アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

残りの人生 高速思考でいきますかぁ

2025年01月10日 | Weblog
 新年も、もう10日目。今年も、時間の経過が速いです!
 人生の終末期にさしかかり、「自分の人生、どうだったのかなあ?」と考えるぅ…。
 そんなとき、ダニエル・カーネマンさん(元プリンストン大学名誉教授)の「ピーク・エンドの法則」が、脳裏をよぎります。
(ダニエル・カーネマンさん、昨年3月末に、90歳でお亡くなりになられました)
「ピーク・エンドの法則」…そんな法則、聞いたことがないって?たしかに怪しげなネーミングですが、ホントにあります。

「ピーク・エンドの法則」は、その名の通り、「人は人生を、ピークとエンドで判定する」というもの。
 人生を判定するに、
「ピーク時はどんなだったか?」
「どのようにエンドを迎えようとしているのか」
 これだけで判断する…。
 日本には、「終わりよければ全てよし」ということわざがありますがぁ…。似た部分もありますかねえ?

 ピーク以外の人生は、忘れかけております。いいですねえ人間って。
 良いこと以外は人生の自己評価から本能的に外すことが出来る。多少の失敗は、人生につきものだよ、アハハと笑ってそれでOK。
 そうゆうことを考えつくカーネマンさんって、すごい。頭がいいだけではなく、思考に、「ゆとり」とか「あそび」を入れる。「心」がありますね。

「バットとボールがある。合わせて1ドル10セント。バットはボールより1ドル高い。ボールはいくらでしょう?」

 即座に、「バットが1ドル。ボールは、10セント」と、思いましたが…。 
「まてよーっ、それではバットが90セントしか高くないことになる」
 と、気づきました。

 洗濯中のカミサンに、同じ問題を出しました。カミサンも即座に、「バットが1ドル。ボールが10セントぉ…」と、言おうとしたように見えましたが、私が洗濯室まで出かけて質問したことに怪しがって、熟考し始めました。
 そして、「バットが1ドル5セント。ボールは、5セント」と、正解を出しました。

 じゅっくり考えればどってことない問題でも、素早く答えようとすると、落とし穴に落ちることがある。これが、カーネマン教授の、「高速思考、低速思考」。
 論理立ててじゅっくり考えれば間違えないのに、「高速思考」に頼って「知的近道」をする…だから間違ってしまう。早い話が、人間は、自分が思うほど論理的な存在ではないということ。 考えてみれば、論理抜き、「直感」と「経験知」で決定していますね。「思考と言語」と、同じです。

 もっとも、カーネマン教授は、「低速思考」をしろというのではありません。
「直感」と「経験知」より、論理を重んじて、ミスがないように振る舞うのは感心できないと言っています。そそっかしくミスする…人間らしいほうがいいってこと。

 さて、私の人生はどうだったか?ピーク時は、「よかった」(←あたりまえ)。終末を良くするには…「低速思考」で生きれば大きなミスがないかもしれない。ただ、私の脳は効率を優先する。近道(直感や経験知)して、「高速思考」に走る…。

 カーネマンさんに相談すれば、「人間の本能でいけよ」と、おっしゃるでしょうね。
 と、いうことは、高速思考。「バットが1ドル。ボールは、10セント」で、終末期を過ごすことにしますかぁ!


国名表記からは「ヴ」が消えたけどね

2025年01月09日 | Weblog
 孫の一人が2か月になった時のことです。「ヒブワクチン」を始めたという。
 私は、びっくりしました。ヒブにワクチンができて、生後2か月から接種できる?いつのまにか、ヒブが予防できるようになっていた?!

 …カミサンが、ヒブワクチンを知らなかったの?という顔をして私を観ておりました。
 カミサンが言うには・・・ビブは、「致死率・予後不良率の高い細菌性髄膜炎」の予防接種なのだそうで。 
 そりゃあないでしょう。ヒブは、「人の免疫細胞に感染して免疫細胞を破壊し、最終的に後天性免疫不全症候群(エイズ)を発症させるウイルス」のはず。

 カミサンは、なかなか粘る。
 カミサン:「髄膜炎の予防接種ですよぉ。エイズとは関係ありません」
 私も負けちゃあいられない。
 私 :「ヒブの英語表記はHIVだろう!」(勝ち誇る)

 カミサン:「ヒブはHIBでしょう!」(あきれ顔で、さりげなく勝ち誇る)
 私 :「Vはヴィと発音してよっ。下唇を噛んでさぁ。ビィはないだろう!」
 カミサン:「エイチアイビー(HIB)ですよっ!Bはビィでしょ!下唇を噛んで、どーすんの!」

