
(90歳の女性と神女です!)
「肝高の阿麻和利」で阿麻和利を演じた若者佐久本宝さんがが映画デビューしたのですね!こういう展開はいいね!若者たちがどんどん前向きに中央を目指して行きますね。
久しぶりにアマゾンプライムで映画を観ました。「怒り」は良かったですね。メインの役者陣が凄いです。2年前にヒットした映画だったのですね。「悪人」は以前観たような観なかったような、よく覚えていませんが、2016年は研究棟ごもりの時だから、まったく映画館とは無縁な時でした。あまわり浪漫の会などのサイトから「怒り」の映画まで観てしまいました。
映画で興味深かったのは、「嘉手納基地を今すぐ返せ」のコールと「辺野古新基地建設反対」のデモのシーンですね。高宮城実人と犬飼憲子さんが夫婦役で登場も良かった。「怒」は昨今の沖縄でのデモンストレーションや集会でインパクトのある漢字です!小説の中でもこの「怒」が登場するのでしょうか?それとも監督のアイディアでしょうか?「嘉手納基地を今すぐ返せ!」はかなりラディカルなメッセージです!監督、李相日さんはどんな方なのでしょう?ネットで詳しい紹介がありますね。在日朝鮮人であることが、眼を惹きつけます。「怒」の血の血痕、逃げた犯人、それぞれ三者の犯人を思わせるドラマの重なり、輻輳が最後まで惹きつけます。沖縄の米兵による少女のレイプ事件は常に大きな象徴的は事件として迫ってきます。無人島の白浜と海の美しさと少女の痛み、どうしょうもない怒りが背後で脈打っています。不可視の可視化、重なる疑念と疑問、誰が犯人かは確かに物語りの中軸だけれど、実は疎外され、孤独を道連れにし、家族関係が崩れている、崩れていない形はどこにもありえて、画一的な住み分け社会の中でもオアシスがあり、癒しがあり、怒り、憤懣はどこでも噴出する、そうした社会の中、孤島、島の美しさが目を惹きます。海が救いで母なる地球の糧に見えて、その自然が人間の暴力性を包み込んでくれるのか、確かに美しい自然の脅威はまた別の物語り。
やりきれなさ、佐久本宝の演技、表情は陰影があり、良かった!渡辺謙や宮崎あおいなど、有力な役者はやはりいい。久々にいい映画を観ました。
李相日監督について:
「新潟県生まれの在日朝鮮人三世。父は新潟朝鮮初中級学校で教師をしていた。4歳の頃、一家で横浜に移り住み、横浜の朝鮮初級学校、中級・高級学校に通った。高校3年に進級するまでは野球部に所属した。神奈川大学経済学部卒業間際に、アルバイトでVシネマの製作に参加したのがきっかけとなり、卒業後、日本映画学校(現・日本映画大学)に入学。
卒業制作作品『青〜chong〜』がぴあフィルムフェスティバルでグランプリを含む史上初の4部門を独占。その後、数年間フリーの助監督として活動し、シネカノンの李鳳宇が企画・製作した2002 FIFA World Cup Korea/Japanのドキュメンタリー映画では、何台かあるカメラのうちの一台の撮影も担当している。
第12回PFFスカラシップ作品として制作された『BORDER LINE』で、最も将来性を期待できる監督に与えられる新藤兼人賞金賞を受賞するなど高い評価を得て、原作・村上龍 × 脚本・宮藤官九郎『69 sixty nine』の監督に抜擢。『スクラップ・ヘブン』の後、『フラガール』で、第80回キネマ旬報ベストテン・邦画第1位及び第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞および文化庁芸術選奨新人賞を受賞」
受賞歴
- BORDER LINE(2003年度)
- 第8回新藤兼人賞 金賞
- フラガール(2006年度)
- 第30回日本アカデミー賞 最優秀作品賞・監督賞・脚本賞
- 第31回報知映画賞 作品賞
- 第19回日刊スポーツ映画大賞 作品賞
- 第28回ヨコハマ映画祭 日本映画ベストテン 第2位
- 第61回毎日映画コンクール 日本映画優秀賞
- 第80回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベスト・テン,読者選出邦画ベスト・テン 共に第1位
- 第49回ブルーリボン賞 作品賞
- 第21回高崎映画祭 最優秀監督賞
- 芸術選奨新人賞
- 悪人(2010年度)
- 第34回日本アカデミー賞 優秀作品賞・監督賞・脚本賞
- 第34回山路ふみ子映画賞
- 第35回報知映画賞 作品賞
- 第23回日刊スポーツ映画大賞 作品賞
- 第84回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン 第1位・日本映画監督賞・脚本賞
- 第65回毎日映画コンクール 日本映画大賞
- 怒り(2016年度)
- 第40回日本アカデミー賞 優秀作品賞・監督賞・脚本賞
- 第40回山路ふみ子映画賞[1]
- 第41回報知映画賞・監督賞[2]
「怒り」のあらすじ:
八王子郊外で若い夫婦が自宅で惨殺され、犯人は逃走した。1年後、房総、東京、沖縄に身元不明の3人の男がそれぞれ現れ、訝られながらも次第に周囲に受け入れられ、それなりの人間関係が作られていく。ある日、警察が八王子事件の犯人の整形手術後のモンタージュ写真をテレビ番組で公表したのをきっかけに、それぞれの人間関係に揺らぎが生まれはじめる。
