アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

小規模校 存続がいいか統合がいいか

2025年02月14日 | Weblog
 U市に、年度限りで閉校する3つの小学校がありました。3校を閉校して、新たな1校にするという。
 3つの小学校の6年生を集めて、アンティークマンに講話をお願いしたい…こういう申し出がありました。ホントホント!
「来る者は拒まず、去る者は追わず。家中捜しても、No!という言葉が載っている辞書がない」そうゆう「出しゃばり」の私でしたから、もちろんOKしました。

 で、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ですから、閉校する3つの小学校について調べました。ここまで真摯な対応を見せる講師…なかなかいないでしょう。自分で自分を褒めるなってかぁ?聴衆である子どもたちへの、レスペクトです。

 石炭産業が隆盛を極めていた頃のU市は、人口およそ7万人でした。そして、今は、2,603人。日本一人口が少ない市となっています。隆盛時は、分校も合わせると10校以上の小学校がありました。それが、新年度から…事実上1校に。
 
 石炭産業の衰退による人口減少。追い討ちをかけるかのような少子化。U市も、いろいろと手を尽くしているようですが、シャッター街のシャッターをこじ開けることはできない…。
 
 私は、学校統合には賛成です。同学年で、ソフトボールの試合ができない人数になったら統合すべきだと思っています。
 なぜかって?学校は、「教育の場」です。全校体育の時間に、ソフトボールの試合ができないのであれば、「教育の場」とは言えません。「公教育」の意味からもね。

 よく耳にするのが、「学校がなくなれば地域が寂れる」…!なにをか言わんや!誰のための、何のための学校ぞ!
 子どものことなど、なーんも考えていない。「公教育」の意味を考えていただきたいもの。子どもたちに、学習指導要領に定められている学習をさせられない…それは、学校じゃないです。

 U市の場合、失礼ながら貧乏所帯なのに、それまでよくぞ学校を存続させてきたと思います。私の考え方(ソフトボールやら、公教育やらが出来ないなら統合せよ)とは違いますがね。
 閉校して、市の財政負担を軽くしようというのではなく、学年で、ソフトボールならぬバスケットボールの試合ができなくなるまで(学年10人未満)閉校をがまんした。いいのか悪いのか、ともかく頑張った。

 国立教育政策研究所によれば、小学校2校を1校に統合すると数千万円規模、3校以上を1校に統合すると、数億円規模の人件費削減が見込まれるという(今回のU市の場合はこれに相当します)。
 但し、人件費削減効果が期待されるのは国と都道府県だけ。市町村の人件費削減にはならない。なぜかって?公立学校のほとんどの教員や事務職員の人件費は国が3分の1、都道府県が3分の2を負担しているのですから。

「学校は地域の拠点であり象徴である」…冗談じゃない。象徴のために、まともに子どもの教育ができない名ばかりの学校を存続させてどーすんの!

 さてさて、6年生に対する講話ですが…日本の現状を教えて、「このような日本に生きる君達は、どう思考し、どう行動するか?」
 素晴らしい講話になりましたよ。ウフッ。また、自画自賛!
 なぬ?「それって、卒業する6年生に対してじゃなくて、いつもの話と同じじゃないか」って?
 アハハ、私の話は、どこへ招かれても内容は大同小異。
「講話してぇ!お願いっ!」というオファーが来ていたうちが華でした。
 なお、講演料は一切いただいておりませんでした。念のため。菓子折をいただいたことはありました。おねだりしたわけではありませんでしたからぁ。念のため。


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