アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

半ドンの復活に寄せて!

2013年01月22日 | Weblog
 自民党政権に戻って大変ありがたいのは、「円安」です。わずか1か月で、私の債券関係の赤字が半減。元本確保までもう一息です。儲けないまでも、損をしなくて済むかもしれません。しかし、…1か月で数百万円取り戻せるということは、1か月で数百万円損をすることも十分あるということ…。安倍政権の三本の矢…毛利元就の三本の矢とは意味が大分違うが…。まあ、景気さえ上向けば庶民としては、なんの文句もありませんがね。

 今の小中学生は、「半ドン」を、知らない。萩本欽一の番組かって?そ、それは「キンドン」(古っ!)。
 「半ドン」は、午前中に授業(業務)が終了し午後が休みのこと。勉強をしたくないガキには、それはそれは魅力的なものでした。学校においては、「土曜日」が半ドンでした。
 半は、半分の半で意味は解るが、「ドン」は、なんなんだ?これには諸説ありますが、私がいただいている説は…正午に午砲(空砲)を撃つ地域がありました。「ドン」と鳴り響くことから「半ドン(1日の半分の時刻にドン)」と呼ばれるようになった。午砲はサイレンに代わっています。今も、正午に、サイレンを鳴らす地域が多数あります。空襲警報ではない。
 土曜日は半ドンで、学校から帰って家族と昼御飯を食べる。御飯は、朝の残りなので冷たくなっているが、母が味噌汁と、野菜炒めを作ってくれました。野菜炒めには、「テンカマ」が入っていました…おっと、55年も前の思い出に浸っている場合じゃない。テンカマ入りの野菜炒めは、冷めても旨いという特長があります。

 所詮、欧米のマネなのですが、日本でも土曜日を休業日にしようということに。20年以上も前の話ですがね。「エコノミックアニマル」を誤解して、「休みを多くすると、日本人は働き過ぎだという国際的な誹謗を免れられる」と考えた。働きたくない人達にとっては渡りに舟。初めの頃は、第二土曜日のみを休業日とした。それから3年後に、第四土曜日も休業日に。そして、10年前(平成13年度)。完全週5日制に。…半ドンが消えましたぁ。同時に、「ゆとり教育」の一環として、学習内容を3割削減する学習指導要領が。

 そして、自民党政権に。円安はホントありがたい…。で、自民党の政権公約に、「土曜授業の実施」があります。早い話が、学校週6日制の復活。
 「ゆとりだなどと、いいふりをしたから学力が低下した」…。PISAの結果も、平凡な国に成り下がった。そこで、小中学校では、平成24年度から、「ゆとりを見直す新学習指導要領の全面実施」を敢行。授業時数を増やした。と、まあこのような経緯を辿ってきたのですが、新学習指導要領の前から、「土曜授業」を行う学校が増え始めておりました。もちろん当該都県の許可を得ての話ですがね。
新学習指導要領の実施で、必要な授業時間数が増えたため、「土曜授業」は、一気に拡大しました。「土曜授業の完全実施」までには、まだ時間がかかりますがね。
 そうなれば嬉しいのは、「半ドン」の復活。午前中何もせずに、家族と昼飯を食べルのではなく、午前中に授業を受けて、成就感・効力感に浸りながらお昼御飯を食べる…これが旨いのです。
 えっ?「土曜日に授業をすると学力が上がるのか」って?PISAの結果から検証しますと…

 <2006年>
 読解力 韓国→フィンランド→香港→カナダ→ニュージーランド 日本は15位
 数学的応用力 台湾→フィンランド→香港→韓国→オランダ 日本は10位
 科学的応用力 フィンランド→香港→カナダ→台湾→エストニア 日本は6位
 さてさて、日本の良識ある人々は焦りました。良識ない日本人もいるのかって?某思想の教育関係者は、「偏差値教育反対」とか「学力より心」とか…勉学に励まないことがいいことのような言い方をしてきますよ。そもそも、「偏差値教育」などという教育などない。私は、「偏差値こそ子どもを救う」という考え方の敬虔な信者ですかね。偏差値は素晴らしいです!で、日本は、PISA型の学力向上に励んだのです。

 閑話休題。<2009年>のランキングは…
 読解力 上海→韓国→フィンランド→香港→シンガポール 日本は8位
 数学的応用力 上海→シンガポール→香港→韓国→台北 日本は9位
 科学的応用力 上海→フィンランド→香港→シンガポール→日本 韓国は6位

 日本、なかなかやります!読解力は15位から8位までに躍進。数学的応用力は、10位から9位に。科学的応用力は6位から5位へ。ともあれ、順位は上がった。
 中国がPISAのテストに参加することは…まず無理でしょう。それで、自信があった上海市が単独でオープン参加しました。素晴らしい学力です。香港も凄いです。手元にOECD編著の4600円の本(値段を出すなって?)があるのですが、「上海と香港:中国の教育改革における特徴的事例」として扱い、絶賛の嵐!日本は甘いワ!

 で、韓国。学校週6日制で頑張っています。日本が韓国を凌いだのは、2009年の科学的応用力のみ。それもかすかの差。
 上海や香港に勝とうなどとは思いません。勝てるはずがない。しかし、半ドンの復活で韓国には勝てるかも知れません。

 長くなりました。ここらで止めておきますが、半ドンの復活は、日本国の将来のためには歓迎すべきことです。