アマゾンの火事の話をしていました。
「毎日 日本から大丈夫かって連絡が来るんですよ。」
ある人が話します。
そうでしょうね、
日本の人にとったら、広大なアマゾンはあっちもこっちも みんな一緒くただろうからね。
「大統領が軍に消火作業を命令したんでしょう?」
ヨーロッパで騒ぎ始めたからね。
もうずいぶん燃え広がってしまってから ようやく。
そうしたら こんなことをいう人も出て来たわ。
「でも、森を焼くのも農業の一方法なんですよね。」
昔はね。
日本移民が入植して開拓していたころはね。
でもね、今 そういう方法で森を焼いて畑を作っていく地域があるのかな?
今度の火災が焼畑の一環から始まったものだとしたら、それは悲しいものだけど…
恐らく多くは不法伐採の末 火をつけたものかもしれない。
生活していく上で使った火が 燃え広がったものかもしれない。
考え付く限りの原因を並べ立てたら、それは きっとどれも 限りなく真実に近いことなんだと思う。
だってそれほど多くの火元があるんですもの。
でも、この燃え広がった現状を知らないからこそ、「焼畑は農業の一方法」なんてのんきな言葉が出てくるんだろうな。
「先進国はブラジルが鉱物資源を採掘したり、広い土地を活用することによって 先進国の仲間入りすることを、阻止しようとしてアマゾンの火災に対しての批判をしてる」なんて発言があったことをどこかで読んだ。
ちょっとこれも違うでしょう。
もし、この火事が「先進国の仲間入り」をするために 画策されたものだとしたら、きっとブラジルは永遠に「先進国」の仲間入りなんてできなくなっちゃう。
いや、そもそも そこまでしてブラジル人が夢見る「先進国」っていったいどんな世界?
夕方のニュースでペルーとの国境のある アクレ州のサッカー場で、近くに火が迫って一時試合が中断されたということを聞いた。
火事は都市のすぐ近くでもやってくる。
ペケママの家では 毎日ベランダが火災の煤でまっ黒になる。
アマゾンの大火災はすぐ身近にある。
アマゾンで暮らす人たちには、そのことを意識して、森の中の焼かれた動物たち、インディオの集落、大きな木々、そんなもののことを少し考えて欲しいなと思うのです。