nobara*note

くらしの中にアンテナをいっぱい張って日々のお気に入りを主婦の目で綴ります、目指すは雑貨屋さん的ブログ♪

高野和明 13階段

2012-05-03 11:02:00 | 本・雑誌・ドラマ
2001年に江戸川乱歩賞を選考委員の満場一致で受賞したことで話題となった、高野和明のデビュー作 13階段 のご紹介です。
デビュー作でいきなり、その年のベストセラーとなり、すぐに映画化されたほどの話題作だったそうですが
残念ながら私は当時のことは全く記憶になく、10年以上経った今回、何の先入観もないままに読んでみました。

あらすじ
犯行時刻の記憶を失った死刑囚、樹原亮。
その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年三上純一と共に調査を始めますが
手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。
処刑までに残された時間はわずかしかなく、二人は無実の男の命を救うことができるのか?

死刑囚と冤罪をテーマとし、法律用語いっぱい、死刑執行までの過程や、執行シーンのリアルな描写もあり
先週読んだ 闇の底 同様、かなりディープな作品です。
決して明るい気持ちで読むことは出来ませんが、犯罪者と被害者、それを取り巻く家族や友人
刑務所内のようす、刑務官の職務、犯罪者の出所後の生活に関する取り決めなど、初めて知る内容に驚愕を覚えつつも
法律、犯罪、死刑、復讐、罪の償い、それらに付きまとう矛盾など、色々深く考えさせられるストーリーです。

物語は、いくつかの犯罪とそれぞれの犯罪者、被害者が絡み合い、大きく膨らんでいきます。
犯罪とはオセロのように、白黒がはっきりしているものではなく
犯罪者が悪で、被害者が善と決めつけられる場合ばかりでもなく
相互に非があったり、相互に言い分があったり、責任は決して100対0ではないケースも多いわけですが
それでも犯した罪に見合った償い方を、国家がきちんと見極めなければならないという、犯罪を裁くことの難しさ。
そんなことが深く重く、心に突き刺さってきます。
ストーリーはいくつもの山を越え、まさかの後にさらに続く山・・・・
ハラハラの連続で、幾度も息が止まりそうになりながらも
何とか読み終えたころには、心がクタクタ。
でも読後感はそんなに悪くなくて、また別の作品も読みたくなりました。

原作が秀作であるが故に、映画の方はどうも評判がよくなかったみたいですが
機会があれば、そちらも見たいです。

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2 コメント

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Unknown (Eva Lotta)
2012-05-03 22:42:30
こんばんは。
だいぶ前に読みました。
複雑な思いの残る結末でしたね。
TV放映された映画も見ましたが、いい人イメージのある人が悪人役をやると、こわい!ですよ~
「誰」とは言いませんが、ネタバレかな?
返信する
Eva Lottaさん (野ばら)
2012-05-03 23:06:26
Eva Lottaさん、こんばんは。
かなり衝撃的な、心にズドーンと来る話でした。
身内が被害者にならないとは言い切れないし
人を殺すなんて絶対にないと思っていても、事故とか正当防衛とかあるかもしれないし。
自分の実に置き換えて見ると、背筋が凍るような話ですよね。
映画も見てみたいです。
借りてこようかな?
返信する

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