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旧盆に唯一送られてきた「贈り物」に涙した。神戸の老舗千鳥屋のお菓子を以前にも送っていただいたのだが、今年は美味しい果実のゼリーだった。先生は実はとても美味しいアイスクリームを送りたかったのだが、品切れで、それで落ち着いたら送りますと☎でお話しされていて、それが実際に昨日送られてきたことに、ただ驚きつつ、美味しくいただいた。
2年前に他界した家族は、生涯を詩と向き合ってきたような人間で、人付き合いもよくなく、ことばの溝なり飢餓なり、希望を☎で何時間も詩人の以倉先生と話している中で埋めているように見受けられた。見たというより、ボソボソと聞こえてくることばによってああ、また長☎で詩について話しているのだと、認識していたのだけれども~。
詩人と詩人のことば、言霊にこめられたふれあいや奥深さにハットさせられたのも以倉紘平さんという稀有な存在だった。その詳細に関して、思うところを書き留めておきたいと思いつつ時を刻んでいるのだが、そこには真っ白で透明な人と人の絆の奥深さがあった、とだけここに記しておきたい。
以倉先生とのお話の中で、琉球文学体系のことばが出てきた時は驚いたが、しかし驚きでもなかった。日本現代詩人協会で、以前、現『琉球文学体系』35巻の編集委員長の波照間永吉さんが講演をしたいきさつがあり、その媒体になったのがすでに故人の詩人だった、という事実があったのも既知のことだった。驚いたのは、以倉先生が『琉球文学体系』の付録になるエッセイの執筆をお断りしたという事だった。
その理由もお話されていたのだが~。詩人として多くの賞を受賞しているばかりではなく、『平家物語』の研究者としても評価の高い方である。
一方で名桜大のその膨大な企画をしている方々が、35巻の体系の国内向けの広報(宣伝)として、日本の文芸関係の著名人に付録エッセイを依頼しているのだという事実がわかって、なるほどと思った。
それだけの事だが、世間は狭いと思ったのも事実である。
詩人の以倉先生や高橋順子先生にはぜひご挨拶しなければならないと思いつつ、この間、機会を逸したままだ。次回、お二人が来沖される時は以倉先生が大好きになられた沖縄の「なーべーら」料理の美味しい食堂にお連れしたいと思う。
「情けは人のためならず」ということわざがあるが、人の情けの奥深さを前に人は涙を流すだけだろうか。ことばに出せない感謝の気持ちを人はどう伝えているのだろうか。
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