~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

ファイナルのことなど(その2)

2008年08月25日 23時57分18秒 | ピアノ
昨日は結局、自分の出演カテゴリーの演奏をモニターで眺めたのみで、急ぎ品川に向かい家族と合流。

ホテルにチェックインしたあと、ITOYA(言わずとしれた文具屋ですね)に行きたいという息子のため、銀座にUターン。
息子がITOYAにいる間、娘と風月堂で軽食。アフタヌーンセットは1800円でボニュームもあり二人分たっぷりと思いましたが、娘のためのオレンジジュース950円也で「おおここは銀座でした」と素に戻りました(爆)。
そのあとは教文館(本屋です)、山野楽器と、なんだかいつものコースをたどることに。
でも山野楽器では、たまたまフェア(3大名器)で置かれていたべヒシュタインとベーゼンドルファーを試弾させてもらい、午前中に弾いた王子ホールのスタインウェイと合わせ、半日で3大名器を制覇(笑)。べヒシュタインいいなあ・・・欲しいなあ・・・しかし、うちのグランドより小さいのに950万円也!


それはともかく、決勝で弾かれた曲をとりあえずUPしておきます。

1.リスト:3つの演奏会用練習曲より「軽やかさ」&アルベニス:スペイン組曲「セヴィーリア」

2.ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調Op.5 第5楽章

3.フォーレ:ノクターン第6番変ニ長調 Op63

4.演奏者自作:マズルカ第36番イ短調

5.ショパン:幻想曲へ短調Op.49

6.ワーグナー=リスト:イゾルデの愛の死<楽劇『トリスタンとイゾルデ』より>

7.ベートーヴェン:自作主題による6つの変奏曲Op.34

8.ヒナステラ:ピアノ・ソナタ第1番Op.22 第3、4楽章


実は正確な結果を先ほどWeb上で確認したのですが、だいたい予想通りというか、納得の行く結果でした。

1位はヒナステラ。2位はフォーレ。

2位の方は私と予選から一緒で、これまで書いてきたように、ほんとに素晴らしい腕前ですし、決勝ではこれまでで最高の演奏をされていたと思います(モニターで拝聴しただけなんですけど)。
ヒナステラの方はですね、私の2番あとだったということもあるし、控え室で知り合い(A2に1位になったNさん)と話し込んでいたこともあって、チラチラとしか聴いてないのですけど、確かな打鍵とインパクトはモニターごしにも伝わってきました。
一見もの静かな雰囲気で、魅力的な微笑をたたえた方なのですけど、舞台袖では、跳躍と拡張とおぼしきアップをされていたので、結構激しい曲を弾かれるのだな、と感じていました。
衣装も、ロングではない黒の地味目なものでしたけど、本番では、それまでのコンテスタントの、いかにもB2らしいちょっとゆったりめの雰囲気を一掃する曲想でインパクトありました。

入賞のおふたりは多分、私よりも人生の先輩方とお見受けいたしました(・・・違ってたらごめんなさい)し、すばらしい演奏でいらしたので、心からお祝いを申し上げたいと思っております。

決勝では講評はありませんし、点数や順位も10月くらいまで(特集号がでるまで)わかりませんけど、私としては、予選から決勝まで気持ちよく納得のいく時間が過ごせました。

応援してしてくださった方々、どうもありがとうございました。
今回もいろいろな出会いあり、かけがえのない経験ありで、楽しく過ごせました。
半年以上に渡る準備のポイントポイントで適切なアドバイスをくださったM先生、ありがとうございました(・・決勝のプログラムに掲載されるとは知らず、指導者名を予選のエントリー用紙に書かず、失礼いたしました。まさか決勝に残るとは思わなかったもので・・涙)。

ひとまずコンペの巻は終わりです。









ファイナルのことなど(その1)

2008年08月25日 08時55分32秒 | ピアノ
昨日のことを忘れないうちに。

一昨日は、夜10時くらいに会場にほど近いホテルに着きました。
いったん荷物を置いて、コンビニで翌朝の食べ物を調達。
部屋に戻り衣装を出してみたなら、ひどくクシャクシャになっていたので、出しっぱなしのシャワーの横にかけて蒸し(笑)、シワ伸ばし。

12時頃には寝ました。
翌朝(つまり昨日)は7時過ぎに起き、しばらくは寝たままイメージトレーニング。目覚める前に夢を見ていて、これが指揮者の大野さんだったもので(笑)、何を注意されていたか反芻。

朝食はスコーンとティーバックのアップルティーのみで、9時過ぎにチェックアウト。

会場の前にはすでに出演者が到着していて、エントランスが開くのを待っていましたけど、これがなかなか開かない。ここで、よっしーとそのお友だち(ブログつながり)、私の学生時代の友人とも会えました。
東日本選出のファイナリスト3人ともひとしきりしゃべり、だいぶうちとけてきたところで開場。

受付では、翌日の表彰式とパーティーに出るかどうかを一人一人に確認され(私の知る範囲では、出ると言った人はいませんでしたが)、控え室はどこで、階段があってどうで、と言われましたが、一発ではとても覚えられない(殴)。
なんとかなるでしょ、と控え室に向かいました。

控え室までの廊下には、過去このホールで演奏してきた大物アーチスト(ほとんどが来日)のサイン入り写真がズラズラっとかけられていて壮観(写真)。ひとつひとて見たかったのですが、時間がなくパス。
控え室はそう広くはないですけど、ソファーやモニターがあり、ほどよく薄暗くていい感じでした。設備自体は兵庫の芸文のほうがすごいですけど、雰囲気があって落ち着きます。

私は着替えはほぼホテルで済ませてきたので、そうやることもなく、時々モニターで演奏を見たり、自分の楽譜を見たりして順番を待ちました。

モニター見てると、みんな<ピアノ>曲で(当たり前)、<ピアノ>を弾いてるなあ(これまた当たり前)、って感じで、なんだかこの列に混じって審査されるのが妙な感じ。
他人事とまではいきませんけど、予選本選と違って、コンペの緊張感はまったく襲ってこず、「イゾルデ普及大使」としてただ演奏しよう、と(笑)。

舞台袖に入ってからも、ひとつ前のショパンの幻想曲には聴き入ってて、好きなとこは歌ってたし、自分ではもはやコンクールではなかったです。
これだけ色々な曲がそれぞれの個性でもって素晴らしく弾かれると、比較のしようもないし、好み最優先(笑)。
変な話なんですが、「ああ、自分はピアノ好きじゃないな。オーケストラ曲なんかをたまたまピアノで弾きたいだけで、そういう意味では完全に物好きのスタンスだ」と今さらながらはっきりと悟り、庭に出るような感じでステージに出ました(殴)。

演奏は、練習でも時々ひっかけるところはそのままひっかけ、いつも上手くいくところはそのままいつものように、弾いたように思います。
なので、あれで今の実力そのままです。
スタインウェイは弾きやすかったし、会場の音響もよかったですが、スタインウェイの良さをつぶしてしまった箇所も多々あり、そういう点は、これからの課題です。


モニターで見ていた感じでも、私はピアノに関する技術としては、8人中そう上のほうではなさそうだったので、まあ結果はそれなりに、と思います。

会場では、何年かぶりに懐かしいコンペ仲間たちと再会し、それだけでも来たかいがありました!

それと、帰りぎわ若いガタイのいい男性から、「よかったです!一番だと思います」と声をかけてもらい、一人でもそう聴いてくれたなら、これは「イゾルデ普及大使」の役目はそれなりに果たせたかな、と自画自賛。

「お好きな人にはたまらない、編曲モノ弾き」としての行く先に光が(爆)。