たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

東福寺・青紅葉。

2016-07-19 23:32:33 | 現実
夏の禅寺は良い。

何が良いか?すっきり、涼しげなのである。

東福寺は紅葉の美しさで人気の寺。京都五山の一つ、創建は鎌倉時代ということ。紅葉の名所であれば、つまりは青紅葉も美しい。
2010年あたりに紅葉を見に行ったことがあり、その年は紅葉の当たり年、燃えるような、という表現がここまで似合う場所があるだろうか、という見事な紅葉を堪能した。

夏の通天橋。



人、いない…。すっきりの極致。





紅葉の時は、この橋の上は行列でなかなか前に進まなかったものだ。

通天橋はかなり高い所にあり、数々の木々の谷を見下ろすように作られていて、ここからの眺めは素晴らしい。




2010年秋に同じ場所で撮った紅葉は、こんな感じ。その頃はExlim携帯で写真撮っており、そこまで色は良くないが…



この橋の上、良く時代劇に使われている。「女信長」でもここで密談してたし、確か「軍師官兵衛」あたりでも見たような気がする。いい感じだもんねえ…この長々と続く木の橋にうっそうと茂る木々。




こちらの方丈庭園は、重森美玲作、八相の庭。この方の庭園、京都のあちこちで見てきた。松尾大社など。こ石を上手に調和させた庭園。この方は縦長の石がお好きなようだ。




こちらは北斗七星の庭である。私はこれが好き。



大好きな「夏にお寺の板張りの廊下を裸足で歩く」も堪能した。


曲がり角の向こうはもっと、暑いかもしれない。











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早朝、祇園祭

2016-07-18 16:21:47 | 現実
朝、起きられたら行こう。

目が覚めなかったら行かない。

よってアラームはセットしない。

くたくたに疲れて帰った土曜の夜、そう決めた。初めは、土曜の夜仕事が終わってから速攻で京都へ行き、駒形提灯に灯が入ったところや、夜の山や鉾の写真を撮ろうかとも思っていたが、ここの所土曜日は死ぬほど疲れて終わる。夏バテか?もともと超ハードな日ではあるけれど。

はい、仕事終わり、先週の土曜日と同じく、もう、何も考えられない…と言うほど疲れてしまったので、カメラ持って行っていても無理だったろう。

そこへ同居人からLINEが。毎年この時期にある会議で尾道に行っていたが、飲み会で帰れなくなったので泊りになると言う。

ならば同居人は明日午前中に帰ってくるのが通例。

その前、早朝に写真撮るのも面白いかも? 10時頃からの山鉾巡行はもともと、三連休の中日の日曜なら凄い人で写真など撮っていられないだろう、ちょうどその時間は暑くて大変だし…と思って予定には入れていなかった。以前、行ったときはシャワー浴びた如くに汗だくになったのだ。

しかし5時には起きないとダメよね…この疲れで、起きられるかな…と考えつつ寝室へ。ここの所、クタクタすぎてかえって眠りに入りづらい状態でもあったのだが、案外良く眠れ、ふっと目が覚めた。

ちょっと明るい。 時計を見ると、4時45分。よし!これは祇園祭に呼ばれていると言っていいだろう。

電車は5時54分。こんな時間に電車には乗ることはないが、結構駅には人がいるのだ。日曜だというのに…お出かけ風でもない。たくさんいるのは「部活動」の高校生だ。


阪急を経由して京都、烏丸駅に到着、7時。早朝にもかかわらず、かなり人が来ている。大きなカメラ持っている人が多い! そうでなくても皆、スマホかざして写真撮っている。
昨今の事情からか、警備の人も相当多い。



それにしても高い!長刀鉾。







この懸装品、以前の写真探してみると、同じもののようだ。









日付は1996年7月17日。きっかり20年前だ。乗っていた方々の面々も変わっているのだろうな。この長刀鉾に乗る稚児も、いまでは30歳くらいになっているだろう。








月鉾の西側から東山方面を臨む。函谷鉾、長刀鉾が見える。いつもは車でぎっしりの四条通りを通行止めにしちゃうんだから、すごいなあ、歴史のあるお祭りって。

少し歩き回ってあちこちの山や鉾の懸装品を見てくる。残念ながら雨模様なので、巡行まではビニールの袋をかぶっているものが多いが、西洋画風のものあり、七福神あり、フクロウが飛んでいてタロットカード風のものあり、神社がのっかっているものもあり、山伏山には山伏の人形が。スタッフは山伏の絵がバックに描いてあるかっこいいTシャツ着ている。
このあたりは現代的になっているのか。






乗せているものを調整したり、巨大な車輪を掃除したり、辻回し用の竹を挟みこんだり、関係者の方は忙しそう。

そろいの衣装…半被風のもの、浴衣、立派な裃等に身を包んで、記念写真を撮ったり、雑談したり打ち合わせしたり。

長刀鉾のあたりでは、「今日はよろしくお願いします!ゆ~っくりね。ゆ~っくり動くようにしてください」と曳き手さんたちが言われている。




おっ、きれいな舞妓さん、ほとんどすっぴんで浴衣姿。となりの女性の帯は駒形提灯、この時期しか使えない帯を持っているのが凄い。置屋の女将さんだろうか。


20年前はこんな様子も見られた。




それにしてもすごい湿気、その上雨が本降りになり始めた。 桟敷席に人々が案内されているが、ベンチはびしょ濡れである。どうするのかな? ビニールでも敷くのかな?カッパでも着せるのか。

段々四条通の人が増え、湿気も増してきたような。 

退散。いつもちまきを買う、八坂神社御旅所ではまだ用意ができていない、というので八坂神社まで足を伸ばすことに。
こちらでは神輿の飾りつけ、スサノオノミコトをお乗せして行くそうだ。

去年のをお返しして、今年も授けて頂きました。




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紫陽花寺・三室戸寺・流れ橋。

2016-07-11 22:56:10 | 現実
三室戸寺は3回目。

最初はちょっと、カラカラ紫陽花。2度目は見頃。今回はどうか?

