フラテルナル・コンパニア(Fraternal Compagnia) 「ドン・ジョヴァンニ~甦った石の招客(Don Giovanni - Il nuovo risarcito Convitato di Pietra)~」を見に行き花束を渡しました(2016.12.13)@イタリア文化会館
昨年12月13日に見に行ったボローニャの即興仮面劇コンメディア・デッラルテの劇団「Fraternal Compagnia」の思い出です 特に自分が花束を渡すシーンがここのサイトでも紹介されていたので よい思い出です...
ドン・ジョヴァンニ(ドン・ファン)は モーツァルトのオペラでも有名な話ですが 元になった伝説はプレイボーイの貴族ドン・ファンが 貴族の娘を誘惑し その父親(ドン・フェルナンド)を殺し その後墓場でドン・フェルナンドの石像の側を通りかかり 戯れにその石像を宴会に招待したところ本当に石像の姿をした幽霊として現れ大混乱になったところで石像に地獄に引き込まれる というものです
今回見たフラテルナル・コンパニアの作品「ドン・ジョヴァンニ~甦った石の招客(Don Giovanni - Il nuovo risarcito Convitato di Pietra)~」は ドン・ジョヴァンニが不死の身体を得て世界中の女をものにしようとするも 女たちの復習により神話の守り神が倒され それを知らずに石の招客(convitato di pietra)を家に招いたドン・ジョヴァンニが倒され そのあとに平和が来るというもので ラスト近くでドン・ジョヴァンニの母が 「これがおまえの最期の改心のチャンスだよ」と諭すシーンで mamma!!と叫ぶ息子のドン・ジョヴァンニが この時だけは母を慕う息子の心を取り戻した 切ないシーンでした...
5人で一人二役どころか20人近い役を演じ分け 舞台の右端では様々な楽器をひとりで演奏 また舞台ではセリフが時々日本語になっていてスゴイ!! 舞台の上には字幕が写されますが それはあらすじでしかなく あとは舞台を見て聞き取るしかありません イタリア語がわかってよかった~($・・)/~~~
主人公のドン・ジョヴァンニ(いい男!) ドンナ・イザベッラ ドンナ・アンナとその父(大使、彼は殺されのちに石の幽霊となり復讐する) ドン・ジョヴァンニの家来のグリッロ(コオロギという意味の名前) チカーラ(セミという意味の名前)のおどけた二人がが狂言回しです
とにかくドン・ジョヴァンニの女たらしぶりがすごくて(笑) そのために命を落とす人も出て(このあたりの残酷さは原作通り) 最後は石の亡霊(ドン・ジョヴァンニに殺されたドンナ・アンナの父親の亡霊)がドン・ジョヴァンニの晩餐に招かれて家にやってくる...これはあのモーツァルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」等でも見た有名なシーンですね
最後は残された女性たちと それを助けた男性たちが結ばれて...めでたしめでたし♡
こんな至近距離で本場の劇を観られて 数歩歩いて花束まで渡すことができて嬉しかったです 一年間様々なイベントでお世話になり 一年の最後にと 慣れないことをしてしまいました(笑)
この日のリハーサルの情景 そしてなんと私が花束を渡すシーンも写っていました(笑)
映像は こちら
* * *
コンメディア・デッラルテ(commedia dell'arte)は 16世紀にイタリアで生まれ 18世紀中葉まで流行った即興仮面劇です
今回上演される「ドン・ジョヴァンニ~甦った石の招客~」は、コンメディア・デッラルテの高名な役者であったジャン・バッティスタ・アンドレイーニが書いた作品です
アンドレイーニはドン・ジョヴァンニの物語を神話のなかで展開させています
今回の演出は、アンドレイーニの作品をもとにしていますが、モリエールや「ドン・ジョヴァンニ」のもっとも古い作品を書いたティルソ・デ・モリーナのドラマツルギーの要素も見られます
なお、上演はギロンダ(la ghironda)、アコーディオン(fisarmonica)、管楽器(ocarine/オカリナ)、打楽器、ギター(il mandolino/マンドリン)など さまざまな楽器の生演奏とともに行われます。
ドン・ジョヴァンニ:ルカ・コマストリ
ドンナ・イザベッラ、ドン・オッターヴィオ:アレッサンドラ・コルテージ
グリッロ、ドン・ピエトロ:マッシモ・マキャヴェッリ
ドンナ・アンナ、王:タニア・パッサリーニ
チカーラ、ミルディッラ:ソフィア・ブロカーニ
演奏:ウンベルト・カヴァッリ
フラテルナル・コンパニア Fraternal Compagnia
15年以上の歴史をもつ文化協会で、これまで数多くのプロジェクトを行ってきた。現在は主に、小中学生に向けた活動、ホームレスやマイノリティへの支援、コンメディア・デッラルテの普及、プロ・アマの演劇指導、フェスティバルやイベントの企画、若手アーティスト支援といった活動をしている。
イタリア内外で公演を行っている。日本では、大阪、京都、山形、浜松の大学で公演し(12/1~12/15)、またトルコのイスタンブールやスペインのマラガでのフェスティバルにも参加している
コンメディア・デッラルテ(Commedia dell'arte)
