基地で包囲されていることを知っている。中国もそうだ。ロシアと中国は、恐怖から、受け入れたのだろうか?というのが疑問だ。それとも、ワシントンへの両国の協力は、両国による対ワシントン攻撃を準備する間の策略なのだろうか、それとも見当違いの二つの政府が、アメリカ軍による北朝鮮攻撃と対決しなければならなくなるのを避けるために、ワシントン風経済制裁に協力しようとしているのだろうか?
悪と対決するには相当な力量が必要だが、主権と存立を犠牲にしてもよいほど金持ちになりたがっているロシアと中国が持っている力量より、おそらくワシントンの悪の方が多いのだ。
ロシアと中国のように強力なはずの国々が国連安全保障理事会で、ワシントンの圧力の下で崩れるのを目にすると、ワシントンの様々な弱点に関する様々な分析は本当なのか、またもし本当であれば、ロシアと中国はそれを認識しているのかどうか疑いたくもなる。
その主権がワシントンの世界覇権の邪魔になっている二国が、敵と分かっている相手が、自分たちの影響の勢力圏にある小国をいじめるのを手伝うのを一体どうやって説明できよう?
ロシアと中国は北朝鮮の核兵器を恐れる理由は皆無だ。実際、北朝鮮を攻撃する国以外、誰も恐れる理由はない。
ロシアも中国も、ワシントンの外交政策がロシアと中国に敵対的であると知りながら、ロシアと中国がワシントンの対北朝鮮外交政策に歩調を合わせるのを一体どう説明できるだろう?
つい先日、ワシントンは、中国が南シナ海がアメリカ領海ではなく、中国領海だとは決して考えないようにすべく、南シナ海のアメリカ海軍艦船を増やすと発表した。つい先日、選挙介入に対する更なるロシア非難が突きつけられた。今回はフエイスブックが、ロシアがアメリカ大統領選挙を不法操作した道具になっている。
ワシントンがとっているこうした姿勢はばかげている。それなのに、そうしたものが現実となりつつある。今や世界中、国連も安全保障理事会も丸ごと、ワシントンによって『マトリックス』の中にとりこまれてしまっているというのは驚くべき進展だ。ロシアや中国でさえ、国益が見えなくなっているように思える。
ロシアと中国は、自らの終焉に向かって、ワシントンに協力している。
まるで聖書めいた状態だ。キリストの敵ワシントンが地上のあらゆる善を破壊しつつある。
視よ、青ざめたる馬あり、これに乗る者の名をワシントンといふ
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/12/behold-pale-horse-rider-death/
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五木寛之の『蒼ざめた馬を見よ』で、はじめてこの言葉を知った。
ヨハネの黙示録、第四の騎士。
ロープシン(ボリス・サヴィンコフ)の『蒼ざめた馬を見よ』読んだかどうか記憶曖昧。
悪魔といえば、「聖アントニウスの誘惑」など悪魔が登場する『ベルギー奇想の系譜』を見た。映画『「おくじらさま」ふたつの正義の物語』を見た帰り。
映画パンフレット代わりに、本『「おくじらさま」ふたつの正義の物語』を購入。
外交活動は、基本的に宗主国におまかせしている属国、宗主国のNGOなるものに攻撃されると手も足もでない。伝統の一点張り。
日本語が達者な、日本暮しが18年というアメリカ人記者の視点が秀逸。不快な映画『コーブ』の記憶を吹き飛ばしてくれる。
ベーコンや竜田揚げがたべたくなった。
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