ヴェルディ戦の後半45分、1点差のスコアでアディショナルタイムに突入するか?というタイミングで、鈴木孝司選手(以下「スーさん」)の半年ぶりのゴールが生まれました。待望の1点、待ちに待った1点、パパとして初の1点です。ボクらも本当に嬉しかったですね。
あのシーンでは、ヴェルディのGKとDFのパス交換でミスが発生し、それを見逃さずにボールをかっさらったスーさんが、無人のゴールにゆっくりと蹴り入れるという、ちょっと信じられない(プロでは滅多に見ることのない)ようなシーンでした。一見「ごっつあんゴール」にも見えたこのシーンですが、これは後半に投入されたスーさんが、執拗にしつこく前線でプレスをかけ続けたからこそ発生した相手のミスだと思います。賞賛に値するプレーです。
スーさんのプレーって2点目のロメロの得点の時もそうだったけど、「自分自身が囮になって潰れて味方を生かす」的なプレーが多いですよね。なかなか得点をあげられないで苦しんだ時期も長かったわけだけど、アルベルト監督が彼をベンチに入れ続けたのは、そんなスーさんをプレーをしっかり評価しているからなのでしょう。
スーさんの久しぶりのハートマークのゴールパフォーマンス。愛する奥様も、嬉しかったでしょうね。赤ちゃんと一緒に、パパの活躍を喜んだことでしょう。
そして、アルベルト監督との熱い抱擁。この姿にはグッときましたね。結果をなかなか出せないフォワードと、その苦悩を理解しつつも信頼しながら使い続けてきた指揮官。2人の胸中には、言葉では言い表せない熱い感情が湧いたのでしょう。いいシーンです。そしてこれからのリーグ戦終盤、一縷の望みを抱いている昇格争いに向けて、スーさんの復活はボクらサポーターにとっても本当に嬉しいことでした。
ところで皆さんは、あのスーさんのゴールシーンにおけるヴェルディの選手たちの立ち居振る舞いを、どんなふうにご覧になりましたか?ボクは「自分がヴェルディのサポーターだったらやりきれないだろうなぁ…」と思いました。それは「自陣のゴール前で致命的なミスをした」ということに対してではなく、「ミスをした後になぜ最後までボールを追わないのか」ということです。
これは、スーさんが奪ったボールを、ドリブルでゆっくりと相手ゴールに運んでいるシーンです。まだゴールまでは距離があるにもかかわらず、GKは「やれやれ」って感じで両手を広げ、DFはひっくり返って天を仰いでいました。後方では座り込んでいる選手もいます。もちろんこの状況下でスーさんを止めることなど無理かもしれないけど、それでも最後まで必死になってボールを追いかける姿勢をサポーターなら見たいんじゃないかな?ボクならそうです。
アルビの選手たちには、こんな姿をボクらに見せてほしくないな…と思いました。