仮面を使用する即興演劇の一形態。 16世紀中頃にイタリア北部で生まれ、主に16世紀頃から18世紀頃にかけてヨーロッパで流行し、現在もなお各地で上演され続けている。
* * *
Bologna porta la commedia dell'arte in Giappone
La Fraternal Compagnia parte per una tournée orientale mettendo in scena lo spettacolo "Don Giovanni"
Bologna è la nuova capitale della Commedia dell’Arte e con le maschere della tradizione sbarca(上陸した) in Giappone. A portare questa particolare forma teatrale sarà la Fraternal Compagnia, compagine bolognese diretta da(~によって指揮される) Massimo Macchiavelli che per il quarto anno parte dall’1 al 15 dicembre per una tournée orientale, mettendo in scena in diverse città giapponesi lo spettacolo “Don Giovanni” scritto nel 1600 da Giovan Battista Andreini.
“Fino a qualche anno fa la Commedia dell’arte a Bologna non esisteva invece ora organizziamo corsi che richiamano (惹きつける) studenti da tutto il mondo e dalla nostra esperienza sono nati gruppi che stanno girando sui palcoscenici(舞台) di tutta Italia”, spiega Macchiavelli.
La Commedia che arriverà in Giappone è uno spettacolo originale che intreccia (編む) le avventure del celebre libertino(放蕩者) con la tradizione bolognese.
“Questo Don Giovanni non è il solito fanfarone (ほら吹き、はったり屋) ma Andreini gli restituisce tutta la sua crudeltà (残忍さ) – spiega il regista -.
In Molière il personaggio è tutto improntato sulla sua umanità, qui si inserisce nella guerra tra Titani(巨人) e gli dei dell’Olimpo”(オリュンポスの神々).
A sottolineare (強調する) la drammaturgia (ドラマツルギー、演出法) sarà la musica scritta da Umberto Cavalli che per l’occasione ha utilizzato diversi strumenti della tradizione popolare emiliana(エミリア地方の): le ocarine(オカリナ), il mandolino(マンドリン) suonato “all’emiliana”(エミリア風の), la ghironda(ギロンダ)*, la fisarmonica(アコーディオン).
* la ghironda/ギロンダ = 中世から18世紀に使用された ハンドルを回して音を出す弦楽器 (初めて見ました!)
La Fraternal Compagnia sarà ospite dell’Università di Hamamatsu, e della Kumamoto University, farà tappa a Sakai partecipando ad un evento dell’Unesco dedicato ai diritti umani, sarà presente alla prefettura di Kobe per i tradizionali festeggiamenti di “Luminarie” che ricordano il sisma del 1995, arriverà quindi agli Istituti di cultura italiana di Tokyo e Osaka.
I giapponesi apprezza (評価する) molto la Commedia dell’arte perché, come hanno ricordato gli organizzatori della trasferta(遠征), è molto simile agli intermezzi comici (幕間喜劇) del Teatro No(能).
