この小さな亜熱帯の島はひねもす動いている。バカデカいライカムの横の病院もまたバカでかい!
両方の、スケール感はモダンながら、しめつけられるような空気が流れている。建物の巨大化は、化け物に化かされているような不穏なものを感じてしまう。その中での昼食は、お腹は一杯になっても満足感がなかった。
何より国道はトラックの多さに驚き、同じく病院の駐車場の満杯の車両に驚き、2時間も待たされる待合室の患者や連れの人々の数に驚く。
そう言えば救急車は相変わらずサイレンを奏で、路上でもよく出くわす。
何やら騒然としている。違和感を覚えながら、高速道路に向かった。
病院には来たくないね、と姉が言った。そうね、と答えた。