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(浅地紺地を演じる真喜志康忠と玉城千枝)
昨今、奥様に先立たれて、あのお元気だった演出家の幸喜さんが、もう昔の事は皆忘れたとささやきながら、しかし康忠氏については、役者真喜志康忠の凄さをこれでもかと、思うほどにお話しされた。曰く、稽古の鬼だったのだ。4時間も5時間も時間を忘れ役に没頭する姿が浮かび上がってきた。稽古の鬼の文言は以前、幸喜さんはすでに書かれている。役者魂を一身に背負った凄まじい、稽古の鬼だった素顔を幸喜さんは、あらためて語ったのだ。
記念パンフにまとめる予定~。これからがたいへんだが、必死にやるだけはやろう。その後企業協賛で沖ハムにコンタクトを取る。また読谷の文化センターや伊良皆公民館を訪ねる。真喜志八重子さんの生まれ島である。
かつて、読谷村は真喜志八重子さんに名誉村民賞の授与を申し出たという。しかし謙虚な八重子さんは、お断りされたとうかがった。つつましやかな聡明な女性のお顔が浮かぶ。
あらためて、真喜志康忠さんは、やはり沖縄演劇の歴史において、にぬふぁぶしのような方だ。ときわ座で共演してこられた八重子さんについても、もっと評価されるべきである。
幸喜良秀演出家が、一年に一回でも「沖縄芝居実験劇場」の舞台公演を観たい思いが切実に伝わってきた。嘉数道彦さんの優しいお人柄が多くの実演家を巻き込んで、文化運動として沖縄を世界にアピールできたらいいと切に念じる。
大城立裕さんや幸喜さん、真喜志康忠さん、間 好子さんたちは文化運動としての演劇活性化を推し進めてきた方々だ。思想があった。
先日、原稿依頼をした玉城節子先生はハワイに出発する前で、ご丁寧にお電話くださった。じっくり沖縄の女性芸能史について語り合いたい。
(備忘録)
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