*日本の能に似ているので 日本でもコンメディア・デッラルテは高く評価されている
*来日公演の新聞記事(Bologna)は こちら
この記事を読むとわかりますが ボローニャで生まれた団体とのこと
写真は この日使われた数々の楽器
開催のお知らせは こちら
* 素晴らしい公演を開催してくださいましたイタリア文化会館様に心よりお礼申し上げます
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昨年12月13日に見に行ったボローニャの即興仮面劇コンメディア・デッラルテの劇団「Fraternal Compagnia」の思い出です 特に自分が花束を渡すシーンがここのサイトでも紹介されていたので よい思い出です...
ドン・ジョヴァンニ(ドン・ファン)は モーツァルトのオペラでも有名な話ですが 元になった伝説はプレイボーイの貴族ドン・ファンが 貴族の娘を誘惑し その父親(ドン・フェルナンド)を殺し その後墓場でドン・フェルナンドの石像の側を通りかかり 戯れにその石像を宴会に招待したところ本当に石像の姿をした幽霊として現れ大混乱になったところで石像に地獄に引き込まれる というものです
今回見たフラテルナル・コンパニアの作品「ドン・ジョヴァンニ~甦った石の招客(Don Giovanni - Il nuovo risarcito Convitato di Pietra)~」は ドン・ジョヴァンニが不死の身体を得て世界中の女をものにしようとするも 女たちの復習により神話の守り神が倒され それを知らずに石の招客(convitato di pietra)を家に招いたドン・ジョヴァンニが倒され そのあとに平和が来るというもので ラスト近くでドン・ジョヴァンニの母が 「これがおまえの最期の改心のチャンスだよ」と諭すシーンで mamma!!と叫ぶ息子のドン・ジョヴァンニが この時だけは母を慕う息子の心を取り戻した 切ないシーンでした...
5人で一人二役どころか20人近い役を演じ分け 舞台の右端では様々な楽器をひとりで演奏 また舞台ではセリフが時々日本語になっていてスゴイ!! 舞台の上には字幕が写されますが それはあらすじでしかなく あとは舞台を見て聞き取るしかありません イタリア語がわかってよかった~($・・)/~~~
主人公のドン・ジョヴァンニ(いい男!) ドンナ・イザベッラ ドンナ・アンナとその父(大使、彼は殺されのちに石の幽霊となり復讐する) ドン・ジョヴァンニの家来のグリッロ(コオロギという意味の名前) チカーラ(セミという意味の名前)のおどけた二人がが狂言回しです
とにかくドン・ジョヴァンニの女たらしぶりがすごくて(笑) そのために命を落とす人も出て(このあたりの残酷さは原作通り) 最後は石の亡霊(ドン・ジョヴァンニに殺されたドンナ・アンナの父親の亡霊)がドン・ジョヴァンニの晩餐に招かれて家にやってくる...これはあのモーツァルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」等でも見た有名なシーンですね
最後は残された女性たちと それを助けた男性たちが結ばれて...めでたしめでたし♡
こんな至近距離で本場の劇を観られて 数歩歩いて花束まで渡すことができて嬉しかったです 一年間様々なイベントでお世話になり 一年の最後にと 慣れないことをしてしまいました(笑)
この日のリハーサルの情景 そしてなんと私が花束を渡すシーンも写っていました(笑)
映像は こちら
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コンメディア・デッラルテ(commedia dell'arte)は 16世紀にイタリアで生まれ 18世紀中葉まで流行った即興仮面劇です
今回上演される「ドン・ジョヴァンニ~甦った石の招客~」は、コンメディア・デッラルテの高名な役者であったジャン・バッティスタ・アンドレイーニが書いた作品です
アンドレイーニはドン・ジョヴァンニの物語を神話のなかで展開させています
今回の演出は、アンドレイーニの作品をもとにしていますが、モリエールや「ドン・ジョヴァンニ」のもっとも古い作品を書いたティルソ・デ・モリーナのドラマツルギーの要素も見られます
なお、上演はギロンダ(la ghironda)、アコーディオン(fisarmonica)、管楽器(ocarine/オカリナ)、打楽器、ギター(il mandolino/マンドリン)など さまざまな楽器の生演奏とともに行われます。
ドン・ジョヴァンニ:ルカ・コマストリ
ドンナ・イザベッラ、ドン・オッターヴィオ:アレッサンドラ・コルテージ
グリッロ、ドン・ピエトロ:マッシモ・マキャヴェッリ
ドンナ・アンナ、王:タニア・パッサリーニ
チカーラ、ミルディッラ:ソフィア・ブロカーニ
演奏:ウンベルト・カヴァッリ
フラテルナル・コンパニア Fraternal Compagnia
15年以上の歴史をもつ文化協会で、これまで数多くのプロジェクトを行ってきた。現在は主に、小中学生に向けた活動、ホームレスやマイノリティへの支援、コンメディア・デッラルテの普及、プロ・アマの演劇指導、フェスティバルやイベントの企画、若手アーティスト支援といった活動をしている。
イタリア内外で公演を行っている。日本では、大阪、京都、山形、浜松の大学で公演し(12/1~12/15)、またトルコのイスタンブールやスペインのマラガでのフェスティバルにも参加している
コンメディア・デッラルテ(Commedia dell'arte)
仮面を使用する即興演劇の一形態。 16世紀中頃にイタリア北部で生まれ、主に16世紀頃から18世紀頃にかけてヨーロッパで流行し、現在もなお各地で上演され続けている。
