厚ければ厚いほどいい
自虐的でしたが、提出する書類は厚ければ厚いほどいいと。
上手いこと言うよなあ、って心底感心したのは、かれこれ20年近くも前のこと。
東北地方のある自治体のNPO支援担当者の言葉でしたが、ひょっとして、行政組織が陥りがちな自分たちにとっての完璧主義、言葉を変えると、自分で責任を負わないための用意周到な仕掛け?
この度、僕の住む街の市民活動支援センターに遅ればせでしたが団体登録更新の手続きをしました。
今月計画している講演会のチラシの印刷をしようと連絡をしたら、市民団体登録の更新手続きがされていないので、印刷機の使用はできませんとの事務的な返事でした。
いや、その通りだったんで、それ以上言うことなく引き下がり、団体登録更新の書類づくりをしました。
以前にもしていたから、今回は更新手続きだろうと思うけれど、団体の規約、会則又は定款、前年度の事業報告と決算報告、今年度の事業計画と予算書の添付が必要なんですね。
ずさんな運営と言えば運営なんですが、前年度の事業報告と決算報告作成であずりました。
会計は別の方にお任せしているので、出納簿を送ってもらい、助成金を頂いていた二つの事業と自前の事業をまとめた事業報告書と決算報告を作成しました。
共創のパートナーとは?
そこで、思ったことなんですが、いったい市民活動とは何ぞや、支援センターの役割とは何ぞやです。
僕の住む街は、“共創のまちづくり”が自治体の主要施策の大きな柱のはず、なんですね。
我々の団体がセンターにお世話になることと言えば、チラシの印刷と年間を通してあるかなしかの打合せ会に共有スペースを借りることくらいだから、まあ。
例えば、高齢者の方の趣味を同じくする皆さんが、仲間と打ち合わせしたり、資料を印刷しようとしたら、やっぱり団体登録が必要だろうし、慣れない書類も揃えなきゃならないですよね。
極端な見方をすると、そんな活動をしている皆さんは、“共創のまちづくり”のパートナーじゃないよ、って言っているように、僕には思えてしまう。
お隣のⅠ市でも市民活動センターを頻繁に利用させていただいていますが、その鷹揚さゆえ、比較の対象として見るのははばかられるくらいに、僕には恥ずかしい我が街かなあ?
市民活動団体って、まさにピンキリ、NGOや認定NPOだってあるし、任意の団体だって事務局を持つところもあるだろうし、ご高齢の方がお世話をする、趣味の会だってあるはず。
いや、そんな書類も作れないところは切り捨てますよ、っていうなら、まあそれもいいかもしれないけど、せめて“共創”の言葉は外して欲しいもの。
でなきゃ、恥ずかしくてよその自治体で、我が街は“共創のまちづくり”がテーマですなんて言えない。
印刷機は高いから?
言ったついでなんですが、我が街の支援センターにある印刷機ときたら、前時代的。
あるだけましと言えばましだけど、中間のトーンや写真はつぶれてしまうので、ちょっとステキなチラシは印刷しようと思うのが間違いだから、そんなところに腕は振るわない方が無難。
昨年だったか、そんなことをセンター長にご進言しましたが、軽く一蹴されて終わり。
世話してやってるんだから我慢しろ!あるだけまし、印刷機は高いんだから、ですか!?
だから、チラシ印刷は、お隣のⅠ市でお世話になることがほとんどかなあ。
いや、こんなつまらないことは、僕だけが思うことかもしれませんね。