『怒り』(いかり)は、李相日監督・脚本、主演・渡辺謙で2016年9月17日に公開された日本映画。李監督が吉田修一の作品を映画化するのは、興行収入19億円超のヒット作となった『悪人』に続き2度目。『許されざる者』以来のタッグとなる主演の渡辺謙をはじめ、『悪人』で主演を務めた妻夫木聡や三浦貴大、松山ケンイチ、宮崎あおいやオーディションで選ばれた広瀬すず、新人の佐久本宝などが出演している。
第41回トロント国際映画祭スペシャルプレゼンテーション部門、第64回サンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門出品作品[6]。
キャスト
- 千葉編
- 東京編
- 沖縄編
- その他
スタッフ
- 原作 - 吉田修一『怒り』(中央公論新社刊)
- 監督・脚本 - 李相日
- 音楽 - 坂本龍一[7]
- 主題曲 - 坂本龍一 feat.2CELLOS[7]
- 劇中歌 - 池内ヨシカツ
- 製作 - 市川南
- 共同製作 - 中村理一郎、弓矢政法、川村龍夫、髙橋誠、松田陽三、吉村治、吉川英作、水野道訓、荒波修、井戸義郎
- エグゼクティブ・プロデューサー - 山内章弘
- 企画・プロデュース - 川村元気
- プロデューサー - 臼井真之介
- ラインプロデューサー - 鈴木嘉弘
- プロダクション統括 - 佐藤毅
- 撮影 - 笠松則通
- 照明 - 中村裕樹
- 録音 - 白取貢
- 美術 - 都築雄二、坂原文子
- 編集 - 今井剛
- 衣装デザイン - 小川久美子
- ヘアメイク - 豊川京子
- サウンドエフェクト - 北田雅也
- スクリプター - 杉本友美
- キャスティング - 田端利江
- 助監督 - 竹田正明
- 音楽プロデューサー - 杉田寿宏
- 配給 - 東宝
- 製作プロダクション - 東宝映画
- 制作協力 - ドラゴンフライ
- 製作 - 「怒り」製作委員会(東宝、電通、ジェイアール東日本企画、ケイダッシュ、KDDI、読売新聞社、中央公論新社、日本出版販売、ソニー・ミュージックエンタテインメント、GYAO、中日新聞社)
封切り
全国324スクリーンで公開され、2016年9月17日・18日の初日2日間で興収2億3300万円、動員17万人になり、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第3位となった[8]。
受賞
- 映画
- 第40回山路ふみ子映画賞 (2016年)[9]
- 山路ふみ子映画賞
- 山路ふみ子女優賞:宮崎あおい
- 第41回報知映画賞(2016年)[10]
- 監督賞:李相日
- 助演男優賞:綾野剛(『怒り』『リップヴァンウィンクルの花嫁』『64-ロクヨン- 前編/後編』)
- 第29回日刊スポーツ映画大賞
- 第90回キネマ旬報ベスト・テン(2017年)[11]
- 日本映画ベスト・テン 第10位
- 第40回日本アカデミー賞[12]
- 最優秀助演男優賞:妻夫木聡
- 優秀作品賞
- 優秀監督賞:李相日
- 優秀脚本賞:李相日
- 優秀主演女優賞:宮崎あおい
- 優秀助演男優賞:森山未來
- 優秀助演女優賞:広瀬すず
- 新人俳優賞:佐久本宝
- 優秀撮影賞:笠松則通
- 優秀照明賞:中村裕樹
- 優秀美術賞:都築雄二、坂原文子
- 優秀録音賞:白取貢
- 優秀編集賞:今井剛
- 第26回東京スポーツ映画大賞
- 助演男優賞:綾野剛 ↓以下 脚注
- ^ 2018年7月4日
- ^ 2018年7月4日
- ^ 2018年7月4日
- ^ 怒りはどこに向けられているのか—作家・吉田修一に聞く小説『怒り』の作品世界、一般財団法人ニッポンドットコム、2016.09.15
- ^ 2016年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟 2017年7月8日閲覧。
- ^ “李相日「怒り」がトロント国際映画祭とサンセバスチャン国際映画祭に”. 映画ナタリー. (2016年8月25日) 2016年8月25日閲覧。
- ^ a b “坂本龍一が映画「怒り」音楽を担当、主題曲には2CELLOSが参加”. 音楽ナタリー. (2016年6月16日) 2016年6月16日閲覧。
- ^ 2016年9月20日
- ^ “山路ふみ子映画賞発表 文化賞に「君の名は。」の新海誠監督”. スポーツ報知. (2016年10月17日) 2016年10月17日閲覧。
- ^ “【報知映画賞】宮沢りえ、史上初となる3度目主演女優賞に…各賞を発表”. スポーツ報知. (2016年11月29日) 2016年11月29日閲覧。
- ^ “キネマ旬報ベスト・テン決定、「この世界の片隅に」「ハドソン川の奇跡」が1位に”. 映画ナタリー. (2017年1月10日) 2017年1月10日閲覧。
- ^ 2017年1月18日
- ^ “「怒り」原作者・吉田修一による書籍発売、妻夫木聡との対談やオリジナル小説収録”. 映画ナタリー. (2016年7月21日) 2016年7月22日閲覧。