「みみをすます」の教則本を紹介した音楽之友社のサイトに、このテキストのことが結構詳しく紹介されています。
かわいい猫ちゃんたちがいる階段の絵の下に、3つの枠があり、その中央に「表現にみみをすます」という枠があります。
そこをクリックすると、ちょっと感動する言葉が書かれています。
教則本にあるものの抜粋ですが、ここを読むとどのような教本かがとてもよく分かります。
「不思議な音の国を」使っていらっしゃる先生でしたら、共感されると思います。
その中に、教則本を評価する基準が、「これを終えたら何が弾けるようになるか」だとして、という話があります。
私たちは、つい保護者の方のご希望に沿えるようにや、わかりやすく、という想いで「大体、このような曲が弾けるようになります」と言ってしまいます。
特に楽器店ではそれを求められる傾向があると感じます。
心の中では、何を弾くかではなくどう弾くかが大事、と思っていても「どう」ということが保護者の方には通じないという頭があり、皆が知っている曲を伝えてしまいます。
「みみをすます」の著者、町田育弥さんの言葉に目が醒めた気がしました。
子どもの能力や意欲が、第三者によって安易に与えられる類のものではない、という話もあります。
これは大人が読むためのものとして書かれているのだと思います。
講師だけではなく、保護者の方にも読んでほしいのだと思います。
音楽を演奏するということは「1秒先の夢」を見ること、とあります。
なんて良い言葉。
ピアノとソルフェージュの本「みみをすます」 あそびながら基礎ができる音楽性にあふれた教本 - 音楽之友社