チャングムは内医院へ、ジョンホ君もお出かけのときは仔猫をわが家で面倒見ることになっている。
「軒先で仔猫が鳴いているのが聞こえたので、迎えに来たのかなと思い、今日は外に置いてみて、様子を見ることにします」とチャングムからのメールが届いた。
本当に母猫のところに帰れたのかなと心配になり、今日の帰りにチャングムの家に寄ってみた。
玄関に出たのはご主人のジョンホ君。
「ネコはどうなったの!?」
「はい、ちゃんと中にいますよ、見てみる?」
しばらくご無沙汰だった仔猫と対面。
健康状態は大変良好、排泄もできるようになったし、目も少しずつ大きくなり、可愛くなった。
「今朝5時ごろ、みゃあみゃあという鳴き声で目が覚め、仔猫の様子を見たが、まだ眠っていた。外の様子を見たら、うちの仔猫と全く同じ姿をした、兄弟らしき仔猫が鳴いていたの!鳴き声に反応したのか、うちの仔猫も鳴き声で応答。もしかしたら、迎えに来たのかなと思い、外に置いて、私は出勤。
ところが、帰宅してみたら、外出先から戻ったジョンホ君が可哀想だと思い、また拾ったのよ」 「お母ちゃんのところに帰ってね」と見送ったのはこれで2回目。
やはり、ジョンホ君は優しい心の持ち主だ。
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チャングム「オモっ!?まだ仔猫がいたの!?」
ジョンホ「仕方がないだろう、見捨てるわけじゃないだろう」
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物置小屋の下に全く同じ姿をした仔猫が佇んでいた。
その仔猫は人間に警戒しているらしく、人に見られると姿をくらましている。
家の中にいる仔猫はチャングムに育てられ、壁ひとつ隔てた外の仔猫は母猫に育てられるという、全く違う境遇の兄弟仔猫。
まるで2人の姉妹が幼いときにはぐれてしまい、姉は財閥家のお嬢様、妹は食堂を経営する傍らお金を貯め、大学に通うという韓国ドラマ「ガラスの靴」のようだ。
チャングムに育てられた仔猫はネコ社会に順応しなくなるので、最後まで育つか、ネコ好きな親里のところで育つかのどちらかになる。
ジョンホ君は2週間も共に暮らすと、我が子と思えるようになり、ますます手放せなくなったとか・・・。