今回は同居人の車で朝早く出かけたが、すでに駐車場はほとんど満杯。一歩遅ければ場所がなかった。さすがに紫陽花寺で有名なだけある。しかも日曜なのだし。

ここは紫陽花が一万株あるのだそうで、紫陽花の道を抜けて歩いていく感じ、先日の岩船寺とは敷地の大きさも違うので開放的でもある。





何種類の紫陽花があるのか。



ここは石段を上がると本堂で、本堂前には蓮が沢山、鉢に植えられておりこちらも見頃だった。7月初めには、蓮の茎でお酒を飲む会があるはず、私はどちらにしろ下戸だから試しに来る気はないが、酔っ払いそうだなあ…

良いお寺なのに残念なのが、売店の方や、ご朱印書いて下さる方がなんだかものすごく愛想悪かったこと。

売店の方は、買ったものを袋に入れて黙っている。「おいくらですか?」と聞くと、「千円です」ぶっきらぼう。
ご朱印書いて下さった方は、私がお金おく箱に気付かず手渡そうとすると、黙って箱を指さす。…なんか、ちょっとがっかりな対応である。

さて、このあたりでようやくお昼ごろ。ランチはどうしようか、と言う事になり、同居人は何故か、車を木津川べりへ。

「向こうに橋が見えるだろ、その下の方に木の橋が見える?」

私、超望遠レンズ持ってるので見てみる。

「あるね。人が渡ってる」





「近くに地産地消の店があるはずなんだけど」

スマホで探してみる。

「あ、これだな」

四季彩館、八幡家、とある。

行ってみると、野菜の直売所のそばに食べ放題のレストランが併設されているようだ。けっこう、こじゃれたお店で、野菜中心のおかずも美味しい。どれも控えめな味付け。



満席で、予約客が来るまで、と言う事で席を作ってもらった。ところが予定外にその人たちが早く来たので別の席に移ってほしい…との事、特に問題ないので移ってあげたら、サービスにソフトクリームをデザートにくれた。ラッキー!




「腹ごなしに流れ橋見てこようか」




欄干がない橋が広い木津川にかかっている。水害時には、上部のみが流されて、橋脚は残るように作られているのだとか。
ネットで見てみると、この橋、ここ数年しょっちゅう流されている。
税金の無駄遣い、という声もあり、しかしながらこの橋をfeatureしたお蔭で四季彩館は来客がどっと増えたとの意見もあり、だそう。
今回はワイヤーでいくつか橋板をつなげて、全部流されるのを避けるようにしてあるのだとか。



木津川、結構増水中。こども、ここで遊んだら危ないのでは?うっかりふざけて落ちたらあっという間に流されるだろう。
川べりでは親子連れが網持ってなにか捕って遊んでいるが。




こういう橋ならそうもあろう、和風コスプレイヤーが来ている!
刀を持った子が、欄干ないのでびびっているようなのが面白い。







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2016-06-21 00:14:33 | 現実
十数年ぶりに蛍狩りに 奈良まで夜のドライブである。


「針インターまでとりあえず行って、土砂降りならあきらめて帰ろう」と同居人。

「しとしと位なら少しは飛ぶっていうけど本降りなら無理だろうね…」

「しかし、針インターまで行って道の駅でご飯食べて帰る、ってのは避けたいな!」


日曜の天気予報は雨。だったが、午後は雨が上がった。スマホで天気予報見ると、大阪も目的地の奈良の方も、雨10%。しかし、空はどんよりしており、時折フロントガラスに雨粒が。梅雨真っ最中だからなあ。

7時半針インター到着、雨は上がっており、まだツバメが飛び回っている。そろそろお家に帰るころだろう。日が一番長い頃だからまだ明るさが残っているが。

「ここまで来たら行ってみよう!」


10何年前に行ったと同じ、奈良、室生寺の傍を流れる川の辺りを目指す。 その頃はネットで情報を集める、と言う事はしておらず、我が家でもPC買ったか買わなかったか位の時期、情報は同居人の仕事のお得意さんからのものだった。今ではスマホでいくらでも出てくるからかえって選択が難しかったりするところだが。

その頃は道路を整備中で、ショベルカーが止まっている、その脇を川が流れ、ふわふわと光る蛍が飛んでいた。そんなにたくさんの蛍を見たことがなかったので今でもその光景は印象に残っている。

さて、今回は。

「車、結構止まってるね!」

橋のたもとにたたずむカップルもいる。 蛍の飛ぶ最初の時間、8時はギャラリーが多いだろう、やはり。昔は次の時間帯、11時頃に行ったのであまり人はいなかったのだ。

真っ暗な道、もう今は整備されているから通りにくくはないが、あちこちに車が。真っ暗ではあるが、山に霧がかかっているのはわかる。

われわれは河原の広い場所、木々が多く、川向うは山になっている所に陣取る。スゴイ湿気だが、雨上りの湿気の多い日によく飛ぶ、と聞いた。

ふわふわ、ふわふわ、前に見た時に思ったように、じっと見ると見えなくなってしまって、違う所が光る。幻想的、という言葉はありふれているがまさにそれ。現実味がない。
周期的にたくさん光ったり、急に見えなくなったり。
なんだかよく左に流れていくような?


