今日、知人のリサイタルに行ってまいりました。
20代後半のピアニストさんで、ドイツリートの伴奏等でも大変ご活躍の方です。
満席。当日券はなし。
待ちに待った初ソロリサイタルなので、みなさん万難を排して来場された、というところでしょうか?(・・ちなみに、対岸の広島球場では、地元最後&この球場最後のカープ戦の真っ最中)
三島さん、白の楚々としたドレスにキラキラしたネックレスで登場されました。
プログラムは以下の通りです。
モーツァルト:ソナタ第6番 ニ長調 K284
ブラームス:ソナタ第2番 嬰ヘ短調 作品2
シューベルト:即興曲 変ホ長調 作品90-2
シューベルト:ソナタ 第20番 イ長調 D959
こう書くとたった4行なんですけど、これってすごい内容のプログラムです。
ソナタが3曲。それも大曲。前半終了時点で50分経過でした。
三島さんのモーツァルトはもともと定評のあるところで、今日も大変楽しみにしていました。・・・・清清しく優美、同時ににキリっとしたリズムが心地よい演奏。第3楽章はバリエーションなのですが、すみずみまで気配りが行き届いているとでもいいましょうか、テーマがいつも思い浮かぶような作り。
うんうん、これが聴きたかったのね・・とうなずきたくなる感じでした。
ブラームス2番は、もともとの彼女のキャラクターに近いというよりは、ちょっと離れたものを分析し弾き込んで臨んだタイプの曲かと思いましたが、この長大で複雑な曲を、集中して最後まで堂々と弾き切られたのはさすがでした。
休憩はさんでシューベルト。
即興曲作品90-2は、子どもから大人まで弾かれる名曲です。ふわっと包み込むような温かい美音のパッセージ・・・次のソナタへの期待が高まります。
今回のソナタ3曲、実は私どれも自分では弾いたことがなく、楽譜にも通じておりませんもので、はたしてどのくらい深いところまで聴けるものかいささか不安であったのですが、シューベルトのソナタを聴いて、いやもう今日は来てよかった、と心底思うに至りました。
ちょっと2楽章のあたりから、涙腺ゆるい気配はあったのですが、第4楽章で決壊。
シューベルトの歌に重なる三島さんの生来の歌心に加えて、傷ついた人間に寄り添うかのような優しさ・・時にはともに激し、言葉を詰まらせ、そっと手を包むかのような音楽が次々と溢れて、やむことなく・・・いや、やんでほしくなく・・・
これまで、シューベルトのソナタは長いとか、冗長だとか思っていた自分を恥じました、ほんとに。
そっと見渡すと、メガネをとって頬をこすっておられた年配のおじさまもおられました。
アンコールは
モーツァルト:「グラスハーモニカのためのアダージョ KV617a」
ラフマニノフ:「プレリュード 作品23-2」
ご本人は初のソロリサイタルということで、「生きた心地がしなかった」そうなのですが、その状態でもあの演奏。すばらしいことだと思います。
私はまだ彼女のシューマンをコンサートで聴いたことがないので(個人的にはありますけど)、次回はぜひプログラムに入れてほしいと思っています。
これからますますファンとして楽しみにしております。
ご盛況ご成功おめでとうございました。
20代後半のピアニストさんで、ドイツリートの伴奏等でも大変ご活躍の方です。
満席。当日券はなし。
待ちに待った初ソロリサイタルなので、みなさん万難を排して来場された、というところでしょうか?(・・ちなみに、対岸の広島球場では、地元最後&この球場最後のカープ戦の真っ最中)
三島さん、白の楚々としたドレスにキラキラしたネックレスで登場されました。
プログラムは以下の通りです。
モーツァルト:ソナタ第6番 ニ長調 K284
ブラームス:ソナタ第2番 嬰ヘ短調 作品2
シューベルト:即興曲 変ホ長調 作品90-2
シューベルト:ソナタ 第20番 イ長調 D959
こう書くとたった4行なんですけど、これってすごい内容のプログラムです。
ソナタが3曲。それも大曲。前半終了時点で50分経過でした。
三島さんのモーツァルトはもともと定評のあるところで、今日も大変楽しみにしていました。・・・・清清しく優美、同時ににキリっとしたリズムが心地よい演奏。第3楽章はバリエーションなのですが、すみずみまで気配りが行き届いているとでもいいましょうか、テーマがいつも思い浮かぶような作り。
うんうん、これが聴きたかったのね・・とうなずきたくなる感じでした。
ブラームス2番は、もともとの彼女のキャラクターに近いというよりは、ちょっと離れたものを分析し弾き込んで臨んだタイプの曲かと思いましたが、この長大で複雑な曲を、集中して最後まで堂々と弾き切られたのはさすがでした。
休憩はさんでシューベルト。
即興曲作品90-2は、子どもから大人まで弾かれる名曲です。ふわっと包み込むような温かい美音のパッセージ・・・次のソナタへの期待が高まります。
今回のソナタ3曲、実は私どれも自分では弾いたことがなく、楽譜にも通じておりませんもので、はたしてどのくらい深いところまで聴けるものかいささか不安であったのですが、シューベルトのソナタを聴いて、いやもう今日は来てよかった、と心底思うに至りました。
ちょっと2楽章のあたりから、涙腺ゆるい気配はあったのですが、第4楽章で決壊。
シューベルトの歌に重なる三島さんの生来の歌心に加えて、傷ついた人間に寄り添うかのような優しさ・・時にはともに激し、言葉を詰まらせ、そっと手を包むかのような音楽が次々と溢れて、やむことなく・・・いや、やんでほしくなく・・・
これまで、シューベルトのソナタは長いとか、冗長だとか思っていた自分を恥じました、ほんとに。
そっと見渡すと、メガネをとって頬をこすっておられた年配のおじさまもおられました。
アンコールは
モーツァルト:「グラスハーモニカのためのアダージョ KV617a」
ラフマニノフ:「プレリュード 作品23-2」
ご本人は初のソロリサイタルということで、「生きた心地がしなかった」そうなのですが、その状態でもあの演奏。すばらしいことだと思います。
私はまだ彼女のシューマンをコンサートで聴いたことがないので(個人的にはありますけど)、次回はぜひプログラムに入れてほしいと思っています。
これからますますファンとして楽しみにしております。
ご盛況ご成功おめでとうございました。