 孫の予防接種で、爺と婆が口論する…たかが予防接種で。というよりは、たかが「V」と「B」での口論。
 HIBは、「Haemophilus Influenzae B」の略。
 HIVは、「Human Immunodeficiency Virus」の略。
 な、な、なんと私が無知でした。「ヒブワクチン」は、「HIB」でした。ヒブはヒブでも、「HIB」と「HIV」は全く別のものでしたぁ。嗚呼!恥ずかしい。

 責任転嫁するつもりはありませんが、外国語のカタカナ表記については、どうにかしなければならない転機にあると思います。
 私の意見は、「無理してカタカナ表記にせずに、原語表記にすべき」ですね。

「ランチは、ホットドックとトマトでした」
 この文を発音に近く表記すると
「ランチはハッドッグとトメイトォでした」
 
 このように書くと、「なんじゃこりゃ?」ということになりますね。
 こう書いた人は、
「発音に近く表記すべきでしょうがぁ!」
 と、譲らないでしょう。
 そういう議論になるので、私は次のような表記を提唱します。「書く時限定」ですよ。
 「lunchは、hot dogとtomatoでした」
 どうでしょう!こう書けば、発音に近くも遠くも関係ない。原語ですから。

 なぬぅ?そうなると、日本語の表記にはならないだろうだって?ハイハイ、所詮、日本語ではない言葉を日本語で書き表そうというのですよ!提案するだけならいいじゃないですか!
 毎日のように新しい英語(外国語)が入ってきます。どう表記するかを検討している時間など無いのです。原語で表記すべきです。
 そうなれば、「ヒブ」を、「HIB」なのか「HIV」なのかで、夫婦で口論せずに済むので~す。


公共放送と新聞はぁ…変換ミスはダメでしょ!

2025年01月08日 | Weblog
 テレビのニュースで字幕の間違いがありましたぁ。アナウンサーの女性が、お詫びしておりまして…おかしくて笑わせていただきました。
 だって、「強豪国」ですよ。正しくは「競合国」。ワープロの変換ミスのまま、(チェックせずに?)流してしまったのでしょう。某局の看板番組のワープロの係でもこのようなミスをする。ミスではなく「慢心」のなせる技だと思いますがね。
「自分ほどの人物が、間違うはずがない」 
 と、自信満々だったのでしょう。

 変換ミス(実際は、ミスではなく、漢字を知らなかっただけだと思いますが)といえば、必ず思い出すのが某新聞社の記事。

岩本 勉さんなんですがね。元プロ野球選手(元日本ハムの投手)。今は、「やかましい系野球解説者」で、タレント業もやっている。「ガンちゃん」の愛称で、ファンも多いはず。
 そのガンちゃんが、我が町で「講演」しました。その記事が某新聞に載りました。
 ガンちゃんの悪口じゃなくて、例の新聞の悪口かって?ピーンポーン!ガンちゃんの悪口など書きませんから。

 ホント、社員は「漢字が苦手な人」を集めたんじゃないか?と思えるのが、某新聞。
 有効求人倍率など、人手に関する記事の大見出しが、「慢性的人出不足」。これ、本当の話なのですよ!

「人手不足」を、「人出不足」とした!お祭りの縁日じゃないのですからっ!変換ミスじゃ済まされないでしょ!
「読者は気づかないだろう」というつもりでしょうか、お詫びの記事など出るもんじゃない。
 正真正銘の「動かぬ証拠」が新聞に載っているのに、知らんぷり。この不誠実さも…稚拙すぎます。間違い自体に気づいていないのかなとも思われますが。

 で、ガンちゃんについてなのですが。
 地方では、間違いだらけで有名な某新聞。ガンちゃんが講演した記事をどう書いたかぁ…!

「(岩本さんは)『・・・ファンの皆様、家族に支えられて、今日の岩本勉があります』と、騙った」
 …「騙った」と、書いたんですよっ!「語った」が正しいことは、赤ちゃんでも解ります!

 「騙る」というのは、
 1 金品をだましとる。 
 2 地位・名前などを偽る。詐称する。

 つまり、ガンちゃんは、「こそ泥」「詐欺師」ということ! 新聞がこんなことを書いていいのか?ガンちゃんは、名誉毀損で告訴しないのか?

 なぬぅ?「単なるワープロの変換ミス。怒るまでもないだろう」って?
 それが悪いのです!新聞ですよ!校正係とかチェッカーとかは、いないのか?いないとしたら、廃業をお勧めします。いるとしたら…なんと低レベルな校正係か!つまり、「単なるワープロの変換ミス」で、許される問題ではないっ!

