高知県須崎農業振興センター高南農業改良普及所より、「8月現在の「にこまる」の生育概況」が届いた。
日本各地で水害が発生しておりますが、四万十町では逆にまったく雨が降っておらず、猛暑日が続いております。
これから出穂に向けて一番水がほしい時期に水がないという状況で、品質に影響が出そうで心配です。
昨年問題となった稲こうじ病については、天気もよく防除も行なえていることから発生はかなり抑えられると思います。
出穂は盆あたりから始まりピークは23日ごろの予定で、収穫は10月上旬から始まると思われます。
また、9月中下旬ごろに収穫前の生育状況等を社長を交えて検討したいと思っております。
日程など詳細については後日連絡いたしますのでよろしくお願いいたします。
「JA四万十厳選にこまる」の取組み経過(H25.8)
【現地検討会の開催】
今年のテーマは「粒張りのある米づくり」です。
出穂30~45日前にミネラル分(ケイ酸・リン酸・苦土)の補給を行うことによって、受光体勢の向上、発根促進、ミネラル補給等により稲株が充実し、倒伏防止や登熟向上につながり、粒張りが良く食味の良いお米へとつながります。
現地検討会では、生産者がそれぞれのほ場の生育状況を確認して、これからどういう管理が必要かをアドバイスし合うことで、生産者全員が良好な稲姿に近づけようという意識が強くなりました。
【現在の生育状況】
四万十町では、梅雨明け後から好天が続き、異常高温(7月の平均最高気温が平年より3℃高い)・少雨(7月降雨量平年の1~2割程度)となっております。
そのため、現在は稲の生育は良好ですが、水がなく非常に困っています(四万十川の水位もかなり低い)。
現在は幼穂が生長している段階で(幼穂長平均21mm)、お盆頃からはしり穂が見えてくる予定です(8月1日調査)。
昨年激発した稲こうじ病ですが、現在が防除適期ということで皆さん防除を行なっております。
また今後も好天が続く予定ですので病原菌の動きも昨年程ではないと思われます。
左:目標茎数を目指して分げつ中 右:葉を大きく広げて光を多く受けている(にこまるの特性)
左:葉がピンと立って受光体勢が良い(ミネラル分の補給等の効果) 右:小学生の田植体験
【地域の動き】
取組みの中心となっている四万十川沿いの松葉川地区のイベント等を紹介します。
○小学生の田植体験
地区内にある七里小学校での田植体験学習では、実際に田植から収穫までを子供たちが行い、お米がどうやって作られているのかや米づくりの大変さを学んでいます。
○一斗俵沈下橋のライトアップ
四万十川に架かる沈下橋の中で最古の沈下橋として国の重要文化財に指定されている一斗俵沈下橋。
そのすぐ側にある米奥小学校では毎年この時期に夏祭りが行われ、一斗俵沈下橋がたいまつの灯でライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。
★自分が書き込んだブログに対しての返信
ブログを拝見しておりますと四万十のお話がありましたので少し補足をいたします。
四万十市と同様に四万十町でも連日猛暑が続いており、最近は平均気温が28℃を超しております。
にこまるのこれまでの資料では、出穂後20日間の平均気温が約27℃を超えると高温障害による白未熟粒の発生が多くなります。
今年の「にこまる」の出穂予測は8月20日過ぎであり、それ以降今のような猛暑が続くと高温障害を受ける可能性がかなり高いと思われます(そうならないことを願います)。
ただし、今年取組んでいる生産者のほ場では、田植前と幼穂形成期前にケイ酸やリン酸の入った資材を投入しており、一般的な稲に比べて頑丈な稲になっているため、高温にも少しは対応できると信じております。
たいした補足にはなっておりませんがよろしくお願いします。
というものであった。