もの思へば沢の蛍もわが身よりあくがれ出づる魂かとぞ見る



和泉式部の歌の中でも私の好きな歌、つい思い浮かべる。これは貴船川の蛍だけれど。


何を思ったか川を渡ってこちらに飛んでくる蛍も。 意外に、高い所も飛ぶようだ。光ったり、消えたり、光ったりしながら木の枝に止まる。

これを千年もの昔から(もっと前かも)ずっと楽しんできた日本人で良かった。そんな心持にさせられる。
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雨の紫陽花寺。

2016-06-17 01:35:43 | 現実
いやいや、ここをバスが通るの?小さいコミュニティバスとは言え。

「次、尻枝に止まります」

ここ、止まっても何もない…回り、木しかないけど?なぜここにバス停が?

と言うような道を通って京都木津川市、紫陽花寺、岩船寺へ。 アクセス悪そう、とはマップ見て思ったけど、ここまで山奥とは。コミュニティバス、って初めて乗った。
「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」みたい。しかも、乗ってるのは私だけ。



一時間に一本だもんね。

着いたのは門前すぐ下、回りには意外に家々が。

石段を登って門をくぐるといきなり紫陽花だらけ。






凄いねえ。周りの木々があまりtrimされておらず自然のままなのがかえって良い。三重塔がその木々の中から覗いているのが。 

雨に紫陽花、やっぱり、これ。お天気の良い日の紫陽花はぱさついた色合いに見えて。

紫陽花は鉢植えで買っても、物凄く水を吸う植物だけれど、梅雨時のこういうお天気が好きなんだよね。活き活きしている。


参拝客も5,6人しか人もいない。
無論みな立派なカメラを構えている。紫陽花写真目当てのアマチュアカメラマンばかり。この雨では。

ご朱印頂きに本堂へ行くと、びっくりするくらい大きな、見事な阿弥陀様が鎮座している。本堂自体は小さいのだけれど。

「今日は静かでいいです。昨日は(日曜)3時くらいまで晴れていたから、すごい人でしたよ」

書いてくれたお坊さんが言う。確かに、それ程広い境内ではないし、木々の間を抜けて歩く感じなので人が多ければそれは大混雑になるだろう。




さて、ここはテキパキ動かないと、バスは1時間に一本、逃すとまずい。次の目的地、浄瑠璃寺へ。
細長い本堂、横一列に阿弥陀様が9体並んでいる、九体阿弥陀如来像が有名な寺。もう、ここにしかこの形式の本堂はないそうで、むろん国宝である。一体一体の前に扉というか障子があり、本来外からそれぞれ阿弥陀様を拝むようになっているらしい。

しかしながら猫が本堂の外で寝ているのが面白い。国宝で猫が寝ているゆるさはいいな。人馴れしているようでさわっても写真を撮っても「知らんわ」とばかりに眠りこんでいる。




彼岸(本堂側)と此岸(三重塔側)を隔てる大池にはヘビが泳いでるし。なんだかとがったもの泳いでくる、と思ったらヘビだった。泳ぐヘビって初めて。

此岸から悟りを得て渡ってきたのか?














デジブック 『雨の紫陽花寺。』
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雨上り。

2016-06-06 19:41:24 | 現実
先週は日曜出勤、帰りはちょっと雨に降られた。

月曜は曇り空。天気予報では午後から晴れるとの事、では、と出かけることに。

その前の週まで真夏並みの暑さ、なんでも7月下旬位の気温の日もあったそうだ。

雨のお蔭で涼しくて歩くのにちょうど良さそう。


37年ぶりの広隆寺。雨上りの為、つつじや青もみじにも水滴がいっぱいで涼しげ。







国宝第一号、優雅な弥勒菩薩半跏思惟像、がある有名なお寺だが、月曜日のせいか人は少ない。修学旅行生は近くの太秦映画村方面へ歩いていく。

静かな庭を通って新霊宝殿に。ライト暗めの中に国宝、重要文化財の仏像がずらりと。さすがに弥勒菩薩様は真中に、しかもかなり奥まって鎮座。

修学旅行で来た時はもっと近くで見たような?

この建物自体かなり新しそうなので37年前は違う建物に置かれていたのだろう。後で見ると、霊宝殿と書かれた建物がほかにあった。


弥勒菩薩像の写真って、たいてい、右横か左横から、斜め45度くらいで撮られたものがほとんどだが、何故かよくわかった。正面から見ると、胴が細すぎで、あまりバランスがよく見えないのである。優雅だけれどなんとなく、頼りなげに見えるので正面写真がまずないのだろう。

…それにしてもちいさな仏像なので、遠いのが残念。暗いし…もっとそばでじっくり見たいものだ。

もひとつ残念だったのが…ご朱印がスタンプ。日付だけ書いてくれる。清明神社パターン。



さて、気を取り直して、ここからは徒歩で10分位、「三柱鳥居」のある、蚕ノ社へ。木島坐天照御魂神社、が正式な名前だけれど、嵐電の駅の名にもなっている蚕ノ社で通っているようだ。




「三柱鳥居」は、京極夏彦の小説「絡新婦の理」でも取り上げられているし、阿部晴明のマンガ「陰陽師」でも描かれているのでいちど見ておきたかったのだ。

確かに面白い形。縁の秦氏に関係する方向に向いていると言う説があるそう。しかしながらこれも柵で囲われて近くで見られない!

そういう日だったのかな…



家に帰って、実家から持ってきた、修学旅行の栞とパンフ(よくこんなものとっておいたものだ!)を出してみた。



広隆寺の弥勒菩薩を自由行動で見に行ったグループは結構いたようだが、私のグループもそうだった。嵐電が家の間をすり抜けるように走るのが珍しかったのをはっきり覚えているが、旅行記を読んでいると、広隆寺を出て違う方向へいってしまい、次の駅まで歩いた、と書いてある。

…太秦の駅は広隆寺の目の前なんだけれど…謎。

上が現在の、下が37年前の広隆寺の栞とチケットだ。書いてある内容は同じ。何を思ってとっておいたのか、見直すことも40年近くしなかったわけだが、こうして並べてみると感慨があるものだ。高校生の頃は、将来関西に住んで、趣味で古都めぐりをするようになるとは考えてもみなかったのだから。



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京都小野の里・勧修寺

2016-05-09 23:48:05 | 現実
歩き回れる位に足が回復し、気をつければ出歩いてもあまり痛んだりする事はなさそう。

趣味の古都めぐり、3月21日以来、怪我のせいで行っていなかった。お天気もいいし、と言う事で日曜日、同居人は仕事だし、ちょこっとだけ行ってみよう。久々の京阪電車、なんだか、懐かしい!

