粟国恭子さんのパッションは凄いね。崎原綾乃さんも意味深なところのある明快なご発表でした。麦門冬さんと沖縄芸能に関心があり、また一人の人物を6人の方々がそれぞれの視点やテーマで掘り下げていくその痕跡・現在・未来に興味をもって参加しました。←末吉安恭(麦門冬)資料集成の出版にむけての前宣伝のシンポジウムでもあったようですね。それでもまぁ意義深い会でした。琉球文化・歴史関係の大学人が結構顔をそろえていました。出版社も。
近代沖縄芸能はこれからもっと深められていくべき研究対象だと考えています。崎原さんがあえてレジメに触れた奈良原繁(琉球王)、芸能の阻害として言及したところは、ちょっと危ういコンセプトもあろうかと思った次第。明治25年から16年間、琉球芸能がなりをひそめる、との考えはなるほどでしたが必ずしもそうではなかったのかもしれませんね。玉城盛重への新たな視点は興味深かったのですが、盛重さんを神のごとく称える琉球舞踊界がありますね。盛重さんにXXXXと発した庶民のことばを紹介したところ、敏感に反応し、以前顰蹙をかったことがあります。
麦門冬さんは新聞記者としてだいぶ辻や仲島に通われた可能性はありますね。タブロイド紙のように遊郭に張り付いて記事を書いている記者がいますよね。仲程先生のお話し、海でおぼれて他界される前に遊郭の馴染みのところでお金を借りて云々など十分その背景を伝えていると思いますね。粟国さんや崎原さんが下ネタとして笑いながら話していた事柄が面白かったですね。首里士族の知性の流れが見られるとの何人かのご発言など、なるほどでした。とても興味深かったです。一人の人物を浮き彫りにする文化装置ですね。沖縄近代史、近代の表象はもっともっと掘り下げられていいですね。さて!論文!