畠山義綱のきままな能登ブログ

畠山義綱が見てきた史跡を紹介します。
時々、経済や政治などもつぶやきます。

相棒シーズン10

2011-12-10 10:43:00 | 日記
 テレビ朝日系列「相棒10」の今シーズン番が社会派すぎるぐらい素晴らしい。ネタバレがありますので、要注意です。

 12月7日放送の第8話「フォーカス」は、報道写真のあり方の話。報道カメラマンが、自殺の瞬間を写真にして、写真展を開くという。その写真家が殺されるところから話は始まります。普通ならば、その報道写真家を非難して終わりのストーリーのところ、その写真家の意図は…


①性犯罪被害者の過去の非行歴などを週刊誌などが報道が取材をしている写真。
②報道陣の取材に耐えられなくてビルから飛び降り自殺する瞬間の写真。
③被害者と親しかった警察OBが自殺した被害者の遺体近くで、泣いている写真。
④そして、性犯罪被害のあとに、気丈に振る舞っている笑顔の写真。

 以上の4枚の写真を写真展として公開しようとしていた。しかし、性犯罪被害者と非行していたころから親しく、少女が更生するきかっけとなった警察のOBは、報道カメラマンとしての地位を築こうと少女の写真を公開し見世物にしていると思い、報道カメラマンを殺害する。簡単に説明するとこんな感じですが、60分間のドラマの中に、なんどもどんでん返しがありました。犯罪に無関心になっている日本人社会に一石を投じるようなドラマです。
 ドラマの中では、報道カメラマンが通り魔犯罪を撮影し、その被害者を映している場面がありました。これも、被害者の苦痛の表情を撮影するというより、無関心で助けもしない周囲にフォーカスが充てられていました。以前、中国で交通事故で引かれた少女を、通行人が見過ごしにする…というニュースが報道されました。きっとそれを受けて作られた作品ではないかと思います。


 今シーズンの相棒10では、本当に社会派のテーマが扱われいて、見るだけでいろいろ考えさせられる作品になっている。相棒もシーズン10で打ち切りか?と言われています。水谷豊さんが降板したがっているという噂もあります。これほど深いテーマの良質番組。ぜひ続けてもらいたいものです。