と言う訳で京都山科、小野の里、勧修寺へ。
水辺の花菖蒲や睡蓮が見頃と言う事が、お気に入りのサイト「sodakyoto」に載っていたから。一時間半かかる上乗り換えも多いから、気を付けて歩かねば。

それにお寺の庭園なんて危険この上ないのだ。石段あり段差あり、飛び石あり、池なら滑り落ちる可能性も。カメラ構えながらだとさらに。

捻挫に捻挫を重ねる訳にはいかないので、構えながらの移動はなし、足場しっかり確認して撮影、無事帰宅!


それにしても素晴らしい庭園、想像より池も広々して気分の良い開けたお庭だ。それ程知られている所ではないので、来ているのも観光客というより近場の人たちが多い感じだ。それも、「多く」はない。20人いるかいないか、という所。そこも良かった。

花菖蒲の青、ってどうしてこんなに目に鮮やかなんだろう。

睡蓮のピンク、ってどうしてこんなに上品なんだろう。

水鳥が沢山来ていたので、超望遠レンズを持って行かなかったことを後悔。また、挑戦しよう。




デジブック 『京都小野の里・勧修寺』
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桜は綺麗で…

2016-04-11 20:49:06 | 現実
やれやれ。

桜にしてやられてしまったかな。ここで足骨折とは。

土曜の朝、意外に支度が早く整って、さ、いつもの通り出勤前のセブンカフェ、とコンビニに寄ろうとした私の目に映ったのは満開の桜。

駅の前の小さな、ロータリーっぽくなったタクシー乗り場辺りに、桜の見事な木があるのだ。周りはパチンコ屋、居酒屋、すし屋、銀行、とあまりぱっとしない景色、駅も取り立てて面白いデザインなわけではないのがもったいない、という大木。

それでもだいたい毎年、満開になったら写真を撮っていた。

時間あるし、撮って行こう…とスマホ持ち出して構えたのか?バッグから出そうとしたとこだったか?いまいち覚えていないが、その瞬間、乗り場の段差を踏み外して転んだ。

痛くてしばらく立てず、座ったままでいたくらいだったから、結構な転び方だったのだ。

その時は擦りむいた左膝の方が気になって、「もお~血だらけだし~」と薬局に寄って学校で消毒液と絆創膏で処置、捻挫した右足腫れるかも、と貼り薬、「まあこんなもんか」とレッスンを始めた。が、段々右足が腫れて痛み、歩きにくくなってきた。

しかし土曜日と言うとレッスン目白押し、どうにもならず立ちっぱなしで一日を終え、ほうほうのていで帰宅。亀の歩みで、いったいいつになったら家にたどり着くかなあ?というスピードだった。
運悪く同居人は出張中。迎えに来てももらえない。後で考えたら、なんでタクシー乗らなかったんだろ? なぜか頭に浮かばなかった。

足は出来そこないの山芋風に腫れ上がっててびっくり。

月曜まで待って整形外科、レントゲンの結果は「立法骨骨折」ということだった。「捻挫じゃこんなに腫れないですよ」と先生。

足の甲の、四角い骨で、それがつぶれた形だそう。ティッシュの箱をつぶしてしまったような、という説明を受ける。

自分の足の骨なんてめったに見ないのでついつい、「外反母趾ですよねえ」と聞くと、「ん?いや、ここにちょっとしこりが出来てるだけ、外反母趾傾向、くらいだね・・・いや今は骨折のほうね」

…そうでした。



ギプス松葉杖4週間ということ。

「脚上に上げておとなしゅうしとって」
「仕事で天王寺まで行くんですけど」
「そりゃ無理でしょ」
「でも行かないと」

という押し問答の末、ギプス、中のクッション材超厚めにして防備してくれた。





今のギプスって、石膏で固めるんじゃなくて包帯みたいなの水に濡らして巻いて作るのだ。骨折なんてしたことなかったから知らなかった。グラスファイバーで出来ているのだそう。
しかもヒール付き!
先生は、あくまでも家用、と言うが、これがあるとギプス自体も汚れず外も歩きやすくてよい。便利になっているものだ。

学校で外人の先生方が、「K先生、ギプスにヒール付けたのか!?」とびっくり仰天、「いや、私じゃない、お医者さん。そういうギプスなんだよ~」というと驚いていた。

松葉杖の指導を受けるが、これまた大変。なるべく右かかとつけずに歩くには腕のパワーが凄くいる。4週間経ったら腕筋肉ムキムキ、脚は逆に筋肉なし、と言う状態かなあ…

左ひざは打ち身と、でっかい擦り傷で色とりどりになっているし…こっちの方が痛い位。

気になるのはお風呂。漬かるのは無理でもシャワーは浴びたいしごみ袋でカバーかなあ?服はどうしよう、ギプスがごつ過ぎてパンツの脚部分が通過しないのだ…スカートとハイソックスしかないか?タイツの脚を片方切るか?等とあれこれ、ネットで調べてみる。

ギプス経験談は相当載っている。




これは「ごみ袋で水漏れの心配しつつシャワーする位ならこれを買うべき、たとえ数週間でも価値あり」と書かれていたギプスカバー。アマゾンの翌日便でゲット、3000円弱。丸い部分が強力なゴムで、レビューに書かれていた通り、全然水漏れしない!スグレモノである。

