9月半ばを過ぎたというのに、真夏日を思わせるような猛暑続き・・・。
冷夏だった2003年9月、岩手県の押角駅へ旅したときは気温11度。同じ9月だというのに、今年は猛暑なんて信じられない。
押角駅のホームに掛けられた温度計。2003年9月20日16時03分撮影で11度!!
青ヶ島は日本一の秘境村、押角駅は日本一の秘境駅。何もない秘境駅なのに、今まで3回も行ってしまった。1回目は学校の春休み、夏休み、冬休みに合わせて発売されるJR全線普通列車乗り放題の青春18キップ、2回目は紅葉散策を兼ねて千葉からマイカーでJR岩泉線各駅停車、今回は盛岡まで新幹線、レンタカーで岩泉線沿線ドライブ。
JR岩泉線は盛岡から三陸方面に向かう山田線の途中、茂市駅が起点。茂市から山間の岩泉を経て三陸の海岸側にある小本までレールを敷く予定だったが、国鉄が赤字になってしまい、岩泉駅が終着駅。
赤字ローカル線の廃止対象になったが、平行する国道の道幅が非常に狭く、代替バスの通行が困難という理由で廃止が免れ、1日3本のディーセルカーが運行中。
押角駅は「秘境駅に行こう!」のホームページにも全国で5位にランキングされているほど、ものすごい秘境の中に駅があります。
押角駅は川の向かいにあり、国道をドライブするときは注意しないと、見落としてしまいそうです。
押角駅の時刻表。朝1本、昼間は運休、夕方1本、夜1本。昼間は待てと暮らせど汽車が来ないのです。周囲は廃屋が2、3軒あるだけで、何もないところです。
なぜ、そんなところに駅があるのだろうと思っていましたが、歴史を調べてみると、1944年に鉱物資源輸送のため、敷設。当初は貨物駅だったが、1947年に一般旅客駅に昇格。当時の駅舎は田舎によく見かけるこじんまりとした駅舎。画像は ここ 。
それなのに、今は・・・
板張りのホームだけになっていました。偶然にも1日に2本目の15時58分、岩泉行きのディーセルカー(このディーセルカーも昭和30年代に製造され、小湊鉄道と同じ形式)がホームに滑り込む。
数名の乗客が押角駅ホームに立つ私たちに一斉に注目。もちろん、乗降客はいなかった。押角駅から乗る人といえば、奇妙な人間に見られたかも。
ワンマンカーではないので、車掌も乗務。「まったく、こんなところに好奇心で来たマニアか?」といった目つきでドアが閉まり、エンジンの唸り音を上げながら山間の中に消えて行った。
押角駅の住所は「岩手県下閉伊(しもへい)郡新里村」だが、今年6月6日から宮古市と合併し、宮古市内にある。
「○○市は都会で、○○町や○○村は田舎だよ」と小さいときに親から教えられたが、平成の大合併で秘境な場所なのに○○市と名乗っているなんてちょっと違和感がするね。
岩泉線沿線の中で最大の観光スポットは日本三大鍾乳洞(山口県の秋芳洞、高知県の龍河洞、岩手県の龍泉洞)のひとつ、龍泉洞。
水がと~っても清くて、コーヒーも香ばしくておいしいところです。これからは紅葉シーズン、紅葉を眺めながらのコーヒーはうまいかも?