たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

引っ越し終了

2015-09-28 23:50:11 | 現実
やっと引っ越しが終わった。

と言っても私のではなく、北海道の父の引っ越しだ。83歳までよく一人で頑張ってくれたものだ。

先週、引っ越しを済ませ、翌々日には業者に入って屋内外の片づけを全部やってもらった。最近はそういう需要も多いようで、家を売却する前などに家のものを一切合財持って行ってくれる業者が沢山あるのだ。

仏壇をどうしようかと思っていたが、父は持って行けないのでいい方法で処分したいという。今回の業者はお焚き上げまで面倒を見てくれるというのでお願いした。あまり考えていなかったが神棚もあった。こちらもお焚き上げ。

私は大阪に帰り、片づけの日は業者さんのみでやり、終わってからメールで証拠写真を送ってくれ、それでよければ入金、という形。

写真を見るとびっくりするくらい何もなくなっている。

引っ越し直前の元の私の部屋、もともと今まで住んでいたのではないから大して物はないが。




終わってみるとベッドもカーテンもなく、布団や昔の教科書など入っていた押入れもきれいさっぱり。





リビングも同様。



備え付けのボード以外なにもない。




この間まで、帰省した時には座ってご飯を食べていたテーブルもなく、父が昼寝をしていたソファもない。

やはり、ある感慨があるものだ。

しかし実は、この家には、12歳から23歳までの11年間しか住んでいないのだ。 今の大阪のマンションには13年住んでいるからここの方が住んだ年数としては長いのだが、住んでいなくとも実家としてはそれからも30年あったのだから、馴染みの歴史が長い訳だ。
めったに帰省はしていなかったが…。

丹精していた花々はどうするのだろう、と思っていたのだが、父は意外に執着がなく、近所の人に分けたり、根から堀り起こして私のいとこに託したり、していた。

使わないと思ったら執着しない、というのは私も同様だが、どうも父のDNAだったらしい。



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京都散策の夜 千日詣りと百鬼夜行

2015-08-16 23:48:11 | 現実
京都の夏は暑い。

日が落ちても暑いのは、そこは北海道と一番違う所。今年の夏は北海道も湿気が多めで暑いそうだ。
帰省時も確かにちょっと暑いとは思ったが、京都の暑さとはけた違いだ。北海道では日が落ちればもう、この季節なら秋めいた空気になる。

しかし、そこが京都らしくてよい。私は夏や冬の京都も結構、好きだ。

盆地のせいで、夜になってもいつまでも熱気がこもる中、祇園あたりをそぞろ歩きながら清水へ向かう。

このあたりは何度も歩いているので、ジグザグに歩いて適当に曲がっても、方向を間違える事はない。夜6時、東山あたりはまだまだ、すごい人だ。

あちこちに大きな氷を置いた桶があり、涼を誘う。いや、でも暑い。清水寺まではずっと登り坂だし…この湿気では、汗が逃げない。

賑やかにグループで歩いているのはやはり外国人観光客。中国、韓国の人たちが多い。お土産屋さんに気を取られながら、写真撮影をしながらなのでなかなか前に進めないようだ。




今日は千日詣り、一日で、千日詣ったと同じ功徳が与えられるという日、普段見られない内陣に入れるというのですごい行列。 6年前に紅葉の頃、来たことがあるが、何しろ今は真夏、行列している人々も汗だくである。

入るとろうそくを求める人、ろうそくにお願い事を書く人でごった返しており、これなら行列も進まないはずだ。しかも内陣は狭い。

私もろうそくとお札を頂き、燈をともしてくる。たくさんのろうそくが並ぶ光景は壮観だ。観音様と五色の糸でご縁を結び、しばらくお坊様のお経を聴く。周りには、一緒にお経を唱えている方も。
こういう雰囲気は、なかなか得難い。

人でごった返した清水寺、というのは古典でも聞く。千年前もこんなふうだったのか、と思うとおかしくもある。


レーザー光線は出なくても、本物の星がもっと、沢山見られたことだろうけれど。






さて、この後は近くの高台寺。

ここはライトアップが有名だが、今年は夏の燈明会と百鬼夜行展をしている。






しかしこれは、「ゲゲゲの鬼太郎展」と勘違いされないか??



中では由緒正しい百鬼夜行絵図を展示しているが…。


今年のライトアップはいつもの場所で、勅使門に百鬼夜行のプロジェクションマッピング、流行りのものはすぐ取り入れるようだ。このお寺は演出上手だから…。しかしなかなか、見ごたえがあった。




シャワーでも浴びたかと思う位汗をかいて、坂を下りて帰る。祇園あたりもまだまだ、散策を楽しむ人たちが多い。夜は長そうだ。




デジブック 『京都散策の夜』
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30年。

2015-08-16 17:52:20 | 現実
昔よく本を買った、札幌弘栄堂書店のブックカバー。とても懐かしい。このカバーのファンは多いそうだ。昔から変わっていない。