という訳で1週間が過ぎ…ギプス生活にも大分、慣れてきた。松葉杖はかなりつらいけれど、左ひざがましになって支えやすくなってきた。骨折の右足を打ち身と傷の左脚で支えて歩くのは結構きつかったのだ。

「桜にやられたなあ」と車で迎えに来てくれた同居人が、駅前に近づいた頃、つくづく、と言う調子で言う。パチンコ店のネオンの色でこれまた綺麗に染まったあの桜。

「そおだねえ…桜にぶっ倒されちゃった」

でも、たぶん、そうではないのだ。

ここのところ、ずっと私は焦っていた。

できるだけ色々な所、大好きなお寺巡りもして、行ったことない所も見て回らなきゃ、桜は雨降っちゃったけど、次の週末あたりでもまだ見られるところあるはず…どこにしよう、とあれこれ考えていて、予定を詰め込むつもりでいた。

朝早く行けば、有名な仁和寺の御室桜、そこまで混んでいないかも?同居人の車で行こうか。 翌日の月曜は山の方はどうだろう、まだ見られるかも?月曜は全部、花の撮影に使おう…

これまでも、月曜の休みにはまず家にいることなく、京都や奈良、古都巡りに必死だった。朝早く出、帰ったら大慌てで家事の片付け、晩御飯の支度、と大忙しだった。


「焦らなくてもいいんだよ、少しゆったりしなさい。体を休めなさい。また桜も見られるし、古都めぐりの時間だってまだまだあるんだよ」とあの桜が言ってくれたような、そんなふうに、先週の日曜は考えていた。天気も悪いし、同居人も長い出張で疲れており、どちらにしても、恒例のお花見弁当は無理だったのだが、もし足が痛くなかったらもっと残念感(?)が強かっただろう。

次の日、月曜に病院で骨折がわかったのだが、午後には休みを取った同居人と、車で整骨院に行った。痛みをとるならここ、と知られている所、ここには二人とも体のあちこち痛むときには通って2年ほどになる。

「骨折はしんどいですけど、これで大病免れたかもしれません。そういう事、あるんですよ。まあ、ポジティブに考えようというのもありますけどね」と先生は笑う。

私が考えていたのと同じような事を。

それから1週間、しんどい松葉杖通勤と仕事、終えた週末は動きようもなくゆっくり。久々に古い写真の整理をし、WEB上に保存もし、同居人と「食べ物写真」「温泉写真」を懐かしがり…のんびり、過ごした。 これが、必要だったのかな。

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まだ寒い。

2016-02-22 22:38:46 | 現実
うん、寒い。

寒い中、たくさん歩いた。

今日は日差しも弱く、2月末としては寒いのでは。と思い去年を振り返ってみると、同じ時期に奈良の般若寺へ水仙を撮りに行っている。

あの時も寒かったな…そういえば。天気も同じような曇り空で。


今日も奈良、東大寺。それこそ去年の般若寺の近くだ。というか、有名度で言うと般若寺が東大寺の近く、と言う風になるのだろうが。

東大寺に行ったのはたぶんずいぶん前だろう。「大仏様は写真撮っていいんだなあ」と思った記憶があるから、写真撮ったのだろうがなぜか、ファイルにない。


大仏殿はさすがに大仏様が入っているだけあって、でかい!







平家の焼き討ちで焼け落ちたというのが信じられない位の迫力の廬舎那仏。

以前来た時と違うのは、やはり外国人観光客。ここは有名どころだけあって、9割がた外国人のように思える。大仏殿前の通りで、鹿と記念写真撮っているのも外国人ばかり。やはり、野生動物がお寺の傍を我物顔に歩き回っているのは珍しいのだろう。しかもさわれるのだから。

それにしても鹿の数も増えてないか?ここまで鹿をよけつつ歩いた記憶はないのだが。




二月堂の傍にも眠たそうな鹿が。

二月堂まで足を運んだのは初めて、こちらの方が大仏殿より良い。 「お水取り」で有名な建物だけれど、こうして昼間に上がってみても、景色もよくて良い。ここにはそれ程外国人も来ないようだ。この建物から松明が見えるのは迫力だろうな。




観音様が祀られている辺りも質素で落ち着いた感じで、静かだ。




しかし、寒い…

手が冷たい…手袋してたら写真撮れないし、な。 

二月堂下のお休み処できつね蕎麦を注文する。あったまろう。

「はい、たぬきひとつ!」

とおじさんはキッチンに向かって叫ぶ。

あれ? それって大阪だけでなく奈良でも逆だった? 載っていたのは天かすでなく、私の注文した油揚げでの方であった。やっぱり逆なんだな。


外国人男性を4人ばかり連れた中年女性がいる。 うどんとそばの違いを英語で説明している。発音は「ジャパニーズ」だが、内容はちゃんと説明が出来ている。ボランティアガイドの勉強をした人だろうか。そういえば大仏殿近くでも60歳位の男性が外国人二人に英語で説明しながら歩いていた。
最近は英語で観光案内、のニーズあるだろうな。

鹿も寒いのかな。せんべいが欲しいだけかな。



さて、ここから春日大社へ。その前に手向山八幡宮がある。

「このたびは 幣もとりあえず手向山 紅葉のにしき 神のまにまに」

菅原道真の、百人一首の句に詠まれている神社。ここにあったとは知らず。



なんだかかわいらしい鳩さんのマーク。 


春日大社は…大きい神社はたいていそうだけれど、あまり印象は強くない。 建物に由緒がある、というものではない事が多いからだ。 ぴっかぴかに塗られているし。
ここは第六十次式年遷宮である。

天皇家そろい踏み、これは印象に残るなあ。さすがである。






そろそろ馬酔木が盛りの季節だ。スズランみたいな花はかわいらしい。




春日大社を出ると、森の中を歩く路が。

「上の禰宜道」を行く。あの春日大社や東大寺のにぎわいが信じられないほど静かな道、誰も歩いていない。今日は混雑覚悟で来ていたから、こんな静かなお散歩は想定外、気分がよいウォーキングだ。





わ、ここも人がいない!