 なぬ?「そこまで興奮しなくてもいいだろう」って?…実はぁ、この新聞、私の記事を「これ以上小さい記事はない」というほど小さく取り上げたことがあったのです。しかも、小さな小さな写真入り!
「そこまでアンティークマンをバカにするなら、記事を載せないでいただきたかった」
 と、思いずっと恨んでおりました。「社屋への落書き」とか、「汚物を風船につけて…」などの報復は、少ししか考えませんでしたがね。

※ 大変お騒がせいたしました。gooブログの「リアクションボタン」が、昨日1月7日に復旧いたしました。


100日は、様子を見るのだそうで…

2025年01月07日 | Weblog
 なんのことかって?新大統領が就任したら、拙速な批判をせずに、100日黙って見守るのがアメリカ合衆国の暗黙のルールなのだと。
 心配性の私としては、ドナルドへの期待が右肩上がりできていて、就任式でクライマックス。後は下る一方ではないか?ということ。ロシアのウクライナ侵攻、ドナルドに止められますか?イスラエルの問題、ドナルドに解決できますか?
 金正恩と相撲をとって、ドナルドが勝てますか?これは、ドナルド、勝てますよね!必殺「揚げ足取り」という技を持っていますからね。

 ドナルドは、私の苦手なタイプの人です。どこが苦手か?
 平気で、人を罵倒する酷い奴だから。品性がないのです。
「移民は犬猫を喰ってる!」なんですかこれ。そのうち、日本人も輸入までして犬を食べているから不法移民と同じだ!と、言われてしまいそう。

「(カマラ・ハリスは)知恵遅れだ」
 このようなことを言うドナルド…なぜ支持するアメリカ人が多いのか?アメリカは、いつから「下品が好きな国」になったのか!日本の底辺でようやく生きている私など、何を言っても虚しいだけですね。モグラの遠吠えでしょうか。

 なぬ?いくら読む人が少ないアンティークマンのブログでも、「ドナルド」というファーストネームの表記は失礼じゃないかって?
 いえいえ、むしろ敬愛の念がこもっていますよっ…。人類皆兄弟ですから。下品なドナルドも、私の兄なのです。
 皆兄弟であっても、「戸締まりと火の用心」は、しますがね←これ、団塊世代ならわかるギャグ。笹川良一さんと高見山さんから教えていただいたもの。

 2週間後に迫った就任パレードで心配なのは、「ドナルドのリムジンにバズーカ砲(射程距離も300mありますから、警備の外からでも…)を撃ち込まれたらどーする?」です。

 大統領専用車両。見た目は、普通の高級乗用車。しかし、シークレットサービスは、「世界で最も防御性の高い車」とアピールしています。
「ロケットに攻撃されても大丈夫」なのだと…。

 ボデイは・・・スチール、チタン、アルミニウムの成型で要所にセラミックも使用。砲弾で貫通させることは不可能(小惑星の直撃にも耐えられるという記述も見ましたが…これはマユツバ?)。外気を完全に遮断しているので、生化学兵器の攻撃も完璧に防御できる。

 ドアは・・・厚さ20cm、重さは旅客機の扉ほどもあるそうで、「天の岩戸(あまのいわと)」だね。

 タイヤは・・・防弾性能を強化(スチールのリム入り。つまり、パンクしないということ…)。
 備品として・・・「ポンプ連射式散弾銃」「催涙ガス大砲」「血液(大統領の血液と適合するもの)」「情報を暗号化する通信機器」「ナイトビジョン・カメラ」…。
 は~い、安心しました。銃弾など、紙玉みたいなものということですね。

 リムジンが最強なのは分かりましたが、肝心のホワイトハウスはどーなっているのか?
 音楽室、娯楽室、体育館、サンルーム、テニスコート、ボウリング場、映画館、ジョギング専用路、プールもある。
 大統領はプール無料、いいなあ!

 警備は、シークレットサービスやSWATが担当。屋上から、武装した特別要員が24時間監視。大統領(含大統領府)に重大な脅威と判断される侵入者があった場合、その要員の意思で狙撃できる(このように法令にある)。
 ミサイル攻撃に対しては…
「地対空ミサイル(携行式)も装備されている」 
 当然そうあるべきでしょう。

 まずは、ドナルド、無事ホワイトハウスへ入ってほしいです。それで、心配性の私も一安心です。


2025 箱根駅伝 MVP

2025年01月06日 | Weblog
「箱根駅伝のMVPは?」という長男からの質問。駅伝のMVPは、言うまでもなくタスキを繋げた「全員」です。で、アンティークマン流に印象に残った人は…。

 真っ先に、挙げたいのは八田秀雄先生ですねぇ。
 関東学生連合選抜チームの8区は、東大生(秋吉拓真選手)。9区は、東大大学院生(古川大晃選手)でした。いわゆる「赤門リレー」。