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Bologna porta la commedia dell'arte in Giappone
La Fraternal Compagnia parte per una tournée orientale mettendo in scena lo spettacolo "Don Giovanni"
Bologna è la nuova capitale della Commedia dell’Arte e con le maschere della tradizione sbarca(上陸した) in Giappone. A portare questa particolare forma teatrale sarà la Fraternal Compagnia, compagine bolognese diretta da(~によって指揮される) Massimo Macchiavelli che per il quarto anno parte dall’1 al 15 dicembre per una tournée orientale, mettendo in scena in diverse città giapponesi lo spettacolo “Don Giovanni” scritto nel 1600 da Giovan Battista Andreini.
“Fino a qualche anno fa la Commedia dell’arte a Bologna non esisteva invece ora organizziamo corsi che richiamano (惹きつける) studenti da tutto il mondo e dalla nostra esperienza sono nati gruppi che stanno girando sui palcoscenici(舞台) di tutta Italia”, spiega Macchiavelli.
La Commedia che arriverà in Giappone è uno spettacolo originale che intreccia (編む) le avventure del celebre libertino(放蕩者) con la tradizione bolognese.
“Questo Don Giovanni non è il solito fanfarone (ほら吹き、はったり屋) ma Andreini gli restituisce tutta la sua crudeltà (残忍さ) – spiega il regista -.
In Molière il personaggio è tutto improntato sulla sua umanità, qui si inserisce nella guerra tra Titani(巨人) e gli dei dell’Olimpo”(オリュンポスの神々).
A sottolineare (強調する) la drammaturgia (ドラマツルギー、演出法) sarà la musica scritta da Umberto Cavalli che per l’occasione ha utilizzato diversi strumenti della tradizione popolare emiliana(エミリア地方の): le ocarine(オカリナ), il mandolino(マンドリン) suonato “all’emiliana”(エミリア風の), la ghironda(ギロンダ)*, la fisarmonica(アコーディオン).
* la ghironda/ギロンダ = 中世から18世紀に使用された ハンドルを回して音を出す弦楽器 (初めて見ました!)
La Fraternal Compagnia sarà ospite dell’Università di Hamamatsu, e della Kumamoto University, farà tappa a Sakai partecipando ad un evento dell’Unesco dedicato ai diritti umani, sarà presente alla prefettura di Kobe per i tradizionali festeggiamenti di “Luminarie” che ricordano il sisma del 1995, arriverà quindi agli Istituti di cultura italiana di Tokyo e Osaka.
I giapponesi apprezza (評価する) molto la Commedia dell’arte perché, come hanno ricordato gli organizzatori della trasferta(遠征), è molto simile agli intermezzi comici (幕間喜劇) del Teatro No(能).
*日本の能に似ているので 日本でもコンメディア・デッラルテは高く評価されている
*来日公演の新聞記事(Bologna)は こちら
この記事を読むとわかりますが ボローニャで生まれた団体とのこと
写真は この日使われた数々の楽器
開催のお知らせは こちら
* 素晴らしい公演を開催してくださいましたイタリア文化会館様に心よりお礼申し上げます
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