(白百合の群生に驚いた!去年は気がつかなかったのだろうか?)
ホーホケキョ、ホーホーホケキョ、と鶯はまろやかに鳴き、ピーヒョロロ、ピーヒョロロと赤ショービンは鳴いた!
ユリの花が咲き誇る土手の草叢、イソヒヨドリが餌を取って食べている!五月はイソヒヨドリの恋の季節のはずだった。池に白鷺の姿は見えなかった!池はどんよりときれいな色ではないが周囲の樹木は青々としている。やがて雨季が来てなお一層緑が映えることだろう!
ホーホケキョ、ホーホーホケキョとまろやかに鳴く鶯、ホーホケキョ、小さくさえずる鶯。ピーヒョロロ、今年も彼らはやってきた!しかし「きゅうよう橋」の遠くから聞こえてくる。
春はめぐってくる。静かな首里の杜から鶯が鳴く森にヴィデオカメラを向けた。この静謐な佇まいにひときわ響いている鳴き声を録音したかったからだ。今日の幸せなひと時、そのモメント。キャンパスの神はピョンピョン飛ぶようにアスファルト道に飛び出し、ミミズのようなものをつついていた。ユリの花!
ユリの色香に迷うことなく餌を見つける君!
首里の杜の東屋の横に白百合が咲き、ガジュマルの幹が眼を引く白さ!
小さい頃、重箱をもって母の後から海岸端にある古い墓まで歩いていった。途中、グラジオラスの花とユリの花が盛んに咲いていた。清明際の頃は花を摘むことが楽しくてしょうがなかったのだ。母の後から歩いていた日々。お墓の帰りは海岸で重箱を拡げた。父母がいて兄弟&姉妹たちが一緒だったあの頃!お墓で重箱を開いて食べるのも楽しかったが、時に海岸に下りていった。あの頃、皆が揃っていたあの頃はもう思い出の中の一コマになって久しい。
母の笑顔、父の笑顔が脳裡に浮かんだのはユリの花の群生の故だ。ユリの花は春、うりずんにやってくる!