 9区の東大大学生の給水係が、65歳の東大大学院教授の「八田秀雄先生」でした。
 八田先生は、運動生理学が専門分野。おそらくその分野で知らない人はモグリでしょう。モグラではない。
 なぬ?どうしてアンティークマンが、そんな高名な学者さんを知っているのかって?
 実は、知り合いが医学博士号を取得しまして、私に報告してきました。「本当かよ?」と、ネットで検索してみました。本当でした。彼の名は、「八田秀○くん」。そのとき、八田秀雄先生のことを知りました。
 給水係の八田秀雄教授が、水のボトルを古川選手に手渡しました。無事役目を果たした八田教授は、ランナーの古川大晃選手を、ほほえみを浮かべて、両手を振って見送りました。

 これには、「俺たちの箱根駅伝」の著者、池井戸潤さんが反応。東大陸上部OBの国民民主党の玉木雄一郎代表も反応。

 八田先生の素晴らしさは、これだけではありませんでした。古川選手が道路脇に捨てたペットボトルを、拾いに走ったのです。中継のテレビにも、その様子が映し出されておりました。品がありますよ!MVPですよね!

 私の家に最も近い大学は、中央大学です。駅伝部が練習しているのを観ることもあります。何しろ今年は、八王子市から、中央大、創価大、帝京大、法政大の四校が箱根駅伝に出場しました。
 さて、1区区間賞は、中央大学の吉居駿恭選手でした。区間賞の選手へのインタビューの最中、テレビ解説中の兄「吉居大和選手(トヨタ自動車 元旦のニューイヤー駅伝1区3位)」と話す機会がありました。
 このときの会話がSNSで高評価。私も、「いい兄弟だなあ」と、思いました。
 で、会話も良かったですが、1区で飛び出した弟の吉居駿恭選手が良かったです。区間記録には届かなかったですが、区間賞を獲得。2位の駒澤大学に1分32秒の差を付けました。 この差で中央大学は、5区の途中まで1位でした。凄かったぁ!

 三校が併走しておりました。そこへ突如現れた大学が三校を一気に抜こうとしました。三校の中の一校の選手が、驚きの表情で、抜き去ろうとした選手を観ました。実況のアナウンサーが…
「(抜かれそうな選手が)ビックリしました!」と、叫びました。
 私は、「そんな実況ってあるんかいな?」と、思いました。すると、実況のアナウンサーが繰り返しました。
「ビックリしました!」
 しっかり画面を観ていない視聴者には、何がなんだか解らない。このアナウンサーにもビックリしましたよ。

 青山学院大学の9区、田中悠登選手(4年)。給水係の片山宗哉さん(4年)がペットボトルの水を持って近づきました。片山さんは、水を2本持って並走し、田中選手に1本渡すと、自らのボトルとぶつけて乾杯!並んで口をつけた。この場面までに、4年間大変な艱難辛苦があっただろうあなあ…。

 我が家から、3kmほどのところに、東京薬科大学があります。東京薬科大学といえば、「ケツメイシ」。漢字では、「尻名刺
(けつめいし)」ではなく、「決明子(けつめいし)」。
 薬草の名前なのだそう。決明子の効用は、便秘解消。ミュージックグループ「ケツメイシ」の名前の由来は、この薬効になぞらえて「全てを出し尽くす」という意味が込められているぅ…と思われます。つまり、志村けんですね。意味が分からない?「脱糞だ(ダッフンダ)」ってことで。

「ケツメイシ」のリーダーの大蔵さんの長男が、国学院大学2年生の、吉田蔵之介選手。今年は、アンカー区間の10区に登場。総合3位でゴールイン。自身も、堂々の区間3位でした。全てを出し切ったかな。

 往路連覇を飾った青学大は復路では1度も首位を譲ることなく、大会新記録で総合優勝。原監督は胴上げで8度宙を舞い増した。そのとき、原監督は、奥様の美穂さんを歓喜の輪へ引っ張り込みました。寮母である奥様の美穂さんも、胴上げされました。内助の功、寮母の功(?)が祝福と感謝の花火のように打ち上げられました。

 5区の山登りで激走、区間新記録をマークした、青山学院大学の若林宏樹選手(4年)。若林選手は、大学で競技生活を終えるという。就職先は、日本生命。青山学院大学から日本生命への就職、結構おられるかと。実は、我が家の次男坊も、同じルート。次男坊は、駅弁は食べますが、駅伝はしておりませんでした。

 今朝も、ブログのリアクションボタンが復旧していません…。どうしたらいいでしょうかねえ。


繰り上げスタートまで0.01秒!