新薬師寺は薬師如来様の回りをかっこいい十二神将立像が囲んでいる、という配置の本堂、入ってみると、とても暗い。蝋燭の灯りしかないのだ。 おのおのの神将の前に蝋燭台が置かれ、その蝋燭の灯りに照らされるお目目ぱっちりで美しい仏様、強面の神将たち、うん、これは素晴らしい。
この雰囲気はよい。静かで人もいないし…
十二神将立像が人気、と聞いていたが月曜だからか。

私の寅年の守り神は真達羅(シンダラ)大将。中では穏やか目。人気があるのは伐折羅(バザラ)大将らしい。戌年の守り神だ。


さあ、どうしよう?百毫寺? 花の寺、だからいってみたいんだけど。
一キロくらいあるけど…レビューで、「階段がきつかった」って書いてた人がいたけど… ここまで来るのはめったにないから、行ってみようか。








うん、長谷寺とか、神護寺に比べたら全然。段々がばらばらな感じなのと、ひっかかりやすい石が多いから気をつければいいだけ。

ここも人がいない。

いや、この石段、いいよね、むしろ。







椿が盛りを迎えつつある境内からは奈良市内が一望。

そろそろ、あの向こうへ帰ろうか。また、歩くなあ。











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写経

2016-01-25 21:53:55 | 現実
「筆と墨を買ってご朱印を書く」

と同居人が言う。

「…文字はともかく朱印はどうするの?」
「スタンプの赤いのを買ってきて…」
「消しゴム印?」

とあほな事を。

私がお寺でご朱印をもらっていると、書いている人をいつもじっくり眺め、「やっぱり有名なお寺の人はうまいよなあ」と感心していたのだが、それを見て格好いいなあ、と思い、筆文字を書いてみたくなったらしい。

ご朱印はともかくお習字はたまにいいだろう。

お正月休みにハンズに行く機会があったため、文房具の所を見てみる。

「あ、写経セットがあるよ」

トレースする般若心経を書いた紙、筆、小さな硯と墨、というセットだ。

「久しぶりに写経しようか」

もう一つ筆、下敷きも二つ買う。後で気づいて書道用の文鎮、それをまとめて入れる硯箱もアマゾンでゲット。

日曜日の午後に写経タイムとなった。





同居人はYouTubeで「般若心経10回 練習、瞑想などに」と言うのを見つけてきてかける。

声明風の大勢の声の般若心経の流れる中、筆を進める。

…字が読めない…崩しててわからない…のがある…

「草冠が変だ」

「これ、なんて字だ?」と同居人も呟く。

わかんなくてもいいのかな…とりあえずなぞれれば…それでも、写経のために座り、心落ち着けて筆を進めているのだし…
きっと、昔の人が写経して納経した時も、わからない言葉や字があった人もいたに違いない。

初めて写経したのは苔寺、西芳寺だった。調べてみると、1999年つまり17年も前の事だ。

苔寺は参拝にも予約が必要なのでずいぶん前から計画をしていったはず。その時も字がわからない!とか思った記憶はないのだがきっと同じだったろう。

物凄い大雨の日の翌日で、苔がみずみずしく、と言うより苔から水が噴き出している、と言う状態、お蔭で活き活きした苔が見られたのをよく覚えている。



先に書き終わった同居人は、別の紙に縦横にやたらと線を書いている。

「まっすぐな線が書けないんだ」

見ると、確かに横一直線、縦の線などがくねくねしているところがある。「不」の横棒とか。

そうか!

書き方が全然違うのだ。

私は子供の頃書道を数年やっていたので、とめ、はね、を自然にやってしまうが、同居人はペンと同じようにずっと同じ筆圧で書いている。
ならばまっすぐの線を書くのは難しい。
止めてから一気に引かないとふらふらしてしまう。

よく、一回泳げるようになったらしばらく泳いでなくても出来る、と言うけれど、書道もそうなんだなあ、と実感。書道教室に通っていたのは小学校中学年位までの数年のみ、つまり45年は経っている事になる。
それでも手は(脳は、だろうが)覚えているのだ。

さて、次回はどの位きれいに書けるかな。

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真田丸跡

2016-01-12 23:27:09 | 現実
1年前から楽しみにしていた大河「真田丸」、1回目は面白かった。
待った甲斐があったと言うものだ。三谷幸喜は好きだけれど大河ではどうか、不安と期待の入り交じり。見てないけど「新撰組!」はちょっと「違った」と言うし、映画「清洲会議」はイマイチだったため。

大河の初めの方はあまり、面白くない事が多い。時代設定、状況設定で説明的になるし、主人公の親から始まってササッと進むので。

「真田丸」も無論、父の真田昌幸の活躍からだが1回目から幸村が子役ではないのが良かった。草刈正雄演じる真田昌幸 、曲者で面白い!


