監督解任を受けて新潟日報に緊急連載された2日間の「鈴木監督解任」の特集記事は、今シーズンのアルビレックス新潟を冷静に分析した納得のできる内容でした。
1日目のテーマは「ギャップ」でした。「求める理想」と「J2の現実」のギャップ。守備面でも攻撃面でも、「選手間の判断の共有」が機能しなかったことを言及していました。
2日目の今日のテーマは「二兎」。1匹目のウサギは「目の前の勝利(1年でのJ1復帰)」、そして2匹目のウサギは「J1で降格争いに巻き込まれない長期的なチーム作り」。そして二兎を追った結果が、「二兎を追う者は一兎も得ず」のことわざ通りとなってしまいました。
中野社長の「ともすれば1年で上がれない、2年かかる場合もあると想定していた」というコメントも掲載されていました。と同時に、「(鈴木監督の)やろうとすることは明確だったと思うが、負けてもいいとはならない」という苦悩のコメントも。「監督解任」と「長期的なチーム作り」という2つの命題の整合性についても、苦しい胸の内を語っていました。
いずれにしても、「スタイルを築き上げ、選手が新潟に来たい、新潟なら成長できるという魅力あるクラブになる(木村強化部長)」というチーム作りは、振り出しに戻ったことは間違いありません。
3年連続で火中の栗を拾うことになった片渕監督代行の今後の采配や、着実に進行しているであろう新監督のチーム作りビジョン(その前に誰が新監督を引き受けてくれるのだろうか?)に、大いに期待するところです。
とりあえず明日の栃木戦で、振るわれた「監督解任」という大鉈が、いい方向に作用することを期待しています。ボクらは「必死で頑張る選手」を応援するだけです。