夜行高速バスの窓から見えた温度計が、-1度を表示していました。晴れてはいるのですが、とても寒い朝です。
宿毛駅から宅急便の営業店へ向かう途中で喫茶店を見つけたので、モーニングを注文しようとしたら、100種類以上もあって驚きました。
おにぎりセットなどがあったのですが、無難?にトーストとサンドイッチのセットを頼みました。
やっぱりコーヒーにはパンでしょう。
でも、トーストとサンドイッチの組み合わせというのは、モーニングとしてはボリュームが・・・
梅の花のほころびを見ながら、馬瀬山頂にある宇和海展望タワーを目指しました。
展望台が回転しながら上昇してくもので、遠くは九州まで見えるということです。新燃岳の噴煙が見えないかなと思ったのですが、靄がかかって、九州の地は見えませんでした。
展望台からは、御荘湾にかかるロープウェイの跡が見えます。平成18年までは、国道から宇和海展望タワーまで、ロープウェイでこれたそうです。ロープウェイが営業していたら、30分も山を登らなくてもよかったのに。
黒鯛釣りの本に、御荘湾にはビックママと呼ばれる80cmを超える大きな黒鯛が棲んでいるそうです。日本記録は70.8cmなので、ビックママを釣り上げれば、日本新記録です。今度は、釣竿をもって訪れてみたいものです。
展望タワーの近くには、宇和海から引き揚げられた紫電改が展示されていました。
展示場には子供のころに読んだ「紫電改のタカ」の全巻が売っていました。欲しかったのですが、重たい荷物になるので、あきらめて「紫電改せんべい」を買ったら、お店の人がヤクルトをくれました。
国道56号線で、日本19周目という人に出会いました。
ずっと旅を続けていて、自転車ももう3台目だそうです。
うらやましくもありますが、日本一周も19周目ともなると、日本一周の旅が、生活そのものになってしまうでしょうね。
僕は自転車の旅は、日常の生活から離れ、ひと時の心の自由を得られることが楽しいと思っています。
旅が日常の生活になると、旅そのものを楽しめないのではないかと考えてしまいます。
社会人、父親、そして旅人、いろいろなシチュエーションの自分を楽しめるほうが、豊かな人生を過ごせるのではないかと思います。
お昼をまわって暑くなったので、峠の茶店でソフトクリームを食べました。
お店のおばさんのお勧めのサツマイモソフトクリームは、ほのかに甘くて美味です。ソフトクリームの後で、湧水で淹れた京都のお茶もいただきました。体が温まって、おいしかったです。峠の登りで体を温めて、ソフトクリームで冷やして、お茶で温める。忙しいことです。
木浦松の辺りで、渡船からたくさんの釣り人が下りてきていました。今日は良い天気だから気持ちよかったでしょうね。僕も今月の上旬に行った釣りは、天気が良かったのですが、水温が低くてボウズでした。
幕末の四賢候の一人、伊達宗城の居城である宇和島城を見たかったのですが、閉門時間の午後5時を回っていたので、入ることができませんでした。残念。
駅前のお食事処で、宇和島名物の鯛めしをいただきました。タレに生卵を溶いたものに鯛の刺身を混ぜ、ご飯にかけて食べるというものです。鯛の身の甘みと卵のまろやかさが絶妙で、とてもおいしくいただけました。
ちょうど白魚が上がる季節で、白魚の踊り食いもいただきました。酢醤油に入った生きた白魚を飲み込むと、喉越しがなんとも言えないものです。噛んでもよいということなので、噛みしめてみると、ほのかな甘みが出て、それもなかなか珍味でした。
16日目
走行距離 115.4km(GPS計測)
総走行距離 1,490.6km
出発時間 08:25 (宿毛駅)
到着時間 18:15 (宇和島)
走行時間 9時間50分
平均速度 11.7km/h