風は東楡の木通りから

クリスチャンフルート吹きパスピエの愛する音楽、猫たち、薔薇の毎日

富広美術館、草木湖周辺への旅

2006-05-06 01:53:27 | お出かけ・旅行記
4日家族で小旅行へ行ってきた。

渋滞を避けて今回は高速を使わなかった。ずっと下の道を走って3時間足らずで群馬県みどり市へついた。みどり市の草木湖周辺にはわりと観光するところがいっぱいある。ちょうど今、八重桜が見ごろで山は芽吹き始めたといったところ。鶯のきれいなさえずりがあちらこちらで聞こえた。ラッキーな事に国の天然記念物、オオワシもかなり近くで見る事ができた。

今回の旅の目的は星野富広さんの詩画作品を展示している富広美術館だ。星野さんのことは高校の教科書などにも載っているのでこの方のことを知っている人は意外と多いんじゃないかな。

これが星野富広さんの簡単なプロフィールだ。
群馬県勢多郡に生まれる。大学卒業後、中学校の教諭になるが不慮の事故で手足の自由を失う。入院中、キリスト教の洗礼をうける。わずかに動く口に筆を加えて絵画を描き続けている。

ペンと水彩絵の具をつかい、繊細な線と色とで描かれた花はやさしい、やさしいという表現がぴったりの花の絵だ。見るものを優しい気分にしてくれる。また添えられた詩も良い。そのときの富広さんの心情がよくわかる。

また、おもしろいことに美術館の館内はすべての部屋が丸い。それがまた心地よい。足元のほうに丸い嵌めころしの窓があり、タンポポなどの外の草花が見えるようになっている。そこがなんとも自然といったいに考えられているような感じがしていいんだな。

そんな中で富広さんの絵を見ているとなぜだか聖歌232番がおもいだされた。「日もすがらあかしせん、夜もすがら主をほめん。」星野さんの詩には聖書の話や神様のことに触れているものがある。そんな彼の詩画をみていると232番の歌詞のように昼も夜も神様が作られたこの草花をいつくしみ愛でて筆をもって讃美しているように見えるのだ。

富広美術館のあとは童謡ふるさと館へ。ここは小さな子供さんがいる方にはお勧め。ここは『うさぎとかめ』などの作詞で知られる石原和三郎の顕彰と童謡文化の普及振興のためにつくられたそうだ。中に入ると、童謡劇場や童謡ライブラリィ、ボタンを押して動く木の仕掛けや子供がすきそうな展示物もある。

童謡ふるさと館の案内に『たからもの、見っけた!』というキャッチフレーズがあったが、本当に私はここで宝物を見つけてしまった!

何かというと、入り口のすぐそばにあるオルガンだ。
感動した!なんと足踏み式のオルガン。売店のおばさんが60年前ぐらい前のものかしらといっていたが、木でできていて、鍵盤は古さを感じさせるような黄ばんだ色になっていた。メーカーはYAMAHAだった。大人の肩幅ぐらいの小さなオルガン。

和三郎が小学校の校長していたとき、そのころ珍しかったオルガンを購入し、児童に歌を教えたのだそうだ。そのときのものなのか定かではないが、じかにオルガンに触る事ができしかも弾いても良いというので弾かせていただきましたよ、『聖歌384番』を(これしかひけない)。

いい、いい、すごくいい音。空気の奏でる音だ。いいなぁ~。でもなかなかむずかしい。足踏みをやめるととたんに音が出なくなるのだから。こんなアンティークものを弾けるなんてすごい贅沢だ。それもみんなが弾いていいのだ。子供も面白がって弾いていくのだそうだ。きっといい経験になるだろうな。

その後は、だんなの強い希望で、今は廃坑になっている足尾銅山を見学。トロッコ列車に乗って坑内へ。プラットホームからは歩きで坑内を見学する。昔の作業風景を再現した人形が配置され各時代の作業の流れを見る事ができる。

なかなか勉強になると思ったのだよ。最初は。
トロッコまでは良かった・・・。トロッコをおりてはたっと気がついた。
私、だめだったんだぁ~!。こういう空間がぁ~!。
狭い、暗い、しかも大人数だからなかなか早く進まない!みんな牛歩だよ!逃げ場がない!もう怖くなってくる、苦しくなってくる、発作起きる前に外に出なくちゃ~!!!という事でじっくりトンネルの中を見学している人の間をすり抜けながら子供の事はだんなに任せて私はそそくさと出口へ。怖かった~。

だんなはこういうところが好きなのでじっくりと見ていましたよ。(何で?!)その後、銅を作っていたと思われる廃墟となった工場後の周辺をドライブ。だんなは嬉々として『すごい!機能美だ!』と感動しまくり!(どこが?!

足尾銅山坑内はもう嫌だけど、この周辺は結構まだまだ見るところがいっぱいあるみたい。また機会があったらいきたいな!という小旅行だった。