渋温泉のお宿に宿泊すると、このような巡浴手形(鍵)を貸して下さいます。
「巡浴祈願手拭い」(300円)とこの鍵をもって、苦(九)労を流す「九つの外湯めぐり」に出かけてみましょう!
一番湯「初湯」
まわる順番は、どんな順番でもよいと思いますが、この一番湯は小さいかけ湯のスペースがあります。
奈良時代の僧「行基」が最初に発見したお湯といわれ、胃によく効くことから「胃腸の湯」とも呼ばれているそうです。
薄く白濁しているのに、ほのかに鉄っぽい匂いがして、湯触りも柔らかくジワ~リと効いてくるようなお湯でした。
ゆっくり入っていたいものですが「初湯」だけあって、次から次へと人が入ってくるので、小さい浴槽はすぐに満員になってしまいます。
渋温泉の湯めぐりで忘れてはならないのがこれ!
この浴場の入口においてある朱印を手ぬぐいに押していきます。
9つの浴場全てにて受印したら、その手ぬぐいを持って大湯前の高台にある高薬師に参詣する(受印)と、満願成就するといわれているのです。
2番湯「笹の湯」
昔は笹薮から温泉が湧きだしていたことから「笹の湯」と呼ばれ、病気の回復時に効果があり、湿疹に良いお湯なのだそうです。
タイル張りの小さな浴槽ですが、湯触りが柔らかく、とても汗がでました。
3番湯「綿の湯」
この雰囲気のある外観は、素敵ですよね。
切り傷や吹き出物などの「わたわた」が取れること、白い湯花が綿を連想させることから名づけられた「綿の湯」は切り傷や皮膚病に効果があるとか。
とても体に馴染むような、とても良い湯でした。
4番湯
この「竹の湯」は昔、地獄谷からお湯を引湯したのを記念して松竹梅からとって、竹の湯と名付けられたそうです。
じんわりと体を温めると痛風などに効果があるそうです。
このお湯は木の香りが漂う浴槽で、心も体もリラックスし、体がとても軽くなる感じでした。
このお湯は、9湯のなかでマイベスト3の中に入ります。
竹の湯のはす向かいにある5番湯「松の湯」は明るいタイル張りで、9湯の中でも新しい感じがしました。
そのためか、長湯する方もおられたようです。
6番湯「目洗いの湯」
眼病に効果があるとされている「目洗いの湯」ですが、肌の調質効果があるとのことで「美人の湯」とも呼ばれています。
9湯のなかでも比較的広めの浴槽には、白い湯花が沈んでいます。
女性にはとても人気があるようです。
7番湯「七操の湯」
外傷性の傷害や病気の快復に効果あり 七回入れば全快すると言われているのが「七操の湯」。
無色透明なお湯で、綺麗なタイルの浴槽の隅には、赤い湯花が集まっていました。
とても小さい浴槽なので、長湯はできません。
8番湯「神明の湯」
源泉は裏山である神明山から湧出しており、昔は打たせ湯のようにして疲れをとっていたそうです。
子宝の湯として親しまれ、浴槽の木のやわらかさと鉄分を含んだお湯に浸かれば、体がポカポカ温まります。
こうして湯めぐりも最後になりました。
それぞれのお湯の違い、雰囲気の違いを感じ、体に溜まった毒素をたくさんの汗で流しました。
9番湯「大湯」
「大湯」は湯めぐりの締めくくりとして、最後に入浴されるのをお勧めします。
このお湯は、9湯を締めくくるのにふさわしい、とても素晴らしいお湯だからです。
にごり緑茶で、鉄の香りがする浴槽は、あつめと少し温度の低いお湯に間仕切かれています。
肌にピタッと密着して浸透し、活性してくれるようなリラックス感のあるお湯で、心地よくジワリと温まってきます。
脱衣所の脇には、檜の蒸し風呂もあります。
湯めぐりの最後には、高薬師様へ参拝しましょう。