30年前から変わっていない、と言いたいところだが、調べてみると40年変わっていないそうだ。

1年ぶりに帰省して、私が実家を出てから約30年になると気付いた。それから札幌で5年暮らしてオーストラリア、そんなに経ったんだなあ…




ピアノを手放そうかと父と話しているので、さてふたを開けて弾いてみると意外に音は変ではない。私の腕は変だからたどたどしい音だけれど、調律すればまだ使えそうだ。メジャーなメーカーではないので、買い取りは難しいそうだけれどごみになるのももったいない気がする。50年物でもOKという所もあるようだ。

ちょっと一人の時間が出来たので、昔一人暮らしをしていた札幌のアパート付近まで行ってみた。

さすがに30年近く経つと記憶も曖昧だし、周りの景色も変わっているので手さぐり(足さぐりか)で「なんとなくこの道の曲がり具合は?」と不確かながら歩いてみる。

一か所、これは変わっていないのでは?と思われる場所があり、それを目印にしようと思っていた。

道路にはみ出していた木だ。

関西でもよく見るけれど、なぜか切られずに道路が迂回している木があるものだ。何か謂れがあったりするのだろうが、私の住んでいた通りにもあって、車は面倒だろうな、と思っていたのだ。

大きい通りからこのあたりを右に曲がるんだったと思ったけど…



「あった!」

思わず声が出た。30年経ったら伸びてもいるんだろうけど、その頃からかなり立派な大きな木だった。やはり切られずに残っている。この木から少し歩いたところにアパートがあったのだが、その頃から考えても相当古いアパートだったので、むろん違う建物、やはりアパートだ。

そして気が付いた事。

私、道幅のスケールが関西標準になっているんだ…

目印の木は、道路の真ん中くらいまで来ているように思っていたのだがそうではなかった。
思ったより、道路は広かったのだ。

関西なら、こういう、大通りから一歩入った、という道路は歩道もなく狭い。車なら1台がやっと。そこをびゅんびゅん走る。

この通りも、私が住んでいた頃は「歩道もなく狭い通り」と思っていたのに、今歩いてみると結構な幅がある事に気付く。

ぶらぶらと辺りを歩いても、やはり、大通りでない通りでも両側に歩道があったりして、物凄く広い気がする。そして、車はめったに通らないのだ。



実家の庭に父の育てているクレマチスはあったけれど、30年前、いや10年前でもこの、釣鐘型のものはなかった。昔は、薔薇が垣根の様になっていた場所だ。



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タブレット

2015-07-28 01:35:23 | 現実



タブレットを購入した。
スマホの機種変でちょっと契約がお得になったのもあり、その分でまかなえる位なので思いきった。

スマホは画面大きいのにしているがやはり老眼には厳しいこともある。 電子書籍を読むというのもあるし。
帰省した時などあれこれネットで調べることも出来便利だし、これからは、あったらかなり助かるな、と考えていたのだ。

スマホと同じXperiaにしてみた。やはりこれは画像キレイ。

ipadにしなかったのは、仕事で毎日使っているから。見ると仕事気分になりそうだからだ。
会話のレッスンはほとんどipadなのだ。

少し前ならノートパソコン持ち歩いている人を電車で見て、良いなあと思ったりしていたものだが。時代の変わり具合はどんどん速くなるようだ。
スマホ登場でだんだん、デスクトップを開くことが減ったがますますそういう傾向になるかも。



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夏が来た!

2015-07-14 00:33:12 | 現実
こんな、夏野菜のお料理が美味しい季節。これは先日のbirthday dinnerで一番気に入った料理。トマトのジュレで出来たシートが夏野菜やアワビの上に載っている、という何とも涼しげな一皿だった。



無論、ハモの季節でもある。


昨日今日と暑かった。7月だ。そろそろ梅雨明けも近いせいか、蝉も3,4日前から鳴き始めており、ベランダのゴーヤの伸びも速くなっている。



お風呂の調子が悪いので検査に来てもらうため、今日は一日家にいた。最近では珍しい。

ここ2年位は、休みになると「時間がもったいない」とばかりに少しでも外出していた。色々写真も撮りたいし…

今日も検査が早く終わればまた、撮影に出かけようか、それとも…と迷っていたが、検査は思いのほか時間がかかった。これは、「この暑い日に、まだ暑さに慣れていない体でうろうろ外を歩き回らない方が良い」と言われていると判断し、家にいて気になっていた掃除などをすることにした。

そしてスマホの機種変更にだけ外出。2年も使ってたんだ。


午前中はまだ、窓を開け放っておけば、風も今日はあったので気持ちよかった。

湿気の多い大阪の夏は苦手だけれど、窓からの風が心地よい位の温度ならば、なかなかいいものである。ちょっと動くと汗ばむ程であれば。

実家であれば盆踊り歌が聞こえる頃だろう。

この辺りなら、河内音頭を公園で踊っているのを見たことがあるが、風に乗って音が聞こえてくることはない。何故だろう。


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大好きな花。

2015-06-15 23:55:06 | 現実





ん?




人・馬 左へ?


この住宅街の中の神社に馬で???


