月曜日の午後、サンパウロの人たちは 午後の陽ざしが遮られ まるで夜にでもなったかのような暗さに驚きました。
「これは豪雨が来るかもしれない。」
多くの人たちは 家路につき始めました。
でも、結局 大雨は降らず。
なぜなら この暗さは雨雲によるものではなく「煙」が原因だったのです。
今年、ブラジルは極めて乾燥した空気に覆われていて、各地で雨の少ない状態が長く続いています。
そのことが原因となり、主として乾季の時期のアマゾン各地で火災が発生。
折からの風にあおられ、火は瞬く間に燃え広がりました。
乾燥した森はあっという間に火に囲まれます
今年1月から8月20日現在までのアマゾナス地方の火災発生率は、昨年同時期の145%(約1.5倍)となっています。
研究者によると、この火災の原因のほとんどは人為的なものだということで、森林破壊が大きな原因になっているそうです。
火は どこまでも燃え広がります
この森林火災は政治的な場にも大きな影響を与えていて、大統領とNGO団体が対立を深めています。
アマゾンの森から立ち上った煙は 上空まで達し、風に乗りサンパウロばかりでなく各地の空に広がりました。
月曜日、サンパウロが暗闇に包まれた日には、ロンドリーナのお友達から「こちらも今日は太陽が赤くてびっくりしました。」とのメッセージが届きました。
また、夜には月が真っ赤に見える日も...
今朝は マナウスでも太陽が真っ赤だったそうです。
この火災によって多くの野生生物も被害にあっています。
写真がたくさんSNS上にあげられていますが、見るのがつらい写真ばかりなので、こちらに載せるのはやめておきます。
マナウスも午後は霞のかかったような空でした。
この空の向こうに、火に焼け出された 悲しい動物たちがいるのかな、森があるのかな と、考えます。
何か自分にできることはないのかな、と。