通っているネイルサロンのある京橋から真田山公園はそう遠くない。電車で7、8分と言う所、終わってから行ってみる。

ちょっと小高くなった真田山公園は、ビルに囲まれている。大阪城は見えない。
ここにある三光神社には幸村像、その足元に大阪城に続くと言う「真田の抜穴」がある。
後から作ったものだと言うので繋がってはいないんだろうけど、つい「プリンセス・トヨトミ」を思い出してしまった。










昨日放映されたばかりでもあり、訪れる人たちも少なくない。ご朱印も頂いて記念にお守りも、と思ったら六連銭模様入りお守り売り切れ。やっぱり大河の影響かな。

真田幸村のお墓があるお寺まで行ってみる。

公園内を歩いていくと、お墓がびっしり並んでいる。
みな戦没者のものだ。
街中なのに静かで、お墓が芝生にずっと並んでいるさまは、外国映画をふと思わせる情景。





心眼寺はごく普通のお寺、観光寺ではないので、幸村の墓を見られるのみ。










祭日でもあり、やはり、次々と家族連れ、カップルもやって来る。今年はこのあたり、人通りが増えるんだろうな。
次は以前にも行った、幸村終焉の地、安居神社かな。
猫が沢山いたけれど。
座った幸村像のお尻のとこに猫が寝ていたのが妙に印象に残ったものの、だれもいない静かな所だった。今年は大々的に六連銭の真っ赤な旗が翻っているかも。
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ちょっと早い紅葉狩?

2015-11-09 20:25:22 | 現実
11月初めの連休は、結構好き。

もう暑くない。まだ寒くない。

残念なのは紅葉にはまだ早い事。紅葉は勤労感謝の日辺りだし…

それでも、11月は、歩き回るには良い月。





11月2日は、年に2回だけ公開する、法然院。むろん、法然上人ゆかりのお寺。ここ、もう少し、それこそ勤労感謝の日位に公開してくれればいいのに…よく、「参道の紅葉が見事」なんて写真つきで見るのだけれど、その時は公開していない。いや?参道は歩けるのか?かも?今度試してみよう。




白砂壇を通り抜けて浄域へ。



本堂の阿弥陀如来様の前に菊をばらまいてある、と思ったらそれは散華として飾られているものだそう。

菊の花は外にも。こうして飾られていると華やかなものだ。




坂を下りていくと、上がってこようとする70代と思われる女性二人。

「この上、法然院?」
「そうですよ」
「なに、見られるの? 象の絵?」息を切らして言われる。

象の…絵?  ああ、そういえば現代作家の絵の展示があり、象、いた気が…

「象、ありましたよ」
「あと、何あるの?」

ふうふう。

「銀閣寺から歩いてきたの。遠かったわあ」

確かに、銀閣寺からなら十分歩いてはこられるが結構、時間はかかるだろう。

「普段公開してない伽藍が見られますよ」

どうも、大したことないならもう上がりたくないという風情だった



翌日は同居人の車で大原へ。

「俺、大原付近は車で通ったことはあるんだけど行ったことはないんだ」
「なんで通ったの?」
「日本海へいった」

ああ、同居人は社員旅行はよく、昔は日本海へ行って蟹、だったのだ。

「だから今回初大原」

三千院、実光院、勝林院、宝泉院、寂光院と回って、なんと6時間近くかかった。歩く距離が結構あるのだ。ご朱印も、三千院に3種類あったので合計7つも集まった。

私は今回実光院、勝林院、宝泉院が初めて。「声明」のメッカだそうで、実光院には声明の音合わせの楽器が色々置いてある。鰹節が並んでいるのかと思ったら、金属で出来たもの。

同居人と叩いてみると、鉄琴の音がする。左から順に叩いてみても音階はわからない…ファとシが抜けているんだそうな。


でも「平調」(ひょうじょう)「盤渉」(ばんしき)など、昔の物語で出てくる音の名前が書いてあるのが面白い。







1月2月まで咲き、春にもまた咲くという不断桜も見ることができた。しかし桜と言っても枝の先にちょぼちょぼとついているので、あまり華やかさはない。
桜はやはり、うんざりするくらい沢山「咲き誇る」のが桜らしい。




勝林院の柱の透かし彫りを眺めていると声明が聞こえてくる。 本堂の後ろの方でお坊さんたち、練習中か? 見てみたいものだ。

2人してうろうろと歩き回る。建物自体は立派だがそこまで大きい本堂ではない。

「これだった…」と同居人が指差す。

そこにはスピーカーが…

「あ、そゆこと。」 

ご本尊様の前にボタンがあり、「押すと声明が流れます」 3分間。うん、外から聞けば…まあ…


その後宝泉院でおうすを頂きながら700歳の五葉松を眺め、さらに寂光院まで足を伸ばす。三千院からなら2キロはあるのだが、山里を歩くのはそう苦にはならない。

畑の中にりっぱな家も見かける。昔なら茅葺だっただろう、と分かる形の屋根が特徴的だ。屋号が三角部分についている。


建礼門院ゆかりの寂光院は、焼けてしまったからまだ、新しい建物。建礼門院庵室跡、というのがこの傍にあるが、山の迫ったさびしい場所。

そのさらに奥に、小さなお堂があり、焼け残った本尊の地蔵菩薩様が今時期だけ公開しているので見に行く。
空調を完璧にした部屋で、ガラス越しに見る。真っ黒になってはいるが形はしっかり残っているので、重文指定はそのまま残されたという事、「有難いことに」と係の方が繰り返していた。

これは知らなかったが、ここは「しば漬け発祥の地」でもあるのだそう。
建礼門院のお付きの侍女、阿波内侍が、献上された野菜で初めて作ったのだとか。 我々も、それならと本場の地でしば漬けを買っていくことにする。
別に大阪のスーパーでも買えるけれど、お寺の向かいにしば漬けや佃煮を売っている店があるのだ。

「味見どうぞ」とご飯が出てきたのにはびっくり、小皿にご飯と漬物、佃煮を載せてくれるのだ。これは、なかなかの商法だと同居人と言い合い、いくつか購入。させられたか?