そう、ここは菖蒲の節句発祥の地、京都藤森神社。



菖蒲=勝負ということで…

競馬関係者が相当来られるようで、「○○(馬の名前)が勝ちますように」という絵馬がいっぱい。競馬うまの額も沢山奉納されている。

自販機もこんなの。



あまりに現世的過ぎて面白い。平安京が出来る前にもうすでにあった、という神社、重文の建物もあり、由緒正しい神社なのだけど…



しかし私は、紫陽花園に写真を撮りに来たのだ。花の中で一番と言っていいほど、紫陽花は好き。











紫陽花寺というのは全国にあるけれど、紫陽花神社というのは珍しいのではないだろうか。種類も多い。

写真撮影の人はそう、多くはないのが意外。でもカップルで一眼抱えてきているのが。

「脚、痒い~~」
「ん~~痒いなあ~~」

(私の様に、虫除けスプレーしてムヒ持って来なさい!)

「あ、お腹なった~~」
「なったなあ~~食べにいこか?」

(さっさと行きなさい!私もそこの紫陽花撮りたいんだから!)

のんびりした京都弁のカップル。道産子の私には、若い男性の京都弁は、たまにイラッと来る…





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牡丹寺・花・花・花。

2015-05-04 14:49:57 | 現実
花の寺、という言い方がある。

よくあるのが「あじさい寺」かと思う。関西圏にはいくつもある。雨、しっとりした紫陽花の色合い、お寺の落ち着いた雰囲気などがぴったりくるからだろう。

「さくら寺」という言い方はきいたことがないのはなぜか。桜が有名な寺が多すぎるからか。


先日は久しぶりに「ボタン寺」として有名な奈良の長谷寺へ詣った。

ここはお気に入りの寺で、2011年には冬、春、夏、秋と季節の移り変わりと雪、花、紅葉をアルバムにしたが、それ以降来ていなかった。同居人も私も4年ぶり。

4年も来ていないように思えなかったが、門前町のお店も変わっているものがあったり、閉めてしまった草餅の店もあり。

しかし牡丹は変わらず迎えてくれる。花を愛でながら登廊をゆっくり上る。






青空も風の気持ち良さも文句なし。
暑すぎず、もう無論寒くもない、梅雨前の関西の最高の季節だ。


いつも内陣の開き口から、お腹から上しか見えない十一面観音様の足に触ってお願いごとの出来る特別展の日なので、お香と五色のブレスレットをつけてもらい、巨大なおみ足に(みんなが触ってつるつる)なでてくる。
なんといっても10mの観音様、真下から見上げるとすごい迫力である。




晴れわたった本堂の舞台からは山々と五重塔が鮮やかだ。








ここでもびっくりしたのが、やはり本堂横の納経所。以前来た時には閑散としていたはずだが、10人以上ご朱印帳を抱えた人が並び、ご朱印を書く人も4人もいる。
ここもご朱印帳ビジネス、頑張っているのだ!

たださすがに真言宗豊山派大本山のお寺、西国三十三所の札所でもあるため、本格的に白衣を差し出している方もあり、京都のお寺でカワイイご朱印帳を出している、みたいな女の子グループはいない。

一番普通の「大悲閣(観世音菩薩像を安置した仏堂)」以外にもここには「いくたびも 参る心は はつせ寺 山もちかいも 深き谷川」のご詠歌を書いてもらいそれにご朱印、というバージョンもある。

同居人は「オレそっちがいい」と言い張るので二つとも書いてもらうことにする。私のご朱印帳なんだけど…
彼もいまは私のご朱印集めを楽しみにしているらしいのだ。







このお寺は山全体がお寺なので、とにかく広い。しかしたいていの参詣者は登廊から本堂の舞台、あとは降りていくというパターンで、上にあがると五重塔から林を抜けて気持ちの良い、しかも整備された歩きやすい山道があるとは知らないようだ。



さすが花の寺、ここは牡丹も有名だが、広い境内にはさまざまな花が真っ盛り。

八重山吹の黄色は、いかにも和風!の黄色。鮮やかだけれど、ひまわりとは違う。




ベニバナトキワマンサク。何の花だろうとネットで「長谷寺便り」を見て見つけた名前。これもマンサクだとは。





とりわけ光に映えて美しかったのがこの、オオデマリの花。光を集めているよう。




御衣黄桜。これが桜?という色合いだけれど、さわやかな組み合わせの色合い。




私、虫じゃないのだけれど、花には惹かれます。






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『春・花めぐり』

2015-04-20 19:26:05 | 現実
また雨か…


穀雨(こくう)は、二十四節気の第6。三月中(通常旧暦3月内)。

現在広まっている定気法では太陽黄経が30度のときで4月20日ごろ。




そう、恵みの雨。今日は4月20日。

しかしここ2週間、私の休み、日、月と雨ばかりなのだ。

先週はあきらめて家籠り。色々片付け物をしてそれはそれですっきりしたのだが、今日こそは撮影か巡礼に出かけようと思っていたのに。


多少の雨なら、雨の写真を撮るのもいいだろうと出かけるつもりでいたのだが、風も出るらしく雷も…だって。それはちょっとなあ。
50年に一度の雨量だとか、先ほどの天気予報で言っていた。