2025年01月05日 | Weblog
    箱根駅伝、ドラマの連続ですが、「いい意味で、ホントは失格じゃないのか?」という出来事がありました。今は、ダ~レモ、覚えちゃいないと思いますがね。
 それは、第88回大会のことでした。「古い」って?古くてもいいじゃないですか!書いている人間が古いんだもの。

 神奈川大9区の鈴木駿くんが、10区の鶴見中継所手前、20メートルで突然、転倒。その前に、フラフラしたり、蛇行したりなどはないように見えたのに、いきなりの転倒。
 テレビの前の私は、
「おーっ!ぎゃー!あれーっ、もう少しだー!」
 と、大声を出してしまいました。繰り上げスタートになるかどうかの瀬戸際だったのです。テレビの実況アナは…
「く、繰り上げスタートまで、あ、あと5秒ですーっ!ぎゃーっ!ぐえーっ!がぉー」
 と絶叫しておりました。鈴木くんはというと、立ち上がろうとはするのですが立てない。這うようにして…それでも進んでおりました。

1位が通過してから20分を過ぎた場合は、繰り上げスタート。
 10区(鶴見中継所)の白線には、9区のランナーが這って数メートルまでせまっている神奈川大。そのほか、東海大、日体大、上武大、学連選抜が並んでいました。
 係員はピストルを構え、繰り上げスタートの号砲の用意。繰り上げまで、あ、あと0秒・・・っ!

 神奈川大学はどうなったか?!
 鈴木くん、繰り上げスタート直前に、タスキ渡しに成功!
 渡した瞬間、電光掲示板は、「20分00秒00」に。
 劇的と言おうか、奇跡的と言おうか、繰り上げスタートを免れました。良かったです。

 鈴木くんは、「足に力が入らなくなり、何が何だか分からなかった」と。根性とか意識とかではなく、「本能」で走った(這った?)わけです。
 このような素晴らしい場面を見ることが出来た。これを幸福といわずになんと言おうか!
 
「いい意味で、ホントは失格じゃないのか?」
 このタスキ渡し時の出来事です。

 9区の鈴木くんからタスキをもらった、10区の高橋俊光くんなのですが、体を精一杯のばしてタスキを受け取ろうとしました。
 ラインから9区側の領域に、10区のランナーの手が着いてしまったり、足が出たら失格です。
 その時、鶴見中継所の係員が、思わず高橋くんの体を支えたように見えたぁ!
「手を着いたり足が出たりして失格にしてしまっては可哀想」 とっさに係員が高橋君を、10区側へ押しもどした?!
 こ、こ、これは、厳密に言うと失格か?その係員は、左手に10本ほどの(繰り上げスタートの学校用)タスキを抱えておりました。 
 私は、テレビを通してですが、「カラフルなタスキがおおきく翻ったところ」と、「係員の、何とかしなければという必死さ」を感じとりました。

 そのあとの関係者の毅然とした釈明が良かったです。
「走者ほう助ではないかとの指摘がありますが、駅伝は人が作るものなんです。私どもは、人として絶対公平に大会を進めております」
 実に気分がいい回答です。「駅伝は人が作るもの」そうだったのか!?ただ…よーく考えると、意味が解るようで、解らないけどね。
「駅伝の係員も人だから、ルールより人情だよ」と、いうことなら嬉しいですがね、

 このお正月も箱根駅伝から沢山の感動をいただきました。
 それにしましても、今朝もgooブログのリアクションボタンが復旧していないのですよっ。血圧の上が160です。gooスタッフの皆さーん!早く元に戻してよーっ!血圧じゃなくて、リアクションボタン!


箱根駅伝は競走だけにあらず

2025年01月04日 | Weblog
 箱根駅伝…お正月のぉ、否、1年の楽しみの一つです。この度は、勿論、予選会から勝ち上がった母校を応援しました。
 二男の母校は、2年連続の優勝。この11年間で、8回の優勝。楽しませて頂きました。また来年が楽しみです。

 青山学院大学が、シード校の常連ではなかったころの選手に凄い人がおりました。原監督がスカウトした選手なんですがね。高校は長崎県の有名進学校。
 彼は、2年生の時に、2区というエース区間で11人抜きを演じました。3年生の時は、9人抜いて区間賞。あの東海大学の村澤明伸くんまでを抜き去ったのですよ!

 現在、33歳。名刺には、中国電力のロゴが入っています。会社では中堅どころでしょうが、まだ選手を続けていてもおかしくない年齢ですね。学校は違いますが、一つ上には二代目山の神と呼ばれた柏原竜二さんがいて、一つ下には大迫傑さんがいる。
 大学卒業後は、原晋監督と同じ中国電力へ。マラソン日本代表を目指して競技を続けたのですが、まだこれからという25歳の若さで引退。引退の理由は、故障ではなく、「箱根で燃え尽きた」とのこと。

「そりゃあ、できすぎだ!」って?
 そうです。「できくん」です。「出岐(でき)雄大」くん。「出岐くん、出来すぎ!」(これを書きたくて、ここまで引っ張っりました!新年、初ダジャレ)
「くだらないダジャレだね!」と、言わないでね、お正月に免じて大目に見てくださ~い。

