今、「ディス・イズ・ザ・デイ」という本(短編集)を読んでいます。数日前の新潟日報の書評で紹介されていた本で、図書館に予約を入れておいたところ、一昨日に番が回ってきたので借りたというわけです。
この短編集は、1編1編すべてがサッカーを愛するサポーターやその家族をテーマにしたもので、しかも架空ではありますが舞台はJ2です。今日の表題である「三鷹ロスゲレロス」や「ネブタドーレ弘前」というのは、この架空のJ2リーグで戦うチーム名です。他にも「琵琶湖トルメンタス」とか「伊勢志摩ユナイテッド」とか「鯖江アゼレアFC」とか、いかにもありそうなチーム名のJ2チームがそれぞれの短編に登場します。
全11編まであるこの短編集をボクはまだ3編までしか読んでいないのですが、それぞれの短編にサポーター目線のドラマや葛藤があり、今現在のアルビレックスに重なる辛い部分なども多く共感でき、とてもおもしろいのです。例えばね、こんな行(くだり)が小説の中にサラリと登場するんですよ。
(前略)今年はあまりに□□が勝てない、という話をするたびに、母親は、みんな一生懸命なのにねぇ、と言う。いや一生懸命なのは本当に誰だって一生懸命で、それがデフォルトで、それ以上のものを模索するのがプロだろう、と圭太はいいたくなるが、黙っている。(後略)
□□に「新潟」と入れれば、まさに今シーズンのアルビレックスではありませんか。ちなみに「デフォルト」にはいろいろ意味があるのですが、今回は「初期設定」、つまり「最低条件」みないな使い方なんでしょうね。
まぁとにかく、地方都市のJ2リーグ所属のチームを舞台にした人間ドラマに、ボクは今、夢中なのであります。津村記久子さんという作家が書いた「ディス・イズ・ザ・ディ」は、朝日新聞出版から発行されており、税別定価1600円であります。この小説、朝日新聞に連載されていたんですってね。わが家は新潟日報なんで、知りませんでした。詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。ちなみに津村記久子さんは、芥川賞作家でありました。
なんか今日は、「現実逃避」って感じのブログの内容でした。心中をお察しください。