まあ、しばらく我慢の後のお出かけは楽しさ倍増だろうから、次の休みを待とう。

1月から撮りためた花の写真をまとめた。もうすでに載せている写真もあるが、中途半端に数枚撮っておいただけのものもあり、石山寺の梅などもアルバムにはしていなかったので、この際春の写真を時系列で並べてみた。

見ていると、風の強かった琵琶湖畔、まだまだ冷え込んでいた奈良の般若寺や京都嵯峨野、暖かくてすっかり春、と思ってしまった石山寺(その後すぐまた寒くなった!)の日差しを思い出し、雨模様の桜に季節の移り変わりを実感した。

特に石山寺に行った日の暖かさ、3月だったのにもかかわらず、ここ数日よりも暖かかったのだ。

今日の雨の後は春らしく暖かくなってくれるだろうか。5月になれば一番いい季節だ。

藤?杜若?サツキ?何を撮りに行こうか。


お向かいの重文の会所の庭の藤棚にも白藤が咲き始めた。 超望遠レンズならベランダから撮れるのだ。







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清凉寺。祇王寺。嵯峨野。

2015-03-08 16:58:59 | 現実
ようやく3月。

しかしまだ、寒いのだ、むろん。そう簡単には春はやって来てくれない。

1,2月はなかなか、行く場所が見つけにくい。私の好きな「花の寺」系の写真が難しいからだ。冬には万両や千両、寒椿などがあるけれど、どうもこの季節は中途半端。
しかも、お寺の工事や植木の世話なども、人の少ないこの時期にしているので…

先日京都の智積院に行ったら、名勝地の庭の、肝心の池が干上がっており、考古学の研究員が地質調査をしていた。観光客の多い春や秋にはできないだろうからな…
「池のあのあたりで何か古いものが見つかった(なんだかわからないけど)ようですよ」と案内の方が言っていた。とまあ、それも面白い見ものだったかもしれない。


お気に入りの京都関連サイト sodakyoto で花だよりを調べてみると、マンサクの花が清凉寺で咲いている、という。嵯峨野巡りもいいかもしれない。




清凉寺の境内の店で名物のあぶり餅を頂いていると、窓の外にマンサクの花を見つけた。




美しいとは言い難い形状だけれど面白い形。針金に黄色い紙をつけて曲げ、形を作ったというような。
春先に咲くので「まんず(まず)咲く」なんだそうで。


馬酔木も盛りでふさふさしている。







多くの草食哺乳類は食べるのを避け、食べ残される。そのため、草食動物の多い地域では、この木が目立って多くなることがある。たとえば、奈良公園では、シカが他の木を食べ、この木を食べないため、アセビが相対的に多くなっている。逆に、アセビが不自然なほど多い地域は、草食獣による食害が多いことを疑うこともできる。


へええ。毒があるので、馬がうっかり葉っぱを食べると、酔ったみたいにふらふらするから、馬酔木と言われるらしい。
可愛らしい花なんだけど。
童顔の悪女みたいなものなのかな。女優さんでよくそういう人がいるかも。






ここは嵯峨野にある、蚕のまゆでお人形を作って売っているお店。

季節柄、まゆのお雛様が屏風付で置いてあるのがかわいらしい。我が家の、土雛の後ろに似合いそうな大きさなので屏風だけ買った。土雛は母が昔北海道から送ってくれたものだ。

「このお店、昔からありますね。修学旅行で来ました。」
「あら~。40年になるんですよ!」
「私が来たのは35年くらい前ですよ」
「じゃあ、ここもまだぴかぴかだったでしょうね。作っているおじいさんはもう70過ぎましたけど、昔より凝ったの作っていますよ」

同じ人が作り続けてるんだ…と言う事は、修学旅行で来た時はまだ、30代か40代。それがもう「おじいさん」になってるんだ。

それはそうだ。

私の方も18歳が今年53歳、「おばさん」どころか、そろそろ「おばあさん」に近くなっている訳だから。

店のたたずまい自体はほとんど変わっていないのだけど。修学旅行で撮ったこの店の写真があった。一緒に行ったクラスメイトの後姿も写っている。





修学旅行を思い出したので、その時行こうとして行かず、こちらに住んでからもなぜか、嵯峨野の有名どころなのに行ってみなかったお寺に行ってみようと思いつく。


祇王寺だ。




3年前の大河ドラマ「平清盛」の時にちょっと「行こうかな」と思わなくもなかったのだけれど、祇王祇女の話はさらっとしか取り入れられていなかったので、そこまで行きたいという気にもならず。
そりゃ、清盛が主役のドラマで、女性にひどい扱いをする話はあまり大きく出さないだろうな。




