渋温泉の横湯川対岸の高台にある、沓野(=靴の形をした野)には、「玉村本店 酒蔵美術館」があります。
約100年前に建築された酒蔵の一部を改良したアートギャラリーです。
お店の外観にも、アンティークなものが置かれていました。(昔の消防車など)
「玉村本店」さんは、日本酒「縁喜」、志賀高原ビール、志賀高原ワインと幅広く酒づくりを行っている醸造元さんです。
傍の建物では・・・
このように志賀高原ビールの醸造が行われていました。
深いコクのある、美味しいビールでした!
この酒蔵美術館の一階でも、お酒類を購入することもできます。
階上から眺めても、アート感のあふれる空間となっています。
2階の見学も自由です。
日本画を中心とした、当主佐藤家代々のコレクションを展示しているそうです。
この地は風光明媚なことから、横山大観等が画質を構えたり、白州次郎夫妻が保養の目的で訪れたりしたそうです。
茶室も展示されていました。
2階の奥に進むと・・・
ガラス越しに酒造りの様子がみえました。
この玉村本店のある沓野(くつの)は、一見すると山村の風体なのですが、実は「沓野温泉街」でもあるのです。
道のあちこちで、このようなものを見つけますが、これは正真正銘の温泉です!
開湯は1818年で、草津街道沿いの湯治場でした。
現在は5件ある民宿からなる温泉街です。
このような共同浴場もあちこちに点在していますが、鍵がかけられています。
以前は自由に外来入浴できたそうです。(宿泊者であれば利用可)
浴場の裏手に回るとこのような洗い場があります。
たまたま掃除中だった浴場を見せていただくことができました。
温泉がコンコンと湯口から流れ、とてもきれいなお湯です。
こぢんまりした浴場に、温泉独特の香りがあふれています。
循環湯が増えてきている昨今、誰かを待つように新鮮な湯がどんどんこぼれているこんな浴槽を見ると、温泉好きなら居ても経ってもいられないのですが・・・いつか沓野の民宿に泊まってはしご湯できる日が来ることを願って、泣く泣く温泉を後にしたのでした。