「ふうかし」
主な伝承地域 富津市から船橋市にかけてのベイエリア
主な使用食材 あさり
歴史・由来・関連行事
あさりを使った「ふうかし」は富津市から船橋市にかけてのベイエリアの郷土料理である。江戸時代、船橋市は賑やかな宿場町として栄え、農業や漁業も盛んにおこなわれていた。船橋浦で獲れる新鮮な魚介類は、将軍家へと献上されるほどだった。特にあさりは、豊富に獲れ、身も大きくて味も抜群。冷蔵施設がなかったため、漁師たちはあさりを蒸かしてから輸送した。その時の蒸かし汁に味噌を少量加えて(当時、味噌は高価で貴重なものだった)、漁師達の賄い料理として食べられたものが「ふうかし」の始まりといわれる。「ふうかし」は魚介類が豊富に獲れる地域だからこそ誕生した味わいである。(平成に入ってからあさりは徐々に採れなくなる。現在、県内の潮干狩り場は外国から稚貝を仕入れる事により維持している)
食習の機会や時季
あさりの採れる時期、2月~4月の春と、9月~10月の秋頃に食される。
飲食方法
砂抜きしたあさりを昆布出汁に入れ、沸騰させる。あさりの口がひらき、あさりから出汁がでたら味噌を少量入れる。お椀にあさりを山盛りに入れ、あさり出汁の味噌汁といただく。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
船橋市立湊町小学校では、潮干狩りと「ふうかし」を食する学校行事を実施している。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/fuukashi_chiba.html より
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