こじんまりとした草庵、寒牡丹が女人の寺らしいやわらかな雰囲気。

苔が美しく、三千院の庭とちょっと感じが似ている。はるかに小さいけれど。

今までどうして来なかったんだろう。いいところなのに。



祇王寺の手前に、檀林寺というお寺がある。




結構、立派な門構えである。


35年前、クラスメイト3人と私は、祇王寺に入るつもりで間違ってここに入ってしまったのだ。

横溝正史の映画に出てきそうな、小さいおばあさんが檀林寺の由来(嵯峨天皇皇后橘嘉智子(檀林皇后,786~850)が承和年間(834~48)に建立した)やら中にあるお宝の説明をぶつぶつと長々としてくれたのだが、なんだか怪しげな雰囲気を高校生ながら感じ取り、毒気に当たったような気になり、入らなきゃよかったね…と言いながら退散し、もういいや…力尽きて結局祇王寺には行かなかったのだ。




檀林寺は,皇后が招請した唐の禅僧義空が開山となり,わが国最初の禅学興隆の道場として知られる。皇后没後,延長6(928)年に焼失し,平安中期に廃絶した。
昭和39年(1964年)に皇后の遺徳を偲んで現在地に再興したが、平安期の檀林寺とは直接関係がない。実質的には骨董屋であり、寺としては機能していない。



え!

骨董屋!?


さらに調べてみると、実は「怪しい寺」として知られている所らしく、ブログで「入ったら変だった」というのがいくつか出てくるのだ。曰く「高価な変なお守りを売りつけようとする」「怪しい宝物が雑然と置いてある」など…もともとの本当の檀林寺はもっと南の天龍寺あたりだったそうな。
「絶対に行かない方が良い」と書いている人もいる。


35年前お守りを売りつけられた記憶はないが、拝観料が高かったという事をそれで思い出した。それで、「損した」と思ったのだ。


怪しかった、というのが田舎の高校生にも感じられた位だったので、ある意味、小さな寺なのに名前までよく覚えていたわけだが、35年後にネットで調べて怪しさの謎が解ける、と言うのも面白いものだ。




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『般若寺から興福寺へ』

2015-02-23 23:46:39 | 現実
廃寺?

人、いるの?

コスモス寺として名も知られているはずなんだけど…?






ちょうど入口から見えるのがこの様子では廃寺と思っても不思議はないのでは?

「花の寺17番」という看板もあるけれど、それにしてもすごい荒れようだ。

しかし拝観料も取られたし、ちゃんとご朱印も書いてもらえた。が、他に拝観中の人は誰もいない。私ひとり。


ここ、奈良の般若寺はコスモスが有名だが、水仙や蝋梅も見事だと言うので先週行ってみた。東大寺の北側、そう離れてもおらずアクセスも悪くはない、住宅街の中の小さな御寺。

古びた門は国宝、鎌倉時代のものだそう。




蝋梅の香り、甘い香りが漂ってくる。蝋梅って本当に繊細でガラス細工のよう。梅よりも寒いうちに咲いて春の予感を感じさせてくれる可憐な花だ。


ちょうど境内の真ん中にある十三重の宝塔は日本一高いとか。確かに住宅街の中にそびえたっているという感じだった。





…しかしそれにしても、庭は荒れ放題、コスモスの花畑は養生しているのでそれを避けつつ歩き、水仙は雑草のごとく伸び放題、このお寺はあまり手をかけないようにしているのかもしれない。確かに、わさわさと生えている水仙の中に見え隠れする石仏がいい雰囲気を出しているのだ。









初秋、コスモスの華やかな彩りとこの古寺と荒れた庭、というのは風情があるかもしれないと思う。

御寺めぐりをしていると、どうも印象に残る寺とそうでない寺があるが、ここはかなり記憶に残る寺になるだろう。


帰り道、興福寺に寄ってみる。

超望遠レンズを買ったらやってみたかったことの一つ、塔の上の「水煙」の部分を撮る事。これは絶対そばには寄れないので…



なんか、コードついてる…避雷用か? ちょっと興ざめだなあ…


じゃ、のんびり歩いている鹿さんたちにお別れを。






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冬枯れ、鳥たち。

2015-02-11 18:38:59 | 現実
欲しかった超望遠レンズを買った。

高価なので何年も買わずにいたが、最近、半額とまではいかないがずいぶん値が下がって、これなら、と思い切って購入することにした。
小振りなパナソニックGF1ちゃんに取り付けるとさすがにごっつくてバランスが変な感じ。






私の撮りたい写真ごときでは今までのズームレンズでも取り立てて問題はないのだけれど、近寄れないところにある花を撮りたい!となったことが何度もあり、あったらいいなあ、と考えていた。

買ったらすぐ、撮りたくなるのが人情。

休みの日の朝にレンズが到着したので、近くの「コスプレイヤーの聖地」鶴見緑地に行って鳥でも撮って練習することにする。

ここは昔「花博」があった広大な緑地、広場でピクニックをする人もあり、犬の散歩の人々がおり、バーベキューも出来る。しかし、パビリオンだった建物が古びて手入れもされぬまま残っている箇所もあり、そのあたりがなかなかの雰囲気で、コスプレイヤーさんたちが撮影に使いたくもなるような妖しげなセッティング。

突然こんなのが出てくる。これはトルコ館。





これは中国の。



日本庭園の奥に歩いていくと、何もない林の奥と思ってたとこに長い髪の和服の女性が見えてぎょっとする。

コスプレイヤーさんでした。きれいな女の子で。和服で白い耳が飛び出しているんですが…




いやいや、こんなのを撮りに来たのではない。鳥! 大池にいっぱいいるのだ。




しかし鳥ってたいていアグレッシブな顔してるなあ。




鴨は可愛いけど。




うんうん、撮りやすい。
今まで、ここまで近寄れなかったもんな。
細部まで良く見えるわ。

逆に近くのものは撮れないけど…

ここは虫眼鏡マクロで。



やっと、梅の花が少しずつ咲き始めた。

早く暖かくならないかな。



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カンザキハナナ

2015-01-19 19:33:26 | 現実
・・・て、何?