 箱根駅伝には、ドラマがつきもの。
 強烈な印象で、今も記憶が鮮明なのは、1991年の箱根駅伝…古すぎるって?だ、団塊世代なら十分記憶にあるかと。

 早稲田大学の1年生、「櫛部静二くん」が、花の2区を走りました。
 トップでタスキを受けた櫛部くんは、順調な出足ではありましたが…。体調不良に脱水症が加わったのか…中盤から大ブレーキ。靴紐は、ほどけたまま…。意識朦朧で走っていました。 次々と抜かれていき、タスキ渡しを目前にして、フラフラ。右に左に蛇行し、「夢遊病者」を観たことはありませんが、おそらく、こんな感じだろうと思われました。 
 立ち止まったり、歩きだしたり…。
 この時、駅伝ファンの100%、いや、日本人全員が、
「ガンバレ!櫛部!」
 と、声をからして応援したでしょう。立ち止まって、両手で顔を覆うなどの場面もありました。 

 はたしてタスキは繋がるのか!トップから14位に転落したところで、ようやくタスキ渡し成功!早稲田ファンでなくても、狂喜!驚喜!狂気…しましたぁ。それが日本人のいいところであり、駅伝ファンのスポーツマンシップだと思います。

 櫛部くん、今頃どうしているかなあと思ったら、なんと、城西大学男子駅伝部監督でした。城西大学は、この度の箱根駅伝に出場しておりまして、堂々の6位。強いですよ!
 箱根駅伝には、このように往年の選手が監督として箱根に戻ってくるのを見る楽しみもあります。

 櫛部静二くんを話題にしたのなら、花田勝彦くん、武井隆次くんも話題にしなければ不公平。花田、武井、櫛部は「早大三羽烏」と、言われておりました。オツオリ、マヤカといったケニア人留学生ランナーを擁する山梨学院大と覇を競った当時の早稲田大の中心選手でした。

 早稲田の花田勝彦くんは、現在は「早稲田大学競走部駅伝監督」。早稲田大学は、4位でした。次回の箱根駅伝、三強の一角を崩すのは、早稲田でしょう。

 早稲田大の監督は、渡辺康幸くんじゃなかったのかって?
 9年前に、早稲田大学競走部駅伝監督を退任して、住友電気工業陸上競技部監督を務めています。

 武井隆次くんは、箱根駅伝との直接的な関係は無くなっています。現役引退後、S&B食品監督や、早稲田実業高等学校陸上部コーチを歴任。現在は、すみだランニングサポートクラブで指導。そこには、将来的に箱根を狙える力を持つ中高生が所属しているという。「箱根を目指す教え子にはぜひあの舞台で活躍してほしい」と、武井くん考えているという。こういうのを夢とロマンというのでしょう。

 箱根駅伝、人間模様を見るのも面白いワ!
 私が、車椅子で、立川駐屯地~昭和祈念公園まで「箱根駅伝予選会」を観に行くワケも解っていただけるかと!


とりあえずフィンランドに倣うかぁ…? 

2025年01月03日 | Weblog
「小中学生、約29万9000人(22年度)」
 これって、なんの数字だと思われますか?
 不登校の数なのです。10年連続で増加しています。
 高校(全日制・定時制)の不登校生徒数は、6万575人。2年連続で増加だという。

 何度も同じことを書いてきましたが…、学力をつけると不登校は減ります。1日も登校しないで不登校になる子は、おりません。やむを得ない理由がある場合を除きますがね。

 OECD国際学習到達度世界一は、フィンランド。
 フィンランドに不登校は、いるか?
「不登校等の問題はほとんど無く、高校中退の場合はその後のフォローもしっかりやっている」(フィンランド文部大臣)

 フィンランドは、なぜ高い学力か?その答えは簡単で、「優秀な教師を育て、授業について行けない子どもを出さないから」 よって、子ども達は、不登校という手段を行使する理由がない。

 日本の教育と違うところは…
1 教科書に検定がない。教科書は出版社が独自に作成する。教科書の採用は、各学校または個々の教員。これは大切なこと。日本で取り入れるとしたら、「児童生徒個々によって教科書が違う」これこそ、個に応じた教育です。
 なお、日本の寺子屋は、学年もカリキュラムもなかった。正真正銘、個に応じた教育でした。極小規模校の教育について、「寺子屋方式」とかいう場合がありますが、本物の寺子屋に失礼です。

2 教員の勤務評定をしない。これによって、(校長と教員の)信頼関係が構築され、優秀な教員が確保できる…評定するか否かにかかわらず、教員には、高い能力を求められるということ。これは二面性がありますね。日本の場合は、「人事異動」があります。勤務評定は必要だと思います。

