確か、クライヴァーン・コンクールの後に、仲道さんによる亀井さんと吉井さんのマスター・クラスがあったと思います。
聴きたかったな、と思っておりましたら、youtubeで公開されておりました。
まずは、亀井聖矢さん。ワルトシュタインです。
このマスター・クラスはベートーヴェンのピアノソナタのレッスンです。
将来が期待される若手のお二人に、どのようなレッスンをされるのだろうと拝見しました。
この細かさ。
あ~、レッスンってこういうのだったなぁ、となんだか久し振りにワクワクし、見入ってしまいました。
仲道さんは私と同世代ですが、蓄積したものの多さに感嘆。
こうして良いものを伝える人がいて、それを受け継ぐ人がいる。
仲道さんがこんなにベートーヴェンに熱中されているとは知りませんでした。
そして、ピアニスト目線からお客様をどう支配するか(威圧的にという意味ではありません)、時間や空気を操るところまで伝えていること。
興味深かったです。
ドイツ語のお話を少しされていました。
ドイツ語は息を吐く言葉なので、身体があまり上がらない、音が浮き上がらない、ということをお話しされています。
やはり音楽と言葉は関係していると思ったのでした。
霧島でダン・タイソン氏のレッスンを毎年受講していた知人が、ダン・タイソン先生はその作曲家の言葉がマスターできなければ、その作曲家の作品は弾かない、とおっしゃっていたそうです。
音楽家にとって語学はとても大事だと、改めて思いました。