と思ったのが最初。

寒咲花菜、だ。 

新聞の写真で見たのが最初かと思うが、滋賀県の琵琶湖大橋の近くに、比良山系をバックに咲く、早咲きの菜の花の名所がある。

早咲きも早咲き、真冬の1月から咲いているので「寒咲」とはよく言ったものだ。 菜の花の黄色と真っ白に雪を頂いた比良山系との対比が有名で、いつかは見に行きたいと思っていた。


もともとこの日か、と思っていたが、前日に天気予報を見ると

西風が強くくもり時々雨、だと言う。 比良山系が曇って見えなければあまり意味がない。仕方ない、「京の冬の旅」に鞍替えしようか。長谷川等伯の襖絵を見るのに天気は関係ないだろうし。


さて、朝。意外に晴れている。 ネットの天気を見ると「今いる地域の天気は?」と言うのが出ているが、滋賀県の人は大半が「晴れ」と答えている。これなら?ととりあえずは滋賀県まで行ってみる方向へ。どっちにせよ京都を通るのだから、途中で雨でも降れば鞍替えの方にすればよい。
とりあえず天気予報は無視。


電車の中から見る空は、雲はあるが基本、陽がさしている方が多い。 琵琶湖を目指そう。

JR堅田駅からバスで「第一なぎさ公園」へ。

・・・公園???  どう見ても、「建物の傍の菜の花畑」なんだけど…  後で見ると、公園はさらに北側に琵琶湖沿いに広がっていたらしい。

新聞の写真で見た感じでは、広大な菜の花畑が想像されたのだけれど、実際は「リゾートマンション横空き地」に菜の花が植えられているという感じでそこまで広くはない。
しかも湖岸道路がすぐそば、車がびゅんびゅん飛ばしている音が聞こえる。

雲の晴れ間を待つらしきアマチュアカメラマンが数名。この寒いのに犬の散歩の人もいる。

しかし景色は素晴らしい。



写真で見るとそこまでではないが、琵琶湖の色は紺青、白い山の頂と、こちらも好対照だ。
水辺まで行ってみると、寒い!! 天気予報はここは当たっていた。風が強い!!


しかし菜の花を見ると、寒くても「春」を感じるのはなぜか。黄色の色がそうさせるのか。
雀ものどかに飛び回っている。





しかし…とにかく寒い。カメラを構える手もかじかんでくる。お昼になるし、そろそろ退散か? とバス停へ。

あれ?

12時台にバス、ない… 次、1時半… 

そうか…行きは物凄く順調なナビの結果だったので、帰りのバスの事を考えていなかったのだ。 帰りもそんなもんだと頭から思っていた…

あきらめ悪くスマホのナビを見ると、「12時2分出発→琵琶湖大橋東詰」となってるのに…

あれ?

12時2分発、「徒歩」だった! うそお… この車びゅんびゅんの湖岸道路を… 

仕方ない。なんか、「路線バスの旅」みたいだけど。 1キロは余裕だから…でもこの強風!! 西風強しの予報を恨む。 西に向かっているから向かい風なのだ。顔冷たい!
で、「琵琶湖大橋東詰」で12時20分のバスに乗ってJRの駅まで行くはず…なんだけど…

バスの時刻表…12時20分なんて、ないやん!!  このナビ、嘘ついてる?! 1時近くまでないやん!!

しかしナビを見ると、なんだかさっき乗ってきたのと違うバス会社の名前になっている。 …しかしバス停はここしか、ないのだ。それこそ幹線道路で、琵琶湖大橋につながっている。間違いはないはず…

あれ?  バス、来た。  なんか、長距離バスっぽいのが… 止まった。 良かったあ… 謎だけど…

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日の出

2015-01-13 00:20:06 | 現実


これは初日の出ではない。1月3日の朝のもの。

前日はホテルステイ。
年末年始、岡崎までの夜中の往復運転が数日、従って通常の仕事片付けもあり忙しく、休みなしだった同居人、心配していた私に悪いと思ったのか、帝国ホテルをいつの間にか予約しておいてくれた。

年越し蕎麦もお雑煮も食べられるかわからない、と言うことで、いつも頼む、らでぃっしゅのお節もなし。

結局は何とか年越し蕎麦には間に合って帰ってきたので、いつも通り柿の葉寿司と蕎麦、1日のお雑煮、夜のてっちりも一緒に食べられた。
河豚は毎年、黒門市場でさばいてもらうのだ。

お雑煮は1日のは京風白味噌で野菜のみ、2日は関東風のすまし汁、醤油味だが合鴨で。
同居人は茨城県、私は北海道で、文化圏としては関東だが、白味噌雑煮はなかなか美味しいもので二人とも大好き。

ホテルステイは朝食だけなので、阪神のデパ地下でオードブルやおかずやら色々買い込んで部屋で食べる事にする。
初売りの日にデパ地下は初めてだったが、さすがに物凄い人!
食品も福袋だらけ。

ホテルの部屋は広くて良いが、完全に禁煙、同居人は煙草の度にロビーまで降り、外に出ていかなければいけない。
何階かに一つでも喫煙室作ればいいのに...

