アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

絆創膏の「創」が、創造の「創」と同じかぁ…

2020年08月15日 | Weblog
 世の中「凄いなあ」と思う人がたくさんおられる。我が身を振り返ると「凄くないなあ」と、つくづく思います。なぬ?「自虐ネタは好まないんじゃなかったのか」って?自虐じゃなくて、本音・本心なんですがね。
 詩人の吉野弘さん、天才と言ってしまえばそれでおしまいですが、呆れるほど前頭葉が発達しておられる。脱帽です。脱毛とは言いません。自虐ネタだから。
 「創」という漢字なのですがね。創造、創設、創業…「つくる、はじめる」という、ポジティブの先端を行くような意味の漢字です。
 ところが、「きず」という、いわばネガティブな意味もある。絆創膏(ばんそうこう)の創に使われています。
 こういう不思議な漢字もあるのですねえ。だから日本語はおもしろい。私なりの解説もありますが、吉野弘さんのご意見には、目から鯛のウロコが。
 吉野さん・・・創造らしい創造をする精神は、そのいとなみに先立って、何等かのきずを負っているのではないか。きずを自らの手で癒そうとすることが創造につながるのではないか・・・
 「その通りで、ございますね。賛同申しあげます」と、納得させられます。吉野さんの「詩のすすめ」にでてくる「創」の例が、「植物の挿し木」。
 茎や枝を切って、地中にさし込めば、傷口から初々しい根が生えてくる。このことこそ、きずが創造につながることを示す姿ではないか…と。
 なぬ?「アンティークマンは、どんな解説を考えていたのかって?私は、メープルシロップでした。メープルシロップの幹に「創をつける」と、「シロップ」が流れだす。つまり、「創られる」。だから、「きず」と、「つくり出す」は、同じ「創」という漢字にした。なぬ?65点!?まあ…そんなもんかな。
 で、挿し木って不思議ですよね。知られていたのは、葉や茎を切ると、傷口に根など、「何の細胞にでもなりうる『幹細胞』が生じる」ということ。ですから、挿し木で植物は増やせる。本来の親とおなじに増えるわけで…「親と同じに?」と、いうことは、「遺伝子…」。
 この遺伝子研究(基礎生物学研究所など)は、日本が世界の最先端らしい。 ある種のコケの幹細胞化を起こす遺伝子が、哺乳類の幹細胞化で働く遺伝子と同じ仲間であると分かったのだと!つまり、動物と植物が共通の幹細胞化遺伝子を持っているということ!ど、ど、どっひえーっ!そ、それはありえへんやろー!しかし、事実なんだからしょうがない。
 ということは、人の体にも、「創」の遺伝子がある。病気、きず(創)を自らの手で癒し、そこから根を伸ばして、新たな生をつくりだす…!