3 大学院で、修士号を取得しなければ教員にはなれない。これは、私が20年前に提唱したことと同じ。日本では教員養成の大学があるため、18歳でその大学へ進むか否かを決めます。
 つまり、「教職に就くかどうか」を18歳で決めなければならないような状況があるわけです。考えてみてください。18歳で、生涯の仕事を決められますか?!そのような、少々無理なルールになっているのが日本の教員養成。

 私の従来からの主張は、「教員養成は大学院で」ということ。つまり、フィンランド方式。
「教員養成大学から大学院へ進んで教員になる」
 それはもちろんそれでもいいです。もう一つの道として、
「どこの大学のどの学部を卒業しても、教員養成の大学院へ入ることができる。そこで教員の資格を取得する」
 全く畑違いのバックグラウンドを持って教員養成大学院へ入ってくる人の方が、「心の痛み」が分かる教員になる可能性が高いと私は思っています。

4 教職に就くための教育実習は、300時間以上。このあたり、はっきりした数字が出ているので、いかに日本の教員養成が「ヤワ」かがわかるところ。
 日本の場合、3~5単位分の教育実習に関して、1単位当たり30時間。つまり、合計90~150時間。
 ただし、3分の1までは、「大学内での実習や授業で代替できる」ので、実質60時間で済んでしまうケースも。こうなると、フィンランドの「5分の1」ですよ…。

5 教員の採用は、「各学校が独自に行う」。1年間は、仮採用。正式採用にするかどうかは1年後に決められる。

6 教員に転勤がない。定年まで同一校勤務。逃げ場がない。頑張り続けるか?はたまた辞めるか?

 これらのことは、日本もそっくり見習うことができると考えます。

 日本の教員養成、真剣に考えるところに来ているんじゃないの。小中高合わせて不登校36万人だもんね。

<お詫び>1月2日、明け方から突如「リアクションボタン」が機能しなくなりました。未だに復旧しません。読んで下さる皆様のブログにリアクションが出来ません(コメントも)。お許し下さい。今朝も、まだ反応しません…。


ブルドッグ似?自分の顔ですから大切にします

2025年01月02日 | Weblog
 新年を迎えまして、また年齢が増えました。おめでたいことです。
 世の中、自由・平等など無に等しい。数少ない平等の一つに、「老いること」があります。たまに鏡を見て、びっくりします。たるんでます・・・目の周囲、ほっぺた。
 正面を向いているときは、「こんなもんかな」と思いますが、下を向くと、地球の引力で、顔の肉類が垂れ下がります。ひどいものです。でも安心。誰にでも平等におとずれるものですから。「死なばもろとも」ということで…。

 たるんだほおの肉。「まるでブルドックだなあ…」。その重みに耐えられず、口の両端が下がり、「への字口」になっている。

 ブルドック…ブルは雄牛。ドックは犬。雄牛と戦わせた犬を「ブルドック」と名づけたのだそう。雄牛と犬の交配種ではなかった(心配しないでください。ボケのつもりですから)。
 一般的に闘牛は、「牛vs人」ですが、牛と犬の闘牛もありました(13~19世紀の半ば近くまで)。
「ブルベイティング」と呼ばれた競技で、つないだ雄牛に、数頭の犬をけしかけ倒させるもの(牛の鼻っ面にかみつく)。最初に牛を倒した犬の持ち主が高額賞金を受け取った。

 そうなると、望ましい犬は…
「牛の鼻に食らいついて離さない。しかもふりほどこうとする牛に振り回されても耐えられる。気性もどう猛なのが望ましい」 そのような犬が求められ、品種改良が重ねられた。

○ 牛に噛みついた時に、楽に呼吸ができるように、鼻がつぶれていて、鼻の穴が上を向くようにした。スノーケルの原理ですねコレ!
○ 噛みつく力を強くするために、下アゴを発達させた。
○ 牛の角に掬い上げられないように、短足にして体高を低くした。
○ 牛の角によるダメージを小さくするために皮膚をたるませた。皮膚のたるみって、こういう効果があったのかぁ!
○ 耳が大きいと邪魔なので、切った。
○ 牛に振り回された時の遠心力を小さくするため、首を短くして、重心を前にした。
○ 重い方が有利なので、大きくした(60kg前後にまで)。

 ブルドッグは、「勇気」「不屈」「忍耐」の象徴として、「イギリスの国犬」となっています。イギリス人(擬人化された典型的イギリス人像)のことを、「ジョン・ブル」というのも、ブルドックからきていると思います(私の推測ですがね)。
 また、ブルドックは、イギリス海軍のマスコットにもなっています。
 イギリス海軍だけでなく、アメリカ海兵隊のマスコットもブルドック。「しぶとく食らいつく」ということでしょう。

 アメリカ海兵隊のTシャツ・・・
 前面の絵は、斜に構えて、歯をむき出してにらむブルドック。
 背面の絵は、そのブルドックを後ろから見たもの。ほとんどお尻!ユーモアあるワ!私が持っているものは黒地で、ブルドックの絵はグレイ。「UNITED STATES」「MARINE CORPS」と書かれた文字は、白。ただ、背面の文字は、前面の文字を裏から見たように書かれています。たかがTシャツにも、ユーモアを忘れない…感心します!