朝は早起きして「なだ万」の朝食だったが、正直それほどでも...

それよりは、初めて山から昇る日の出を部屋の大きな窓から見られたのが良かった。
今まで、御来光を拝みに行ったこともなく。
あっという間だったけれど。

昔小学生の時、「朝早く起きて、東の空に出てくる日の出を見る」と言う迷惑な宿題があった。

母が起こしてくれたのだが、もうすでに屋根の上に完全に出てしまっていて、「日の出を見る」でなく「朝日を見る」 状態だったし、母も相当、迷惑そうで申し訳ない気持ちになったのが印象に残っている。
それは夏だったので、随分早い時間だったはずだ。

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冬のある朝

2014-12-25 01:17:58 | 現実
清水寺は早朝がよい、という話を聞き、行ってみようと考えていた。


大抵の社寺は9時、せいぜい8時開門だけれど、清水寺は6時開門なので、思い切り早く行くと「清水の舞台」も独り占め、という。

東山から清水にかけてはあまりに人が多すぎ、めったに良い写真も撮れない。
何度も行っているけれど、清水寺の写真と言うものはほとんどないのだ。昔父や母が京都に遊びに来た際のもの位ではないだろうか。そのシチュエーションから考えても記念写真ばかりだ。

我が家でターキーのクリスマスディナーだった場合、その翌日は、ターキーサンドイッチを早朝に作るのが決まりである。同居人が朝早いからだ。5時起きをして2人分のサンドイッチを作るのもけっこうな手間なのだが、翌日のターキーは味が落ち着いて美味しいので…。

今年は同居人は忙しいので

「5時には出る」

という。ならば4時起き!私は仕事休みだからそうキツくもない。作ったら寝ればよいし…と思ったが、こんなに早起きできる事もめったにないから、こういう時に「早朝の清水寺」をやればいいのでは?

3時間しか寝てないけど、電車で寝られるし早く帰って昼寝でもしよう。


早朝と言うほど早くはなく結局8時頃に祇園四条駅に到着、二年坂や三年坂の良い写真も撮れるかも?と祇園を抜けて五条の清水寺まで、てくてく歩いていくことにする。まだ日が昇ったばかりなので空気が冷たい。

寒い!

雪が降ってくれれば風情もあるかも、と思ったがそれはなし。でも手も冷たい。顔も冷たい。

いつもなら「辻利」カフェの前に行列してたり、人を避けて歩くのが大変な四条通も、店が開いていないため人が極端に少ない。

祇園のお茶屋さんの並ぶ通りも人けがないが、工事、掃除の人が結構。こういう時間でないと出来ないという事だろう。







そして人が歩いていない二年坂、初めて見た!貴重なショット。




清水寺についてみると、そこそこ人は来ているが、それでも普段の5分の1という所ではないだろうか。平日でも舞台もびっしりなものだ。

東側から斜めにさす朝日が気持ちよい。


意外だったのが音羽の滝(これも初めて水を飲んだ…普段ならここも行列しているので)の水は、それほど冷たくなかったという事。冷え切っているかと思ったのだが。

面白かったのがこれ。



紫外線で柄杓を殺菌しているのだ。外国人の観光客など、飲み方をしらず直接口をつけたりしている事もあるし、なるほど、有名な寺は余裕があるらしい。



渡辺淳一の「化粧」で、主人公の一人が早朝に音羽の滝に滝行をしに行く場面がある。

まだ開門していないうちに出かけ、傍の茶屋の脇で行衣に着替えて、というのだが、南側の出口の方から入っている。つまり拝観料なしで入っているのだ!

…と思ったのだが、今でも、早朝だとはっきり言ってはいれてしまうらしい。出口にゲートなどないし、確かに逆流してもわからないな、と以前に思ったこともある。

それもそうなのだけれど、この「化粧」の場面、音羽の滝、ってこんなに整備されてはいなかったのかな?というカンジがする。今でも滝に打たれて祈願する人もいるという話も聞いたが。

ここで???  





