先週「西行戻しの松公園」の桜が蕾だったので、そろそろ咲いたかと思い再訪。
松島をぶらり散歩してみることにしました。
その日はあいにくの曇り空。
五大堂へと架けられた「透かし橋」。
この縦板が無かったら、もっと歩きにくいと思います。
橋げたの隙間から海が見え、五大堂へ行く際に足元を見て気を引き締めるために造られたといわれているそうです。
大同2年(807)坂上田村麻呂が東征のとき、毘沙門堂を建立。
天長5年(828)に慈覚大師円仁が延福寺(現在の瑞巌寺)を開基の際、「大聖不動明王」「東方降三世」「西方大威徳」 「南方軍荼利」「北方金剛夜叉」の五大明王像を安置したことから五大堂と呼ばれるようになったそうです。
うさぎの彫刻も見事。
さて、瑞巌寺へ。
参道の杉並木は、東日本大震災の津波に見舞われ、その後の塩害によって立ち枯れが目立ったことから、約300本が伐採されてしまいました。
あの悠然とした並木を失ってしまったことは残念ではありますが、風情は十分に残っていました。
瑞巌寺洞窟群。
円通院へと続く参道。
三聖堂。
天和2年(1682)瑞巌寺第101世鵬雲東縛摶により建てられました。
方2間の素木造り、屋根は宝形造で萱葺きの端正な建物です。
堂内正面に聖観世音菩薩像、左に達磨大姉像、右に菅原道真公を祀っていることから「三聖堂」といわれるそうです。
三聖堂から日吉山王神社へ。
案内板によると「天長5年(828)慈覚大師が延福寺創建のときその護神として近江坂本(現滋賀県)の山王社の分霊を勧請し天竜安(五大堂向いの小高い丘)のほとりに祀ってあったものを寛永17年(1639)時、瑞巌寺住職雲居禅師によって現在の地に祀られ、その後数回にわたり修復が行われたそうです。
鳥居をのぼってみましょう。
4月21日の祭日を控えた神輿。
「1トンほどの重さがあり、大人16人で担ぐのだとか。ひとり50㎏ほどになる」と氏子さんが説明して下さいました。
社殿は大型とは言えませんが、江戸中期の秀作とされ、歴史的背景や建築技術の高さから宮城県指定重要文化財に指定されています。
主祭神に大山咋神、相殿に国常立神、日仲彦神、伊弉神を祀っているそうです。
ひっそりと佇む神社ですが、山の上からの海を眺めながら、何か清々しい気持ちになりました。
日吉山王神社から「西行戻しの松公園」へ。
その日はあいにくの曇り空ですが、桜が満開の晴天の日には素晴らしい眺めとなります。
残念ながら、桜はまだ蕾が開きかけているところ。
ここからの松島の景色が一番好きです。