イリーナ・ゴリンさんの教授法コース全20回が完結しました。
日本語訳が完成しただけですので、いつでもどこからでも、単発でも見ることは出来ます。
さて、最終回で不思議の教本をどのくらいの期間で終えるかが、サラリと述べられておりました。
1年。
え?
正しくは、1年以上費やさない。
固まりました。
上巻だけでそれくらいかかる生徒もいます。
ただ、この教本上下巻を使っていて、長い生徒は3年半かかるので、その間に和音を全く弾かないまま過ごすとか、短い曲しかないとか、少々疑問を感じてはおりました。
また、これだけの長い期間、手取り足取り状態で譜読みの手伝いを毎回しなければいけないことも良くないと思っておりました。
進みが速い生徒さんは下巻の途中からでも譜読みは一人で出来ますので、そのような生徒さんは良いのですが、時間がかかる生徒さんはどうしても手伝いが必要です。ピアノのレッスンとはこういうもの、と覚えてしまうのは本意ではありません。
2冊が終わるのを待っていると、今度は塾の勉強でピアノがあまり弾けないという学年になるタイミングの生徒さんもいるので、下巻の途中から、私が次に使っている曲集を併用しようと考えました。
オリジナルの曲集を使って、読める音を増やす作戦を始めていたところでこの衝撃の話。1年以上はやらない、という・・
さっさと次のシリーズに移って、不思議の2冊のような手助けはしない、とも話されていました。
そういうことか、と納得。
最近また公開されているイリーナ先生のレッスン動画の曲の進みがえらく速く、私の生徒じゃここまで進むのに早くとも2~3年はかかるな、と思っておりました。
それをピアノを始めて1年に満たない生徒さんが弾いているという・・
新しく指導法を学び、結局は指導者の力量だなと。
そして、その指導者に合った生徒が集まるのだろうと、当たり前のことがはっきりとわかりました。
時間がかかる生徒さんですが、「この子は進みが速いと付いて行けないので、この方が良い」と仰った保護者の方がいらっしゃいます。
時間がかかったとしても、本人もご家族も楽しい気持ちでピアノに向かってくれて、さらに考える力がついてきて、自分に自信が持てるようになってきた姿を見ると、私の役割はこれなんだな、と思います。