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< 郷土料理 > 東京 ねぎま鍋

2024-11-12 08:35:33 | 郷土料理

 「ねぎま鍋」

 主な伝承地域 葛飾区及びその周辺地域

 主な使用食材 まぐろ、ねぎ、きのこ

 歴史・由来・関連行事
 「ねぎま鍋」は、まぐろとねぎを醤油で調理した、江戸発祥の庶民の味。現代ではトロと呼ばれる油の多い腹身は、江戸時代、お客には出せない下品(げぼん)の料理であった。赤味の部分は醤油につけてヅケにして寿司などで供されたが、トロなどの脂身の部分は痛みも速く保存に適さないため、冷蔵庫など保存方法のない当時は、加熱で調理することが多かった。そこでこの脂身を食べる工夫として、ねぎと醤油で一緒に火を通したことから「小鍋たて」の「ねぎま鍋」が誕生したと言われる。江戸中期以降、七輪が開発されたことで、客間に火を持ち出せるようになったことから、鍋を調理器具だけではなくそのまま食すスタイルが普及し、汁物と煮物を合わせたような鍋料理は大変重宝された。火鉢に小鍋をかけて手軽に食べる方法は、現在の卓上加熱機器で調理をしながら食べる風景と通じるものがある。

 食習の機会や時季
 江戸時代には、傷みやすく保存が効かないために安価で手に入った脂身を使って作られたねぎま鍋であるが、現代では脂身の方が高価になり、本来のねぎま鍋は作りにくくなっている。江戸時代には、醤油やみりんなどを使いすき焼き風に食べていたが、現代では出汁を効かせたねぎま鍋も作られるようになった。

 飲食方法
 まぐろは2cmほどのぶつ切りにし、ねぎもぶつ切りにする。土鍋に、醤油、酒を入れ、冷たいうちにねぎを入れて火をかける。煮立ったらまぐろを入れ1~2分さっと煮る。あまり煮すぎると身がかたくなるので色が変わるくらいでよい。春菊やえのきなど季節の野菜や豆腐を入れてもよい。まぐろ以外の食材に火を通し、まぐろは食べる直前にいれながら食べる。ネギは焼きネギにしても一味違ったものになる。さしみ用まぐろであれば、軽く温めるくらいで食べるのもおいしい。加熱用マグロはしっかり火を通す。まぐろからだしが出るので野菜やきのこのうまみも加わって汁も楽しめる。また、筋や血合いの部分を入れると、ゼラチン質になりトロトロとおいしくなる。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 一般家庭で作られている他、飲食店メニューとしても提供され、継承されている。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/34_26_tokyo.html より


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