アマゾンわんわん日記 2018

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娘からのメール

2013年11月14日 | 人間
娘から珍しくメールが届きました。
PC破壊事件以来かな?

昨日の午前中は「コロンビア最高裁占拠事件」の裁判の傍聴に行っていたそうです。

コロンビア最高裁占拠事件とは、1985年11月に、コロンビア最高裁判所兼法務省ビル(正義宮殿)にM-19武装ゲリラ組織35人が突入し、国会議員、市民、判事を含む500人を人質に立てこもった事件です。
M-19は大統領との直接交渉を要求。
自身も人質となっていた最高裁長官は最高裁ビルへの攻撃をしないよう要請しましたが、治安部隊は事件発生直後から戦車などを使って突入作戦を繰り広げ、28時間にも及ぶ激しい銃撃戦を繰り広げました。
治安部隊はゲリラを全員射殺、最高裁ビルを制圧することには成功しましたが、最高裁長官、判事11名、市民60名を含む大惨事となりました。

余談ですが、このM-19ゲリラ組織はペルーの日本大使館人質事件を引き起こしたトゥパク・アマルゲリラ組織と共闘関係にあったそうです。

事件の背景には、麻薬に関する裁判、また、軍による左翼組織に対する人権侵害の調査が複雑に絡んでいるといわれています。
当時のコロンビア麻薬組織のトップが、最高裁による身柄のアメリカへの引渡しを阻止するため、最高裁長官の暗殺をM-19に依頼した。
一方、治安部隊側は、この期に乗じ、左翼団体への人権侵害に関する資料の焼却、目撃者の殺害を図ったというもの。
つまり、最高裁は、ゲリラ側からも、治安部隊を指揮する軍側からも二重に攻撃されていたということですね。

今回娘が傍聴に行ったのは、米州人権裁判所(翻訳からそのまま)。



正直、私は、事件発生後28年も経っているにもかかわらす、まだこういう裁判が行われているんだと知っただけでも、結構ショックでした。

もともと娘は法学関係にはあまり興味がなく、学校の先生などにどんなに法学部を勧められても「絶対にいや!」と言い続けてきた人。
ですが、初めて傍聴した裁判で、実際に事件の被害者から現場の情報を聞き、その生々しさに圧倒されたそうです。



今までは「人権問題」ということにまったく興味がありませんでしたが、この裁判を傍聴したことにより、もっと人権問題についての勉強をしていきたいと思ったそうです。

ちなみに、このメール、PCの修理がまだ終わっていないため、娘は携帯電話から送ってきました。
自分の見聞きしたことを的確な日本語にして私にメールするために、あちらこちらのサイトで情報を集め、1時間以上かかってメールを書いて送信したそうです。
そこまでして、私にそのときの気持ちを伝えたかったんだなーと思い、とてもうれしくなりました。
娘の「やる気」が伝わってきました。
また、こういう経験ができるのも、やはりブラジリアにいるからこそだと思いました。



あと1ヶ月ほどで大学「第1期」(ブラジルでは半年を1期と数え、普通の学部は4年間8期になります)を終える娘。
この調子で、いろいろ、視野と興味をどんどん広げていって欲しいと思います。


コメント (8)
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