これなら、滝行らしいけど…(去年の秋に行った洞川温泉、奈良の山奥の、山伏の修行する山の麓のお寺)





清水焼のお店で同居人にぐい呑を買い、雰囲気はいいが気取ったイノダコーヒで(ウェイターも気取ってた)あまり好みでない酸味の強いコーヒーを飲んで暖まり、帰り道につくと舞

妓さんが。落ち着いて観光客に写真を撮られていたから、「舞妓体験」ではなく本物らしい。だらりの帯の後姿がいい感じ。

さすがに10時を過ぎると人も多くなってきた。さて、そろそろ帰りましょうか。
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京紅葉、いろいろ。

2014-12-02 00:02:37 | 現実
もう12月、あっという間だ。

11月は大好きな京都の紅葉を堪能できた。今までで一番あちこち回ったかもしれない。

11月2日に大原三千院、寂光院、知恩院ライトアップ、3日は伏見稲荷、10日は嵐山天龍寺、16日は高雄の神護寺、23日は永観堂、青蓮院ライトアップ、とメジャーどころ目白押しの紅葉狩り続き。


なかでも紅葉が美しかったのは「もみじの永観堂」 ここは3度目、同居人とも行ったが、その時はハズレ年だったようで、紅葉はどれもちりちりしていて乾燥した感じ、少し遅かったのかもしれない。

今回は夕方、ライトアップとの境目、ぎりぎりで入場、夕日に映える紅葉は素晴らしかった。

「うん、永観堂は大したことない、と思ってたけど考えは変わったな」と同居人。 「人が多すぎて落ち着かないけどな」

確かに。細い橋の上まで来ると、スマホをかざす人が止まるのですごい渋滞なのだ。人を避けてカメラを構えるのも難しい。




夜は4年前にも行った青蓮院のライトアップ、今使っているデジタル一眼を買ったばかりの頃、(というかここのライトアップを撮るために買ったのだが)初めて使ってあまりきれいに撮れるのでびっくりだった。
行ってみてびっくり、門まで500メートルもの行列が!近くにある知恩院まで届きそうな人の列、確か屋内はそれほど広くなかったと思うけど入れるのか?この人数?と言う位だった。
実際庭も屋内もぎゅうぎゅうだったが、何とかお茶席にも入ってお菓子とおうすをもらう事も出来た。しかしゆっくり座って夜の紅葉が映える庭を眺めるのは無理…

それにあまりの混雑で、庭の紅葉を撮っている人を避けて歩いたら思い切り転んでしまった。やれやれ。





伏見稲荷は正直、景色は見られない。鳥居がずっと続いているし鳥居と人の背中見るだけ。人気のない時に行くべきだと実感。

妙にアグレッシブな顔のお狐さんがあちこちにいるのが印象的。







高雄の神護寺。こちらは同居人と「嵐山パークウェイ」のドライブがてら少し早い紅葉狩り。山奥と言うのに人が沢山、車を停めるのが一苦労だった。紅葉自体はまだ早すぎた感あり、2年前に一人で行ったときの方が良い写真が撮れた。400段の石段はやはり、すごい!
石段てどうしてあんなに登りにくいのか?間隔が狭かったり広かったり、石が摩耗していたり、こけてる人を2人も見かけた。


天龍寺へ向かった日は、電車で読書に夢中になっていて、嵯峨嵐山駅で降り損ねてしまった。「次の駅はトロッコ嵐山駅、こっちの方が天龍寺に近いな」とgoogle mapを見て思った私は相当の愚か者。

あっという間にどんどん電車はスピードを上げる。
???そして気づいた。
私が乗ってるのは普通のJRの電車、観光用のトロッコ電車に乗ってるんじゃなかった…

「次は保津峡、保津峡…」

保津峡って…いきなり山の中まで連れてこられてしまった…保津峡の川下りでもするか? でも一人でそれもさびしかろう、とすごすご折り返しの電車で戻る。しかしここの駅は保津峡の高い橋の上にあって、ホームしかない。絶景!かえって良かったかもしれない。






天龍寺で驚いたのは外国人旅行者の数。6割が外国人だった。嵐山だから当然だろうが、ここ数年の傾向だろう。どのグループも「自撮り棒」を持っているのが目についた。
写真を撮る人の多さもここ数年で段違いに多くなった。スマホの普及恐るべしである。

しかし嵐山を借景に取り込んで、どこもかしこも美しい庭なのだから仕方がないだろう。

記憶と言うのは案外に、というか当然のことながらか?相当あいまいで、私は天龍寺の庭で、「橋を渡った」と思っていた。高校の修学旅行の時だ。橋の上で撮った写真があるのだが、改めて来て見ると、渡れる橋など池にはかかっていない。






昔の写真を再度見直すと、ヒントがあった。私の立つ橋の前、池の中に「大内石」と書いた札。ググってみると、これは銀閣寺の庭にあるものだった。

なんでまた天龍寺と思い込んだのかわからないが、まあ、歴史ある庭の池にかかった橋の上であかんべえをしている高校生だから…



嵐山はとにかくいつでも人が多いので、もうずっと、紅葉の頃にはあえて行く気がなかった。母や叔母、いとこたちと回ったのが15年近く前か? それが紅葉の頃訪れた最後とは驚きだが。



こちらは今年のもの。




紅葉で彩られた山や、川の流れは変わっていないが、母はもうこの世におらず、一緒に行った叔母たちも亡くなってしまった。
私自身もずいぶん若い。




デジブック 『京紅葉、いろいろ。』
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