デジブック 『少しずつ、秋。』
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ほんの少し秋

2015-10-26 17:54:36 | 現実
ここ数か月、忙しく日々を送っていたのを心配した同居人が「疲れをとるため」と温泉旅行を計画してくれ、滋賀県の永源寺温泉へ。



信楽の近くなので温泉宿でもたぬきが迎えてくれる。







川が見える部屋付の温泉に入り、美味しいイワナの塩焼きを頂いてのんびり。
晩御飯は部屋食でなく、レストラン。60代位、同窓会らしき男女6名がにぎやかに語り合っている。

「『あいこさん』が一番の美人らしいな」

同居人がつぶやく。

「なんで?」

「話を総合するとそうなる」と笑う。


うるさくしてすみません、と出て行かれたが、楽しげで悪くなかった。
静かな温泉宿もいいが、いかにも温泉らしく賑やかなのもいいものだ。ここはもともと「スーパー銭湯」風の日帰り温泉のみだったようで、レストランのほかにマッサージセンターがあったり、くつろいでテレビを見られる一角があったりとけっこうな人出だ。


翌日は永源寺を訪れる。

ここは静かでいいお寺だった。





参詣の人も少なく、少し紅葉が始まった庭をゆっくり。





あとひと月したら紅葉、よさそうだねえと話しながら散策。

このあたりはこんにゃくが有名。あちこちの出店で「赤こんにゃく」が売られている。
我々も手作りこんにゃくと山椒味噌を晩御飯用にゲットする。


芭蕉の句碑も。




「こんにゃくの さしみもすこし うめのはな」


「芭蕉って、俳句、うまいのかな…」

「そうだねえ…」

「柿食えば…もなあ…」


帰路でのお昼はここ。





こう書いてあるので、一時間も待たされたらどうしよう、と思ったがそういう事はなかった。せいぜい10分位で番が。

チーズフォンデュと、自家製ソーセージの煮込みしかメニューにない。



これもついてるのはパンのみで野菜などはないが、これで一人前2200円!!高っ!!

しかしながら、チーズは物凄く濃厚で美味しい。

「これよっぽどいいチーズ使ってんだろうな」

確かに、ちゃんとしたチーズを買ったらブロック1000円以上するのもある訳だし、これだけの量があればチーズ代だけで結構するだろう。

70歳、可愛らしいスイス風の服を着て手回しオルガンを演奏してくれる。大音響のエーデルワイスで温泉旅行は締め。



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アルバム

2015-10-19 20:02:46 | 現実
8月9月に渡って3回、帰省した際に家の周りの写真を撮った。

父が育てていた花々を中心に。

父も「全部撮っておいて」と言っていたので。 この季節のものしか撮れていないけれど、一番庭の花がきれいな季節である事も確かなので、かえって良かったかもしれない。

撮った写真をどうしようかと考えていたが、いつもWEBでアルバムを作っているデジブックでフォトブックを作り、父に贈ることにした。




家の外観や中の写真も撮っておいたので、それも加えた。

錆びてしまった郵便受けも。






父がせっせと秤を使ってこまめに料理していたキッチンも。




喜んでくれるといいが。

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久々の京都あるき

2015-10-07 00:53:35 | 現実
約2か月ぶりだ。

8月から9月にかけて、北海道と大阪を3往復、父の行先探し、家売却の手筈、様々な事の勉強をするのに時間もかかり、調べ物を夜中にして、朝早く起きて電話連絡、の毎日は結構大変だった。

高齢者施設はどんなものがあるかもよく知らず、家も車も売ったこともなく、ものの処分をどうするかも色々とやり方があり。

なるべく父には暮らしやすい環境を整えてあげたいし、少しでもお金が残るようにしてあげたいし、とあれこれ考えつつ準備するには頭も気も時間も使う。
物事知らなくて足元見られるのも困るし、とずいぶん勉強をしたので、お蔭でいろんなことを学んだ。

友人や親戚、同居人にも協力してもらい、ありがたいことに何とか父の行く先は決まり、片づけも引っ越しも済んでまず第一段階過ぎた感じ。
前日ほとんど寝ずに引っ越し、父は力仕事できないし、後片付けも一ちょっとした買い物もひとりで全部、というのもあり、へろへろで帰阪したのがシルバーウイーク。
帰省前に風邪をひいてしまったのもあり、えらい目にあった。

その直後の休みは風邪も抜けずぐったりしていたので、昨日は久々にどこかお寺に出かけて庭でも鑑賞しつつリフレッシュしたいと思っていたのだ。







等持院は以前から芙蓉の花を撮りたくて気になっていつつ、アクセスがいまひとつだったので行っていなかったところだが、ちょうど芙蓉の季節、sodakyotoでも紹介されている。行かないという手はないだろう。入り口で早速白い芙蓉が迎えてくれた。

足利将軍家代々の菩提寺で、かの足利尊氏が創建、天龍寺のあの美しい庭を作った夢窓国師が開山。




心字池があり、回りを巡っていくという典型的な庭園だが、芙蓉の花で彩られて華やかだ。天龍寺の池はもっと広大だけれど、やはり華やか。なんとなく、感じは似ていると思う。







庭は有名なのだが、この近くの金閣寺や龍安寺ほどメジャーではないからか、閑散としている。月曜だし。せいぜい5,6人しか参拝客がいないのだ。そして日本人ばかり。
賑やかな中国人観光客がいないお寺は久しぶりだ。

やっぱり、いいなあ、お寺のこの静けさ。鴬張りの廊下。もう、ちょっと冷たく感じるのだ。

お庭を見渡す廊下で坐って休もうと思ったら、「廊下に座ってご休憩はご遠慮ください」だそうで…残念。確かにここに座られたら奥の座敷、お茶飲ませてくれるようになっているがそこからは庭が見えなくなってしまうだろう。

だが庭は自由に散策できる。

あちこちにちょっとだけ、秋の色。






この葉っぱが真っ赤になるのは来月か。京都の美しい季節がまたやってくる。
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