「校閲ガール」の記憶も新しい宮木あや子さんの 雨の塔 を読みました。
あらすじ・・・・(「BOOK」データベースより)
その岬には資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大があった。
衣服と食べ物は好きなだけ手に入るが、情報と自由は与えられない。
そんな陸の孤島で暮らす4人の少女ー高校で同性と心中未遂を起こした矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の子である三島、母親のいない都岡。
孤独な魂は互いに惹かれあい、嫉妬と執着がそれぞれの運命を狂わせてゆく。
胸苦しいほど切なく繊細な、少女たちの物語。
この世の果て/桜の海/深夜の月/浅葱の鳥/歌のつばさ/夕日の丘/いつかのこと/サルヴェイジの森/終息の断崖/雨の塔
元気で明るい「校閲ガール」と、同じ感覚のイメージで読み始めたのですが
作風が全く違うというか真逆ともいえる、ひっそりと忘れ去られたような世界を描いた物語。
金銭的に恵まれていても、家族の縁に薄い少女たちが閉じ込められている、岬の学校。
少女たちがそこに集うのは勉学のためではなく、世間から隔離された状態のままに大学卒業の資格を得るため。
授業は出席してもしなくてもとがめられることはなく、欲しいものはたいてい手に入る陸の孤島。
衣食住の自由はあっても、テレビとニュースからは遠ざけられ、電話と郵便にはチェックが入ります。
そんな暮らしの中、4人の少女たちがそれぞれに惹かれ合い、反発し合い、詮索し合い、必死でもがきます。
暗く重いストーリーですが、文章が美しくて、実に耽美的で、どこまでも謎めいていて
上流階級の暮らしも垣間見れて、殺伐とした中にもなぜかうっとり。
覗いてはいけないものを見てしまったような、せつないハラハラ感。
私がまだ少女だったら、きっとお気に入りの一冊になったであろうと思われるような、秘密めいた少女小説でした。
あらすじ・・・・(「BOOK」データベースより)
その岬には資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大があった。
衣服と食べ物は好きなだけ手に入るが、情報と自由は与えられない。
そんな陸の孤島で暮らす4人の少女ー高校で同性と心中未遂を起こした矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の子である三島、母親のいない都岡。
孤独な魂は互いに惹かれあい、嫉妬と執着がそれぞれの運命を狂わせてゆく。
胸苦しいほど切なく繊細な、少女たちの物語。
この世の果て/桜の海/深夜の月/浅葱の鳥/歌のつばさ/夕日の丘/いつかのこと/サルヴェイジの森/終息の断崖/雨の塔
元気で明るい「校閲ガール」と、同じ感覚のイメージで読み始めたのですが
作風が全く違うというか真逆ともいえる、ひっそりと忘れ去られたような世界を描いた物語。
金銭的に恵まれていても、家族の縁に薄い少女たちが閉じ込められている、岬の学校。
少女たちがそこに集うのは勉学のためではなく、世間から隔離された状態のままに大学卒業の資格を得るため。
授業は出席してもしなくてもとがめられることはなく、欲しいものはたいてい手に入る陸の孤島。
衣食住の自由はあっても、テレビとニュースからは遠ざけられ、電話と郵便にはチェックが入ります。
そんな暮らしの中、4人の少女たちがそれぞれに惹かれ合い、反発し合い、詮索し合い、必死でもがきます。
暗く重いストーリーですが、文章が美しくて、実に耽美的で、どこまでも謎めいていて
上流階級の暮らしも垣間見れて、殺伐とした中にもなぜかうっとり。
覗いてはいけないものを見てしまったような、せつないハラハラ感。
私がまだ少女だったら、きっとお気に入りの一冊になったであろうと思われるような、秘密めいた少女小説でした。
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