世界中のマニアに愛好されているブルドックですが、イギリスで、「ブルドッグの認定基準」が変更になりました。
 認定基準があるのです!さすが、「イギリスの国犬」。

 ブルドックは、数奇な運命を辿っています。私の顔も数奇な運命を辿っていますがね。
 だけどぉ、自分の顔です。今年一年、大切にしなきゃあね。


おお、大砲

2025年01月01日 | Weblog
 新年を迎えることが出来ました。これも、ご先祖様がいらっしゃったから。有り難いです。で、元旦の今日は、ご先祖様のことを…。

 高取藩(今の奈良県)江戸留守居役家老「草川太忠(くさがわたちゅう)」は、天誅組が高取城を攻めているとの知らせに、早籠で江戸から高取へ駆けつけましたぁ!
 この草川太忠が私の曾祖父。高取に着いた時には、天誅組は退散しており乱は治まっていました。 

 高取城は日本の三大山城(美濃岩村城、備中松山城、大和高取城)の一つで、標高584メートルの高取山の頂にあります。現在は石垣のみ。
 1863年8月26日に天誅組が高取城を攻めたのですが、太平の世に浸かりきった連中に、山城を攻める技術などあるはずがなかった。なにしろ、田んぼの畦道を一列に並んで攻めて来たそうです。また、山頂までの道も細く長く斜度がきついのです。

 高取城には、大砲がありました。天誅組は、大砲を撃たれびっくりして逃げ出したそう。
 この天誅組の変、犠牲者は天誅組の2名のみ。この2名は、逃げる際に転んで、逃げ惑う味方に踏まれて亡くなった。轢死というべきか圧死というべきか…
「そりゃないだろう」というべき戦死の仕方です…。

 大砲の直撃をくらった天誅組の兵士は、鉄鍋をかぶっていたのが幸いし、2日間の耳鳴りで済んだという。直撃で耳鳴りだけ…これも凄い!なんとものどかな戦です。

 曾祖父草川太忠、「御家の一大事に早籠で、江戸から高取まで駆けつけた…」3~4日はかかったでしょう。これまたのどかなものです。乱は治まったが、残党が不穏な動きをしていたので、剣の達人でもあった太忠はしばらく高取に滞在した。
 天誅組が完全に壊滅したのは9月24日の鷲家口村の戦闘でした。

 太忠が江戸へ戻るにあたり、城主(植村家保:いえもり)は、遠路駆けつけた褒美として、柿をたくさんもたせてくれた。
 息子の為之介(ためのすけ、私の祖父)は、柿をたらふく食べた記憶があると言っていたという。
 柿の量が多かったので、干し柿にもした。為之介にとって父親「太忠」は、天誅組に早籠で立ち向かおうとした英雄であり、尊敬できる人物であり、甘い甘い柿と、さらには干し柿さえももたらした、絶対の存在であったことは間違いありませんね。この時代「父性」は、厳然として存在していましたねえ。

 1868年(慶応4年、明治元年)草川太忠は、高取藩の「参政」に任ぜられ、さらに「東京公用人」を兼務しました。江戸は、東京と名称変更されました。
 その後の藩政の改革で、家禄は9割減となった…!廃藩置県で、高取藩は高取県となり、さらに奈良県となった。

 1871年(明治4年)末。太忠の勤務する東京出張所は閉鎖された。追い打ちをかけるように、武士階級の特権を剥奪する諸制度の改革が相次いだ。草川家は凋落の一途をたどることになりました。

 司馬遼太郎の短編に、「おお、大砲」があります。天誅組の変のことが書かれています。曾祖父の太忠は、「おお、大砲」には登場しませんが、影を感じます…。 

 1873年(明治6年)私の祖父、草川為之介は19歳になっていました。1月に徴兵令が公布されました。
 政府は、20歳以上の男子を兵籍に入れ、3年間兵役に就かせることにしました。草川家に代人料270円(現在の相場に換算して約200万円)を支払うことができれば兵役は免除されたのですが、残念ながら草川家にそのようなお金は無かった。
 為之介は、徴兵を忌避し、新天地を求め北海道へ渡りました。

 と、まあ我が家には、このようなご先祖様がおられました。 高取城址へ行けばご先祖様が吸った空気を吸い、見た景色を見ることが出来るかな。
…そんなわけで、一度ですが高取城址へ行きました。ただただ、感動しました。